部屋にこもってスマホばかり見ているわが子が心配。
スマホを持ち始めたあたりから親子の会話が少ない気がする。
子どもの手が離れて仕事を増やしたからかな。
毎日バタバタして、気づいたら思春期っぽくなっていて。
今さら改まって学校や友達について色々聞いてもうざがられるだろうし。
子どもが中学くらいに入ると、このようなモヤモヤを抱える親御さんは多いです。
たしかに、中学生になると親子それぞれの時間やコミュニティができ、一緒に過ごす時間はどんどん短くなっていきますよね。
これは成長していく中でとても大切な過程なのですが、気にしすぎずにいると落とし穴にはまってしまいます。
例えば、ある日突然「学校に行きたくない。ずっと嫌だったけど言い出せなかった」、「ネットでトラブルに巻き込まれてる。1人じゃどうしようもできなくなった」など、「なんでもっと早くに言ってくれなかったの?!」と言いいたくなるような報告をされるリスクがあります。
どうして悩みを抱えてしまうのか、どんな親であれば打ち明けやすいのかを考えてみます。
悩みがあっても親に切り出せない理由
親に余裕がなさそう
家事や仕事、下の子のお世話や介護など。
日々忙しそうにしている親には負担をかけたくないと感じ、悩みを長く抱えてしまう子は多いです。
何を言われるか想定できてしまう
失敗やトラブルについて打ち明けたら、ひどくがっかりされたり怒らせたりするのが目に見えている。
将来の夢や進路について相談しても、きっと否定されるに違いない。
そんな風に「どうせ~と言われるだろう」と感じていたら、悩みを打ち明けにくいものです。
よい子のイメージを崩せない
小さい頃から手がかからなかった、怒られるようなことは少なかった子は、思春期になってから経験する消極的な出来事を親に話しにくいといいます。
親にとっての「よい子でいたい」「よい子でいなければ幻滅されてしまう」。
そんな気持ちから、ギリギリまで1人で抱え続ける子が多いんですね。
思春期の子との関係作りに大切なこと
「立派な親」ではなく「1人の人間」である姿を見せていく
子どもの辿る道を決めるのが親、子どもより強い決定権をもっているのが親。
そんな風に感じていると、「話してもきっと変わらない」と感じやすくなります。
子どもが大人になっていく過程では、子どもを1人の大人として扱うと同時に、親も1人の人間であることを伝えていくのが大切です。
ときに、「親としては中学生でデートは早いかもって思うけど、ママも中学生のとき好きな子と一緒に遊びに行きたい気持ちあったなあ。」
「親としてはやっぱり安定した職についてくれたら安心だけど、パパ個人としては〇〇の夢を応援したいと思ってる。」などと伝えるのもひとつ。
中学にもなれば、親としての思い、個人としての思いをそれぞれ伝えても理解できる年齢です。
上から見下ろして話すのではなく、目線を合わせて話し合っていけるとよいですよね。
お互いに持ちつ持たれつの関係を作っていく
子どもを1人のよき相談相手として頼るのも、子どもの成長を支える鍵となります。
例えば、
- 仕事の日数を増やすか迷ってるんだけど、メリットとデメリットがあってね...
- 職場につきあい方が難しい人がいるんだよね。機嫌が悪そうなときは話しかけにくくて...
まずは「相談する側のモデル」となるのがポイントなんです。
そして、子どもが聞いてくれたり、助言をくれたら「なるほど、助かった。」「聞いてくれてちょっとすっきりした」など肯定的な反応を返すのが有効。
相談することのメリットを見せられると、子どももそのやり方を参考にしやすくなるんですね。
余裕があったら、ちょっと非日常的な場所で話す機会を
修学旅行の夜や、学園祭の準備中など。
非日常的な場面で大切な話をした経験はありませんか?
普段なら話しにくい内容も、非日常的な場面だとぽろっと本音を話せるときがあります。
小旅行に行く道中の電車や、旅行先で他の家族が寝た夜など。
「最近あんまり話せてなかったけどさ」「普段は喧嘩ばっかりになっちゃうけど」など、親の方から本音を伝えられると、子どもの心に残りやすいものです。
ぜひ親の方から一歩踏み出して、子どもに歩み寄ってみてください。