60代・70代以上の平均貯蓄額は?
まずは、これから老後を迎える60代や、すでに老後を迎えている70歳以上の平均貯蓄額を見ていきましょう。2023年の「家計調査 貯蓄・負債編」から、2人以上世帯における、世帯主の年齢階級別の貯蓄をチェックします。
<世帯主の年齢と貯蓄額>
- 60~69歳:2,432万円
- 70歳以上:2,503万円
調査結果によると、60代や70代以上の高齢者世帯では、平均2,000万円以上の貯蓄があることが分かります。コツコツ貯めたお金や、退職金を合わせ、老後のために2000万円以上準備している家庭が多いようです。自分が必要な老後資金を考える際に、ぜひ参考にしてみましょう。
老後資金の計算方法
老後に必要なお金は、老後にどのような生活を送りたいかという、個々人の生活水準によって異なります。例えば、老後も、現役時代と同様の水準を維持し、旅行や趣味を楽しみたいという場合、まとまった貯蓄額が必要です。一方、老後は比較的倹約生活をする予定という場合は、貯蓄額は少なくてすみます。自分に必要な老後資金の計算方法をチェックしていきましょう。
1.「支出」を計算する
まずは、老後の毎月の支出額を考えます。現在、すでに毎月の支出額を把握している方は、その金額を参考にすると良いでしょう。例えば、毎月夫婦2人30万円を支出しており、老後も同じ水準を維持したいと考えている場合、65歳から85歳までの老後20年間で必要な金額は、
- 30万円×12ヶ月×20年間=7,200万円となります。
2.「収入」を計算する
老後の収入源は、主に年金となります。もちろん、老後も再就職等で収入を増やすことが可能ですが、体調などを考慮すると、長く働くことができないケースもあるでしょう。とりあえず、老後は月15万円の年金収入のみと考えると、老後20年間の収入は、
- 15万円×12ヶ月×20年間=3,600万円となります。
3.「必要な貯蓄額」を計算する
今回のケースでは、支出が7,200万円、収入が3,600万円なので、差額の3,600万円が必要な老後資金となります。65歳になるまでに、3600万円を貯蓄することができれば、20年間は、現役世代と同じような生活を送ることが可能です。
老後の生活水準を落としたり、年金以外の収入を得るために働けば、老後資金はより少なくて済むでしょう。
老後資金の貯め方“3つのポイント”
自分たちは、老後資金を十分に貯めることができるのか、不安に感じている方もいるかもしれません。老後資金の貯め方としては、以下の3つのポイントを確認しておきましょう。
- 毎月先取り貯蓄をする
- 資産運用を行いお金を増やす
- 退職金は老後資金に回す
老後資金は、簡単に貯蓄できるものではありません。毎月計画的に貯めて、できれば資産運用で長期的に増やしていくことを実践しましょう。また、仕事を退職した時にもらえる退職金は、大切な老後資金となります。自分の場合、いくらくらい退職金がもらえるのか、事前に把握しておくと安心です。
まとめ
具体的な老後資金の金額が分かると、貯蓄へのモチベーションも上がりますよね。今回ご紹介した内容を参考にしながら、ぜひ自分たちに必要な老後資金を計算してみましょう。そして、仕事を退職するまでに、お金を貯める計画を立ててみましょう。