「洗浄力」と「すすぎの回数」がポイント。敏感肌の人のお洗濯で気を付けてほしい4つのこと。

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2023.09.19 更新

4児の母で洗濯研究家の平島 利恵です。実は私の子どもはとても肌が弱く、特に添加物アレルギーで飲食店の前を通ると、臭いだけで添加物の有無が分かるほど敏感なんです。直接肌に触れる衣類の洗濯にもとても気を使っていました。お肌が弱い方は、どのように洗剤を選べばよいのか。洗濯時に気を付けるべきことを解説します。お子様やご家族のお肌トラブルでお悩みの方は是非実践してみてください!

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洗濯のポイントは「汚れを衣類に残さないこと」

敏感肌の方は、無添加・低刺激の洗剤を選ぶ傾向にありますよね。
実際私もそうでした。

ところが私の子どもの場合は、マイルドな洗剤に変えたところ症状が酷くなってしまったんです。
マイルドな洗剤は、衣類の汚れの落ち方もマイルドになってしまうため、衣類に汚れが残った状態となり、余計に肌トラブルが悪化してしていました。

かゆみ出典:stock.adobe.com

身体を洗うためのボディソープや石けんは、無添加・低刺激のほうが良いかと思います。
しかし、洗濯の場合は身体ではなく衣類の汚れを落とし、清潔に洗い上げる必要があります。

特に敏感肌の人には衣類の汚れが残っていると、お肌がかゆくなったり赤くなったりすることが多々あります。
だからこそ、衣類の汚れをしっかり落としてくれる洗剤をおすすめします。

衣類の汚れをしっかり落とすならアルカリ性洗剤を

肌着・下着や普段着の洗濯には「アルカリ性」「弱アルカリ性」の洗剤を使うほうが洗浄力が高く、汚れをしっかり落とすことができます。

酸性の汚れである皮脂汚れと相反するアルカリ性の洗剤を使うことで、化学的に中和反応が起き、汚れが落ちやすくなります。
液体洗剤に比べ、粉洗剤のほうが洗浄力が高くなるのでおすすめです。

皮脂汚れに強く、洗浄力の高いアルカリ性の粉洗剤がおすすめ皮脂汚れに強く、洗浄力の高いアルカリ性の粉洗剤がおすすめ

漂白剤のほうが殺菌効果が高い?

漂白剤と洗剤では、汚れを落とす仕組みが違います。

■漂白剤
汚れの色素ごと化学反応で破壊することで、汚れを落とします。

■洗剤
界面活性剤が汚れに吸着し、衣類から汚れを引きはがします。

漂白剤は汚れを落とす際に、周りの繊維ごと破壊してしまうため、繊維が傷み、ほつれた部分が肌に当たると刺激になってしまいます。
特に、肌着など直接皮膚に触れるものは、漂白剤の使用は避けましょう。

柔軟剤も刺激になるの?

無香料の柔軟剤を使用するのがおすすめです無香料の柔軟剤を使用するのがおすすめです

柔軟剤を使用するとかゆくなるイメージがある方もいらっしゃると思います。
柔軟剤は本来、「衣類を柔らかくする仕上げ剤」なので、柔軟剤を少量使い、衣類の繊維を柔らかくすることで、お肌への刺激を減らす効果が見込めます。

香料も刺激になるので、無香料の柔軟剤がお勧めです。
まずは少量お使い頂き、もし肌に刺激を感じる場合は使用を避けましょう。

お肌が弱い方向けのお洗濯方法

洗濯前にひと手間

洗濯表示やブランドのタグが刺激になる場合は切り取ります洗濯表示やブランドのタグが刺激になる場合は切り取ります

首元などのタグが気になっているときは、タグを切るようにしましょう。
刺激に弱い方にとって、着用している間はタグの刺激が続いている状態です。
タグが当たっている皮膚の部分が赤くなったり、酷い場合はそこから出血してしまうこともあります。

洗濯槽掃除でカビ退治

洗濯槽のお手入れは月1回!洗濯槽のお手入れは月1回以上!

