じつは“冷え対策”になる!からだを温め免疫力を高める「栄養素」を学ぶ【医師解説】

料理・グルメ

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2024.11.30

冷え込む日も増え、冬の気配を感じるようになりました。今年は例年以上に寒さが厳しくなるという予報も出ており、からだの「冷え」の対策は必須です。 冷えは万病のもととも言われ、からだにさまざまな影響をおよぼします。今回はからだの内側から温める「温活」にぴったりな、免疫力を上げる栄養素について教えてもらいました!

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教えてくれたのは…… 馬渕知子(まぶち ともこ)氏 

東京医科大学医学部医学科卒業後、同医科大学病院皮膚科学講座に所属しながら同病院に勤務。その後、マブチメディカルクリニックを開設、現在に至る(院長)。平成23年には学校法人食糧学院理事及び東京栄養食糧専門学校の講師に就任、令和5年から同学院の学院長も務める。あらゆる科と提携を結び、多面的に人間の体を総合的にサポートする医療を推進している。 

冷えがおよぼす健康への悪影響

足指を触る女性出典:stock.adobe.com

1.美容への影響

からだが冷えると血液の流れが悪くなり、栄養や酸素が充分に行き届かないばかりか老廃物もたまりやすくなります。
これにより、肌あれやくすみがもたらされます。肌のターンオーバーも乱れ、 乾燥や小ジワ、シミ、シワなどの肌トラブルを引き起こされます。
さらに、髪を作る毛母細胞も栄養が不足してしまい、髪のパサつきや薄毛、白髪の原因に。

2.健康への影響

冷えて血管が収縮し、血液の流れが悪くなると、各細胞に必要な酸素や栄養が充分に運ばれなくなってしまいます。
頭痛、肩こり、むくみ、生理痛、イライラなどの症状が出て、全身に不調をもたらし、免疫力の低下にもつながります。 

「温活」にぴったりな免疫力を高める栄養素

温かいカップとそれを持つ手出典:stock.adobe.com

1.たんぱく質

筋肉を作りだすのに必要な栄養素。筋肉量が維持され、熱を生み出します 。
筋肉がつくことで基礎代謝が高くなり、冷えにくい体質になります。 

2.ビタミンA

皮膚や粘膜の防御機能を高めて、ウイルスの侵入を防ぐ働きに効果があります。緑黄色野菜に含まれるβ‐カロテンから摂ることができます。 

3.ビタミンB群

糖質、たんぱく質、脂質をエネルギーに変えるために必要であり、免疫機能を維持します。 
血行をよくする効果があり、体を温める作用もあります。

4.ビタミンC

免疫力を高める効果があり、 風邪の予防にも期待できます。
女性に不足しがちな鉄分の吸収を促進し、毛細血管の機能を保持する働きがあります。 

5.ビタミンE

抗酸化作用に期待ができ、血行を促進する働きもあります。 
特に、手足が冷たくなってしまう冷え症の方は、積極的に摂りたい栄養素。 

6.鉄分

不足することで冷えに影響があります。
血液中のヘモグロビンと結びつき、全身に酸素を運んで貧血予防にも期待できます。 

本格的な寒さに備えて、からだを温める栄養素を積極的に摂るようにしましょう! 次回は冬の冷え対策に最適な「食材」をご紹介します。

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著者

尾治さんプロフィール

尾治

工業高等専門学校の化学系学科卒業後、地方国立大学の文系学部へ編入。その後同大学大学院へ進学し修士課程修了。IT企業に勤める傍ら、大学予備校で小論文の講師を行う。情報の正確性や言葉に向き合うことを志し、現在校正者、校閲者として独立。

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