ワンオペを楽しんでる人もたくさんいる
男性の家事育児時間が圧倒的に短い日本では、実質ワンオペ状態のママが一般的かもしれません。
でも、そんなワンオペでがんばってる人たちだって、楽しく幸せに日々を過ごしている人もたくさんいます。
じつは、僕も子どもが産まれてから度々長期ワンオペ状態になっています。
子どもが5歳のころ、妻は仕事で2ヶ月間単身赴任で不在。そして妻のキャリアチェンジと子どもの学校教育のために東京へと移住してきてからの数年間も、慣れない仕事で忙しくヘロヘロになって帰って来る妻はほとんど家事育児の戦力外。ほぼワンオペで家をまわしてきました。
もちろん大変ではありましたが、子どもと一緒に生活を楽しく自由に過ごしていました。
ですが、僕の家事育児がスペシャル上手で早いと言うわけでもないし、時短技も知らないし、ベビーシッターや家事代行だって使ってません。
ワンオペを楽しむためのコツは、シンプルです。それは「基本OSをワンオペモードに切り替える」こと。
2ヶ月間の完全ワンオペで学んだワンオペモード
これまで14年間。様々な家事シェアの不満を聞いてきました。その中でもっとも多いのが「不公平感」です。
つまり、自分はこんなにがんばっているのに、相手は何もしてくれない。この状況に腹が立つ。
本来動くべき相手が、自分の期待値通り(低く見積もっているのに!)に動かないこと。
家事シェアの課題はコミュニケーションだと言われる所以はここにあります。
ですが、妻が2ヶ月間単身赴任で家にいなかったとき、僕は妻に対してイライラすることは一瞬もありませんでした。
なぜなら、家にいないから。
妻に対しての期待値が完全に「0」だったんです。むしろ家のことは気にせずに、仕事を全力でがんばって欲しかった。
このときに身に着けた期待値0の状態を、僕は「ワンオペモード」と呼んでいます。
ワンオペモードの基本はこうです。
- 自分だけで家事育児をまわす算段をつける
- 相手(夫or妻)の分の家事は基本的にはやらない
僕は、妻の単身赴任以降にも、数年間の準ワンオペ状態になっていますが、このときも基本セットは「ワンオペモード」でした。
ワンオペモードであることを合意する
とはいえ、パートナーが不在じゃなく、在宅の中でワンオペモードを発動すると、角が立ちます。
「俺はいない人間あつかいかよ!」なんて喧嘩、したくないですね。
そこで必須なのがお互いの合意形成です。
相手が仕事で帰りが遅い、家にいないことが多い場合。
- ご飯は、「家で食べるときに連絡をする」。◯時までに連絡がない場合は作らない
- 自分で使った食器等は、自分で片付ける(最低限自分のことは自分でやる)
- 洗濯はするけど、畳んだりしまったりはしない。専用のカゴに入れておくので自分でしまう
わが家の場合は、こうしたことを話し合って決めました。
ちょっとドライなようですが、基本的には「自分のことは自分でやってね」と言うだけのことです。
脱「察し愛」
家事シェアでは「察することこそ愛情の証」という暗黙の了解に苦しむ人がとても多い。
- 言わなくても家族なんだからご飯を準備して当たり前
- 洗濯物を畳んでくれて当たり前
- 食器を洗ってくれて当たり前
- 足りない洗剤を買い足して、入れ替えておいてくれて当たり前
そして、それらができていないと「気がきかない」と思われたり、思われるんじゃないかと不安になったりします。
これを僕は「察し愛」と呼んで、早々にこの価値観から脱しようと伝えています。
なので、ワンオペモードでは「自分のことは自分で面倒みよう」をデフォルトとしています。
ワンオペでも楽しく生活できるのは、パートナーのおかげ
ワンオペモードだからといって、頑なに相手の分の家事をやらない、というわけではありません。
気持ちに余裕があるときや、相手が大変そうなときは妻の分も洗濯物を畳んだり、片付けたりもします。
でも、それはあくまでも「僕の仕事」じゃなく「妻の仕事を助けてあげた」という感覚。だから、やってあげたら「いいことしたな」と気分もいいし、妻から「わたしの分もありがとう!」と感謝されます。
「自分のことは自分でやる」というモードだからこそ、やってもらうのが当たり前じゃなくなります。
だから、むしろお互いに感謝の声がけが増えるのです。
この、パートナーからの感謝があるからこそ、ワンオペモードでも楽しく生活ができるのです。
なのでワンオペを強いてしまう側は、いつも以上に相手への感謝の気持を伝えるようにしましょう。
家事育児はワンオペに最適化
ワンオペであることに覚悟ができたら、家事育児をワンオペモードに最適化させていきます。
その際のポイントについては、また次回お話したいと思います。