小豆の特徴
さまざまな種類の豆が食用とされている中で、小豆はマメ科のササゲ属の一種。同じササゲ属には、小豆、大納言、ささげ、緑豆などがあり、生産量の多くを北海道が占めています。
あんこの原材料として和菓子やパン、お祝い事に欠かせないお赤飯に使われていることはよく知られているはず。また年始には、ぜんざいやおしるこを楽しむ方も多いのではないでしょうか。山陰地方の一部の地域では、一風変わった小豆を使ったお雑煮が食べられている地域もあるそうです。
マメ類に共通して含まれる栄養
そこで注目したいのが、小豆に含まれる栄養です。マメ類全般に共通するのが、低脂肪かつ高たんぱくであることが挙げられます。さらにビタミンB群がとっても豊富!ビタミンB群には炭水化物や脂質の分解、およびタンパク質の分解・合成などを助ける働きがあります。
さらに、カルシウム、カリウム、マグネシウム、鉄、亜鉛といったミネラル類も豊富。ビタミンB群やミネラル類は、普段の食生活にはあまり含まれていないので、積極的にマメ類を食事に取り入れたいですね。
小豆の栄養
小豆には、マメ類共通の栄養素はもちろん、他にも体にいいと言われる理由が大きく3つあります。
食物繊維
小豆には、食物繊維が豊富に含まれているため、便秘の予防と改善に役立ちます。さらには発がん性物質を含む腸内の有害物質の排出を促すため、大腸がんの予防にも効果的。
厚生労働省が発表した「日本人の食事摂取基準(2020年版)」によると、1日あたりの食物繊維の目標量は18~64歳の男性で21g以上、女性で18g以上と言われています。近年の平均摂取量が減少傾向にあることからも、食物繊維の積極的な摂取が必要です。
サポニン
小豆を茹でたときに浮き出る泡には、サポニンが多く含まれています。サポニンには、強い抗酸化作用があり、血液中のコレステロールや中性脂肪を低下させる嬉しい効果が!サポニンを摂取したい場合は、灰汁を捨てずに茹で汁ごと料理に使うのがおすすめです。
ポリフェノール
さらに小豆には、ポリフェノールを多く含むことが明らかになりました。ポリフェノールは、動脈硬化や心臓病の予防や、免疫力増強にも効果があると言われています。ベリー類の果実や、赤ワインなどにポリフェノールが多く含まれることはよく知られていますが、実は小豆をはじめ、マメ類にも多く含まれます。
どのくらいの摂取量が目安?
厚生労働省では、マメ類の1日の摂取量を100g程度、そのうち加工品(豆腐等)の摂取量は約70gとしています。
ただし体にいいからといって、同じものばかり過剰に摂取すると逆効果になることも。特にあんこなどの加工品は、原材料は小豆であっても大量の砂糖が加えられているため、食べすぎると糖分の過剰摂取が心配です。
他の食材からもバランスよく栄養を摂りながら、小豆をおいしく頂けるといいですね。
参考:豆のこと、もっと知りたい。:農林水産省
参考:農業生物資源ジーンバンク│アズキの栄養価