今黄ばんでないから安心してない?「黄ばみ」に変わる【夏服の汗汚れ】を落とす洗濯術

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 今黄ばんでないから安心してない?「黄ばみ」に変わる【夏服の汗汚れ】を落とす洗濯術

2023.09.01

4児の母で洗濯研究家の平島 利恵です。季節の変わり目に行う衣替えですが、翌シーズン服を出したらシミが浮き出ていて着られない…なんて経験はありませんか?衣類から汚れをしっかり落としていないと、黄ばみや虫食い、カビが発生してしまうことも…。大切なお洋服を長く着るため、衣替え前にしっかりお手入れをして、夏の汚れを落としましょう。

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夏物衣類は、あとから浮き出る「汗ジミ」ケアを徹底的に!

夏場の衣類には、しっかり洗濯をしたつもりでも、目に見えない汗の汚れが蓄積しています。

汗に含まれるタンパク質汚れは、普段のお洗濯だけでは落とし切るのが難しく、落とし切れなかった汚れは衣類に蓄積し、時間の経過とともに酸化し、黄ばとして目に見えるようになります。

衣替え前は普段のお洗濯にプラスひと手間で、タンパク質汚れを徹底的に落としましょう!

お湯×アルカリ性洗剤で徹底ケア!

アルカリ性洗剤で皮脂・汗の汚れをスッキリ落とそう

繊維の奥に染み込んで蓄積した汗の汚れは、40℃以上のお湯で溶かし出すことができます。
粉洗剤のほうが洗浄力が高いため、汗・皮脂汚れにはおすすめです。
ただし、ウールなどの動物性繊維には使えません。

中性洗剤であれば動物性繊維にも使えますが、その分汚れ落ちもマイルドになります。

洗剤をお湯によく溶かし、高濃度洗浄液で30分~2時間ほどつけ置きします。(使用量は箱を参照ください)

いずれの場合も、お湯を使うことで、洗剤の洗浄効果が高まり、蓄積された汚れが溶け出るようになります。

水温上限を必ず確認しましょう出典:www.fujikyo.co.jp

お湯を使用する前に、必ず洗濯表示を確認しましょう。
桶マークの中に書いてある数字は水温の上限を表しています。
桶の中が「30」になっている衣類には温水が使えません。

すでに黄ばんでいるときは?

ゴシゴシ擦り洗いをすると、繊維が傷んでしまうので注意が必要です出典:www.ac-illust.comゴシゴシ擦り洗いをすると、繊維が傷んでしまうので注意が必要です

襟首・袖口などがすでに黄ばんでいる場合、つけ置きだけでは落ちにくいことも。
部分洗い用洗剤や固形洗剤を直接塗った上で、つけ置き洗いするのがおすすめです。

まとめて洗うなら温水洗い

家族全員分の洋服を、すべてつけ置き洗いするのは大変な労力がかかりますよね。

そんな時には、洗濯機で「温水洗い」がおすすめです。

洗濯機のお湯取りホースを使えば、簡単に温水洗いができます。

汚れ・匂いがスッキリ落ちるので、夏物衣類の洗濯におすすめです。

■温水洗いの手順

洗面台または、お風呂の蛇口の下のバケツにお湯を溜めます。
そのお湯をお湯取りホースで吸って、洗濯します。

日焼け止めの汚れも変色の原因に

日焼け止めの汚れもしっかり落としましょう

紫外線吸収剤が入っている日焼け止めをお使いの場合は、首元袖口を、衣替え前にお手入れしましょう。

特にジェルタイプをお使いの場合、汚れ残りに気づきづらく、そのまま衣替えをしてしまうと、変色の原因にもなります。

汗・水で落ちないように作られている日焼け止めは、洗濯機洗いでは落とし切れないため、もみ洗いをしましょう。

<お手入れ方法>

中性洗剤をたっぷりつけ、5~10分ほどおいてから、丁寧にもみ洗いをします。

※専用クリーナーのほうがより汚れを落とす効果が高いため、おすすめです。

衣替え前のお洗濯「量」と「すすぎ」に注意!

つけ置き洗いの後、洗濯機にかける際は3つのことに注意しましょう!

洗濯物の量は8割まで!

ぎゅうぎゅうに詰め込むと、洗濯槽の中で衣類が回らず、汚れを落とすことができませんぎゅうぎゅうに詰め込むと、洗濯槽の中で衣類が回らず、汚れを落とすことができません

洗濯物を詰め込みすぎると、洗濯槽の中で衣類が回らず、しっかりと洗うことができません。

衣類の量は洗濯槽の8割程に減らし(しっかり洗いたいときは5割程度で水量を多くし)、衣類がしっかりと回っているか確認しましょう!

また、詰め込みすぎはシワの原因にもなるので注意が必要です。

すすぎは2回以上

汗の汚れを衣類からしっかりとすすぐためには、すすぎは必ず2回以上に設定してください。
すすぎ0回・1回でOKという洗剤でも、2回以上をお勧めします。
※お肌の弱いご家族がいらっしゃる場合、3回以上にすることで、汚れがしっかり落ち、肌負担を減らすことができます。

洗濯が終わったらすぐに干す

濡れたまま時間が経つと、雑菌が繁殖してしまいます

洗濯をしたばかりの衣類であっても、雑菌をゼロにすることはできません。

濡れたままの時間が長ければ長いほど、衣類に残った雑菌が繁殖してしまいます。

洗濯物がカラっと乾くこの季節の利点を生かし、すぐに干すことで、雑菌繁殖を防ぎましょう!

カビを防ぐ!衣替えのポイント

衣替え時にはカビの繁殖にも注意しましょう

湿度の高い日本では、季節に関係なく衣類にカビが繁殖しやすい環境です。

特に、気密性の高いマンションや窓のない部屋、クローゼットや押し入れは、1年を通して湿度が高くなりやすいため注意が必要です。

袖を通した衣類は必ず洗濯を

短時間着用しただけの衣類でも、この季節は汗や皮脂の汚れが付着している可能性が高いため、必ず洗濯をしましょう。

段ボールに収納はNG!

ダンボールはNG出典:stock.adobe.com

段ボールは空気中の湿気を吸収しやすく、カビ・虫がわきやすいため、注意が必要です。

衣類の保管には、吸湿性の高い木製のチェストや気密性の高いプラスチックケースがおすすめです。

衣類の詰め込みすぎに注意

衣類をぎゅうぎゅうに詰め込むと、湿気が溜まりやすく、シワの原因にもなります。

保管の際は、余裕をもってしまいましょう。

衣替えの前にのひと手間をプラスし、お気に入りのお洋服を来年も綺麗に来ていただけると嬉しいです。

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著者

平島利恵プロフィール

平島利恵

大学卒業後、株式会社リクルートに入社。じゃらんのEC事業に携わり、株式会社マクロミルへ転職。東日本大震災をきっかけに布おむつ専門店を立ち上げ、EC 事業を展開。2013~2015 年NY 在住中に揉み洗い不要のつけ置き洗剤の着想を得て帰国。株式会社 Heulie 設立。洗濯洗剤と布ナプキンブランド”Rinenna”を展開。洗濯研究家として、「洗濯の正攻法を伝授する」ことを自身のミッションに掲げる。TV、雑誌等のメディアへの出演多数。四児の母。

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