【災害時に役立つ知識】ライフラインが止まってもできる“温かい食事のつくりかた”

家のこと

2024.09.23

自然災害でライフラインが使えなくなった場合を想定して、知っておきたいのが“防災クッキング”。災害時の食事に困らないために、事前準備が大切です。今回は、料理研究家であり、防災士の資格をもつ島本美由紀さんに「用意しておくべきもの」と「ごはんの炊き方やメインおかずレシピ」を教えていただきました。

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教えてくれたのは……島本美由紀さん

島本美由紀さん

料理研究家・食品ロス削減アドバイザー・防災士。旅先で得たさまざまな感覚を料理や家事のアイデアに活かし、誰もがマネできるカンタンで楽しい暮らしのアイデアを提案。親しみのある明るい人柄で、テレビや雑誌、講演会を中心に多方面で活躍。「野菜保存のアイデア帖(パイ インターナショナル)」など、著書は80冊を超える。

もしもに備える!おうち備蓄と防災のアイデア帖

『もしもに備える!おうち備蓄と防災のアイデア帖』(パイ インターナショナル)
著者:島本美由紀
定価:1,430円(税込)

「防災クッキング」の必需品を用意しておこう

ガスや水道、電気などのライフラインが使えなくなった場合に備え、日ごろから災害時に役立つ「防災クッキング」のスキルを身につけておくことが大切です。いざというときに使えるように、前もって準備しておいてくださいね。

<防災クッキングの必需品>

  • カセットコンロ
  • ガスボンベ
  • ポリ袋(※高密度ポリエチレン製で湯せん可能なもの)
  • 耐熱皿
  • 必要に応じて、ラップ、キッチンバサミ、ピーラー、トング、菜箸、計量カップなど

まずは、温かい食事をとるために「カセットコンロ」と「ガスボンベ」の用意は必須です。
さらに、耐熱性のあるキッチン用ポリ袋があれば、袋の中で和え物を作る、湯せんでおかずを作る、ごはんを炊くなど、作れる料理の幅が広がりますよ。

今回は、カセットコンロとポリ袋を使った「ごはんの炊き方」と「缶詰を使ったメインおかず」をご紹介します。

ポリ袋を使った「ごはんの炊き方」

ポリ袋でごはんを炊くときにおすすめなのが、無洗米です。お米をとぐ必要がなく、水の節約にもなります。

材料(1膳分)

  • 無洗米……80g(2分の1カップ)
  • 水……100ml

つくり方の手順

1.ポリ袋に米と水を入れます。

作り方1

2.鍋に水を入れ、水圧を利用して水の中でポリ袋の中の空気を抜きます。

作り方2

3.袋をねじりあげ、袋の口をかたく結び、30分浸水させます。

作り方3

4.水が入った鍋の底に耐熱皿を敷きます。熱で袋が破れてしまうので、直接鍋底に触れないようにするためです。

作り方4

5.皿の上にポリ袋を置きます。

作り方5

6.ポリ袋の口まで鍋の中におさめ、蓋をして加熱します。

作り方6

7.沸騰後は中火にし、20分間加熱したら火を止めます。蓋をしたまま10分蒸らします。

作り方7

できあがり!

炊き立ての白米

ポリ袋クッキングで「メインおかず」も!

おうち備蓄しやすい缶詰を使えば、メインおかずも簡単に作れます。停電時に冷蔵庫の卵を使いきりたいときにも、おすすめです。

材料(2人分)

  • やきとり缶(タレ味)……1缶(85g)
  • 卵……1個
  • 七味唐辛子……適宜

つくり方の手順

1.ポリ袋にやきとり缶をたれごと加えます。
2.空いた缶に卵を割り入れ、箸でほぐして1に加えて混ぜ、空気を抜いて袋の口を縛ります。

作り方2

3.水を入れて耐熱皿を敷いた鍋に2を入れ、蓋をして火をつけます。
4.沸騰したら弱めの中火にして5分加熱し、火を止め、そのまま5分ほど蒸らします。
5.器に盛り、お好みで七味唐辛子を振り、できあがり!

焼き鳥缶で作る親子煮

災害発生時にはじめて作ってみるとなるとハードルが高くなってしまうので、少なくとも一度は試しておくことが大切です。

防災グッズを見直すタイミングなどに、ぜひ作ってみてくださいね。

画像:『もしもに備える!おうち備蓄と防災のアイデア帖』より

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著者

shukana

shukana

小学生、幼稚園児の男の子のママ。出産前まで紳士服業界に携わり、TES(繊維製品品質管理士)の資格を取得。 暮らしをより楽しく、よりラクに過ごすための方法を日々模索中です。

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