【親子で知っておきたい】子どもの「生成AI」を使った学習との“上手な付き合い方”

家族・人間関係

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2025.03.30

臨床心理士・公認心理師のyukoです。今、子どもの学習をサポートするツールとして生成AIが注目されています。どのような種類の生成AIがあるのか、どの程度利用させていいものかを知り、子どもとAIの上手な付き合い方を考えていきます。

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生成AI、子どもとどう付き合わせていけばいい?

学校の課題にいきづまっている小5の息子。興味があることはいくつかあっても、どのように自由研究を進めたらよいのかわからないらしい。各教科の宿題においても、難しい単語や聞いたことのないフレーズが出てくると手が止まって集中力が切れてしまう。ママ友から「子どもの宿題では、たまにAIの力を借りている」と聞いたけど、どう利用させたらいいのだろう。

勉強をしたくない男の子出典:stock.adobe.com

課題を始めるときにアイデアがでてこなかったり、課題中に難しいワードがでてくると、やる気をなくしやすいもの。 
そんなとき、AIをうまく活用するのがおすすめです。

もちろん学校でも「AIに答えを聞いたり丸うつしをするのはNG」と言われているように、答えをすべて委ねるのはよくありません。しかし、アイデアや選択肢などのヒントをAIから得たり、理解を深めるための質問をするのは、子どもの学習の一助となります。

どんなとき、どんな風にAIを利用するのがよいのかを考えていきます。

どんなときにAIが役に立つ?

まずは「〇〇したいんだけど、どうしたらいいかな?」「~という点がわかりにくいから説明して」など、先生や専門家に尋ねる要領で質問するところからはじめ、必要に応じて使用するAIを増やしていくのがおすすめです。

例えば、こんなときにうまく活用する子が多いみたいです。

  • 研究のアイデアが欲しいとき、「日常生活でよく使用するものを使って自由研究をしたいんだけど、どんな案がある?」
  • 読書感想文の書き方がわからないとき、「読書感想文を書きたいけど何から書き始めたらいい?」
  • 言語学習をしているとき、「英語の「L」と「R」の発音の違いがよくわからない。例を挙げて説明して」

タブレット学習する女の子出典:stock.adobe.com

親が聞かれてもうまく答えられないような漠然とした質問や大人でも迷うような問いには、AIを活用してみるのがおすすめです。

またコツが掴めてきたら、会話のキャッチボールをするように内容を発展させたり、類似の知識もあわせて学ぶなど、より便利な使い方をしていけるでしょう。

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趣味や学習の幅を広げるために利用したいAI

画像生成AI

ポスターやプレゼン資料を作れるAIや、テキストを入力するとその内容にあった絵を書いてくれるAIもあります。
テーマは決まっているものの、絵の構成に迷っているとき、人物の絵を描きたいけど体のパーツがうまく描けないときなどにおすすめです。

プログラミングに関するAI

プログラミングと聞くと難しそうと感じる方は多いですよね。しかし今は子ども向けのプログラミングAIも充実しているので、プログラミングの学び初めにもおすすめなんです。

例えば、ゲームみたいにカラフルなブロックをパズルのように繋げるだけでプログラムを作れるものがあります。
応用したら、キャラクターを動かしたり、音楽を作る、簡単なゲームを作れるので、子どもが興味をもつこと間違いなし。
すでに知識を持っている子は、コードのアシストをしたり、プログラミング言語を使ってAIを試せるオンラインツールを利用するのもよいでしょう。

AI学習イメージ出典:stock.adobe.com

学習系AI

数学や科学の問題を解くのが得意なAIもあります。
答えを出すだけではなく、解き方や、解く過程、意味も詳しく説明してくれるので、より理解が深まりやすくなります。家にいながら、学習塾の先生に聞いているような説明が受けられるのでおすすめです。

デメリットを理解しながらAIと付き合っていく

便利なAIですが、落とし穴もあるので要注意。

  • 個人情報は入力しない。
  • 答えが100%正しいとは限らないので教科書や参考書も併用する。
  • 時間やテーマを決めて利用する。

など、年齢に合わせてルールを決めながら上手に付き合っていけるとよいでしょう。

AIと上手に付き合い、学習への興味や探求心をより広げていけるといいですよね。

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著者

yuko

yuko

臨床心理士・公認心理師。現在は小児の総合医療センターと大学の心理教育相談センターにて勤務。児童期から思春期の子どもへのカウンセリングやプレイセラピー、子育てに悩む保護者の方への育児相談を専門にしています。色彩心理学やカラーコーディネートについても学んでおります。

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