春はドキドキが止まらない
不登校の子どもやママにとって、春はドキドキする季節。
春休みが終わると新学期、新学年が始まりますね。
“不登校の子にとって、新たなスタートをきるにはピッタリなタイミング。だから心機一転、新学年の新学期から気持ち新たに頑張ってほしい……。”
ママがこんな風に思ったとしても、それはきっと当たり前の願い。
さらに、子どももそんなふうにできたらいいなと思い、「4月から学校に行く」と宣言する子もいます。
今からご紹介する、相談者M様のお子さんもそうでした。
相談者M様:「4月から学校に行く!」という子どもに私ができることはある?
息子は中2の4月から丸一年不登校で、4月から3年生になります。そんな息子が4月からは登校しようかなと言っています。
私も嬉しくてちょっと舞い上がってしまってる自覚はありますが、やっと出てきた前向き発言をなんとか実現してほしいと思うと、私にできることはないか、なかなか心が落ち着きません。
こんな私にアドバイスをお願いします。
その言葉、待ってました!
不登校の子を持つママは、新学年からの登校にかけたくなります。
「4月から行く!」という前向き発言を聞いたら尚更です。「その言葉待ってました!!」とばかりに前のめりになり、ママの心は興奮状態。
子どものこの前向きな気持ちが変わらないまま春休みをすごして、無事に新学期を迎えてもらいたい!
そんな期待だらけの思いがあらぬ方向に向かう方が時々いらっしゃいます。
なんとか行ってほしい
なんとか学校に行ってほしい!
その思いが強すぎるばかり、子どもの機嫌を損ねて行く気が失せないようにと子どもの顔色を見るようになって腫れ物扱いになったり、スムーズに行けるよう計画を立ててみたり、先生に相談して行くためのお膳立てしたり……。
とにかく前のめりになって、時には子どもが引くくらいになってるママもいるかもしれません。
でも、春休み明けに行くかどうかは、どんなにお膳立てをしても、子どもの機嫌を取り続けても、そんなことは全く関係ありません。
行く時は行くし、行かない時は行きません。もし行く気があれば、それはお膳立てなしでも行ったはず。
逆に行かなかったとしても、それはママが機嫌を損ねたからではありません。
それに、もしお膳立てして機嫌をとってなんとか登校したとしたら、きっとそれは長続きしません。ママの努力でその状態に持っていったとしても、それは本来の子どもの力を底上げしているということ。
1日目、2日目はなんとか行ったとしても、いざ学校生活が始まると、ママの采配できることは限られてくるので、たちまち立ち行かなくなりまた不登校生活に逆戻り。
そんな子はとても多いです。
4月・5月に増える相談
私のカウンセリングの相談は、4月5月、9月10月にドッと申込みが増えます。新学期数日行ったけれどすぐに行かなくなった。というものがほとんどです。
さらにママも新学期に期待していたぶん失望が大きく、最初の不登校の時より気持ちが落ちてしまって……という方も多いです。でも学校は1日行かせたら終わりではありません。
始業式から毎日学校は続きますし、学校生活は続きます。
4月は新しいスタートだからそのタイミングをものにしたい!というママの焦りが大きくて、初日にかけているママもいますが、あくまでもママのお膳立てがなく自分の意思と行動で子どもが登校することが学校生活を継続するためには何よりも大切。
なので、前のめりになってる自分の気持ちを、子どもを登校させる采配に使うのではなく、自分自身のことで発散してみてください。子どもが学校に行く時は、え?明日から行くの?と驚くくらいたくましく自分の力で急に行きます。
私は不登校ママのオンラインサロンやオンラインスクールを運営していてたくさんの子を見ていますが、そうやって再登校していく子がほとんどで、もちろんそういう子は継続して登校します。親が采配してお膳立てしなくても、本当に行く時は行くのでママは安心して見守りましょう。