教えてくれたのは……マインドトレーナー 田中よしこさん
株式会社コレット代表取締役。心理学・脳科学、コーチングの知見を取り入れ、「自分を本当に知る」ことをメソッド化。個人セッションやセミナーなどを中心に、潜在意識を整え、本心と「未来の理想の思考」を引き出す方法を伝えている。著書に『自分の気持ちがわからない沼から抜け出したい』(KADOKAWA)がある。
信頼「される人」と「されない人」の3つの違い
信頼「される人」と「されない人」の違いはどこにあるのか、分かりますか? ポイントを見れば、納得することばかり。3つの違いを確認していきましょう。
1.言動が一致しているかどうか
信頼される人は言動に一貫性があり、小さな約束でも守っています。
例えばボールペンを貸した場合、すぐに返す人と、なかなか返さずに「また次に」と繰り返す人では、どちらが信頼できる人なのかは一目瞭然。一貫した行動は予測できて安定した印象を与えるため、安心感を持てます。言葉と行動が安定している相手は、私たちにとって非常に心地よく感じる存在です。
言動が一致しない人や約束を破る人は、信頼を失いやすくなります。そうした相手と関わると、自分に損害が生じるかもしれないと感じるからです。約束を守らないことは相手に不安を与え、信頼関係が崩れる原因になります。
私たちは他人にいい顔をしたいと思いがちなので、口先だけの人も多いのが現実。
「言動を一致させる」ことは思った以上に難しいかもしれませんが、そのような生き方は心地よいものです。日々の自分の言動を意識してみましょう。
2.誰にでも対等に接しているかどうか
信頼される人は、人によって態度を変えることがありません。
運転すると性格が変わる、お店の人には威圧的、上司には弱いけど部下には支配的。このような接し方をする人は、自分は信頼できない人だと周りに示していると同じことです。相手や周りに不信感を抱かせてしまいます。
誰に対しても同じように接する人は、相手を尊重し、対等な関係を築く姿勢を持って人と関わります。対等な関係は、相手に対しての尊重や思いやりを示すものであり、本当の意味で相手を認めている証でもあるのです。
そのような接し方は心地よく感じられますよね。ステキな接し方をする人を見かけたら、見習いたい部分を見つけて自分自身にも取り入れてみてください。
3.自分にも相手にも誠実な姿勢でいるかどうか
信頼される人は、オープンで誠実なコミュニケーションを心がけています。
例えば、相手の要望に沿えないことは曖昧にせずに、「その日は都合が悪いです。ごめんなさい」「それは苦手なんです」など、自分の考えや感情を素直に伝えることができています。
無理をせずに関係を続けられるので、相手にも安心感を与えます。「ありがとう」や「ごめんなさい」を丁寧に伝えられることもポイントです。
その反対に、信頼されない人は情報を隠す傾向があり、あいまいな表現を使いがちです。
言葉にしないと相手には分からないことや伝わらないことがたくさんあります。自分に合った言葉の伝え方を考えてみましょう。
信頼は日々の積み重ねで築いていくもの
まずは、自分自身の行動を見直すことが、より良い人間関係を築くための第一歩です。信頼は一朝一夕に築けるものではなく、日々の積み重ねが大切です。
ダライ・ラマ氏は、信頼ついて次のように述べています。「信頼は人間関係の基盤であり、その築き方こそが本当の自己の姿を映し出す。」
信頼を築くための行動を心がけることは、心地よい毎日を過ごす鍵になります。より幸せに過ごすために、信頼される人のポイントを取り入れてみてくださいね。