コミュニケーションはプロセスが大事
小学生くらいの子どもだと、何もかも筋道立てて話ができるわけではないですよね(あ、大人だってそうかもしれません)。色々と話しているんだけど、何を言ってるのかよくわからなかったり、とくに主語がなく突然はじまる話は「何の話??」と思ったりします。
また、ゲームとかの話だとちっとも興味がなくて聞いてるのも面倒になってしまったりすることもある。
でも家族のコミュニケーションでは、その結論や内容だけが大事なわけではないと思うのです。
会話の時間を共に過ごしている、というプロセスの中で養われる信頼関係があります。
だからこそ、話を聴くことが大切なのだと、これだけ言われるのでしょう。
いつもできるわけではありませんが、子どもとのコミュニケーションで心がけていることがいくつかあります。
子どもの言葉を信じる
子どもがなにか失敗をしてしまったとき。親に対して誤魔化したくなるとき。いろんな場面で、言い訳をしたくなることもあるはずです。
そんなときでも、最初から子どもの言うことを「言い訳するな」とか「嘘つけ」というように疑ってかからないようにしています。
たとえば、子どもがカレーを洋服にこぼしてしまったとき。「なんでこぼしたの?」と聞くこともあるでしょう。そのときに「スプーンが揺れちゃってこぼれちゃった」なんて答えたりします。
親からしてみたら「いやいや、よそ見してたからこぼしたんだよ」と言いたくなるかもしれません。でも「よそ見してたから」という答えを言うまで誘導尋問のように問いかけ続けるようなことをしないようにしています。
恐らく「スプーンが揺れた」のは、子どもからしたら事実なのです。その原因はよそ見かもしれませんが、ともかく「スプーンが揺れた」という言葉を信じるところから会話をはじめたいと思うのです。その上で「よそ見をしなければ、スプーンが揺れることもなくなるかもね」と伝えればいいだけです。
発した言葉を、頭から否定されると子どもは親の納得する答えを探さざるを得なくなります。それではただの答え探しに過ぎません。
そんな答え探しを繰り返すことで、大人の望む答えを見つけるスキルが高くなっても、子どもにとって何の意味もないよなと思うのです。
子どもに信じてもらえるように
子どもを信じながらコミュニケーションをすると、子どもからも信じてもらえるようになります。
子どもを信じるコミュニケーションの一番の価値は、ここにあるんじゃないかと考えています。もちろん、100%うまくいくわけではありませんが、子どもを信じない親よりも信じている親のほうが、子どもから信じてもらえるはずです。
お互いが信じ合うことで、はじめて信頼関係は生まれます。これは、何も子どもとのコミュニケーションに限った話ではありませんね。
夫婦間でも、同じように信じ合うことを意識しています。
だけど、盲信は危険
だけど、盲信は危険です。たとえば、子どもが何かしらの形でいじめに関わっていたとします。いじめていたのか、いじめられていたのかに関わらず、子どもの言い分だけを信じるのは危険かもしれません。
わが子の味方であるという大前提のもと、様々な状況を客観的に判断する必要もあるでしょう。もし子どもが加害者側になってしまったのなら「うちの子は悪くない」とガードすることが守ることとは限りません。事実を受け止め、反省させることこそが、その子のためになるでしょう。
被害者側になったなら、加害者の子に仕返しをすることが守ることではありません。この子が不安なく日常を送れるようになるために、できることは何かを一緒になって考えてあげることが必要となるかもしれません。
子どもの話は最後まで耳を傾ける
子どもと信頼関係を結ぶためのコミュニケーションとして、もっとも大切に心がけていること。
それが「最後まで耳を傾ける」です。
途中で言葉を断ち切ってしまうのではなく、わからないことは質問しながらでも、言いたいことを一旦聞いてみる。勝手にまとめたり、早合点したり、決めつけたりしないように。
大人でも、話を途中で遮られると嫌な気持ちになるものです。それは子どもでも同じでしょう。
自分の話は最後まで聞かせるくせに、子どもの話は最後まで聞いてくれない。
そうなってしまわないように。
できる範囲ではありますが、心がけるようにしています。
子どもとのコミュニケーションに不安を感じたら、ぜひ参考にしてみてください。