「便器を掃除したあと水で流すだけ……」はNG！“トイレブラシ”の正しいお手入れ術

教えてくれたのは……抗菌博士梶浦義浩さん

1985年、株式会社シナネンゼオミックに入社。以来抗菌剤「ゼオミック」の研究・開発に従事。現在は同社プロジェクト担当として、市場開拓も担当。抗菌試験管理士、臭気判定士の資格も有する。コロナ禍で抗菌博士として講師を務める。

トイレ掃除のときに重宝する「トイレブラシ」。直接便器に触れることなく掃除ができる、頼れるアイテムですよね。
使用後は、どのように扱うといいのでしょうか？

「使用済みトイレブラシの汚れは、流水で洗うだけでは除去できません」と教えてくれたのは、抗菌博士の梶浦義浩さん。使ったあと濡れたままにしておくのも、じつはNGだとおっしゃいます。

梶浦さん「使用後のトイレブラシには、便器についた糞便と、水分が付着していて、菌が増殖する好条件が揃っているのです。そのうえ、空気中に漂っているカビの胞子などが付着する可能性もあります。細菌もカビも増殖して、その結果、異臭が発生するなどの問題が起こってしまうのです」

では、トイレブラシはどのようにお手入れしたらいいのでしょうか。
梶浦さんは、次の３ステップでお手入れすることをおすすめしています。

まずは目に見える汚れを水道水で流して落とします。

トイレブラシには目に見えない雑菌が付着しています。塩素系漂白剤または酸素系漂白剤につけて、汚れと菌の両方を除去しましょう。漂白剤は、商品ラベルの表示に従って薄めて使ってください。

ブラシを濡れたままにしていると、漂白剤で除去しきれなかったわずかな菌が繁殖する原因になります。太陽の光を当てて、十分に乾燥させましょう。

トイレブラシはどれくらいの頻度で交換したらいいのでしょうか？　梶浦さんによると、「トイレブラシの毛が樹脂製の場合、比較的長いあいだ使用できるものが多い」とのことですが、それでも使用しているうちに少しずつ劣化していくとおっしゃいます。

と感じたときは、トイレブラシを交換する目安。新しいものと交換しましょう。
最近は、使い捨てのトイレブラシもあるそうです。衛生面が気になる方は、探してみてくださいね！