敏感肌の方は特に、洗濯槽のお掃除をこまめにしましょう。
洗濯槽は、湿気が多く、カビが繁殖しやすい場所です。
黒カビだらけの洗濯槽でお洗濯をしていては、どんなにいい洗剤を選んでも、意味がなくなってしまいます。
月に1度は必ず、洗濯槽のお掃除をしましょう。

特に、ベビー用せっけんなど、石けん成分が配合された洗剤をお使いの場合、石けんカスにより黒カビが繁殖しやすくなるため、2週間に1度程度の高頻度なお手入れをすることが大切です。

衣類の量は縦型8割・ドラム式5割まで

洗濯物の量が多い時は、高水位にするのがおすすめ洗濯物の量が多い時は、高水位にするのがおすすめ

衣類を詰め込みすぎると、洗濯槽の中で衣類が回らず、しっかり汚れを落とすことができません。
洗濯の目的は、「衣類を清潔に洗い上げる」こと。
1度で済ませてしまうために、詰め込みたくなる気持ちは分かりますが、洗えていない状態では洗濯の意味が合いませんよね。
少し面倒でも衣類の量は少なめにし、しっかり汚れを落としましょう。

詰め込みしすぎていると洗濯物は実は洗えていないことがわかります。

洗い10分・すすぎ4回

敏感肌の方にとって、何よりも大切なのはすすぐ工程です。
洗浄力の高い洗剤で、衣類の繊維から汚れを浮かせ、それを衣類からすすぐことで、清潔に洗い上げることができます。洗剤の成分を残さないためには、すすぎの回数を増やすのが一番効果的。
回数が多ければ多いほど衣類に残った汚れが取れるので、4回設定がおすすめです。

すぐに干し、雑菌の繁殖を防ぐ

洗濯が終わったらなるべく早く干しましょう洗濯が終わったらなるべく早く干しましょう

残念ながら、洗濯で衣類の雑菌をゼロにすることはできません。
衣類の雑菌を増やさないよう、洗濯後はすぐに干しましょう。

保管は湿気の少ない場所で

埃などもお肌の刺激になるため、保管する際は清潔で湿度の低い場所に保管しましょう。
特に、衣替えから出した衣類は、一度洗ってから着用します。

衣類に汚れを残さない、清潔なお洗濯を

お肌が弱い方にとって、洗濯はとても重要です。
洗濯の仕方によっては、お肌に刺激を与えたり、症状を悪化させてしまう可能性があります。
今回は、私が実際に実践しているお肌に優しい洗濯方法をご紹介しました。

具体的には、次の4点を実践してみてください。

  • 洗剤は皮脂の汚れをしっかり落とせるものを選ぶ
  • 洗濯機は定期的に掃除し、カビやホコリを除去する
  • よく洗い、すすぎを十分にし、汚れ・洗剤が残らないようにする
  • 洗濯物はすぐに干し、雑菌の繁殖を防ぐ

敏感肌の方も快適に衣類を着用できるようになると嬉しいです。
お肌のトラブルを防ぐためにも、ぜひ試してみてくださいね!

もっと詳しくしたい方は、こちらの動画をご覧ください。

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著者

平島利恵プロフィール

平島利恵

大学卒業後、株式会社リクルートに入社。じゃらんのEC事業に携わり、株式会社マクロミルへ転職。東日本大震災をきっかけに布おむつ専門店を立ち上げ、EC 事業を展開。2013~2015 年NY 在住中に揉み洗い不要のつけ置き洗剤の着想を得て帰国。株式会社 Heulie 設立。洗濯洗剤と布ナプキンブランド”Rinenna”を展開。洗濯研究家として、「洗濯の正攻法を伝授する」ことを自身のミッションに掲げる。TV、雑誌等のメディアへの出演多数。四児の母。

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