“SNSでのいじめ”が急増中。トラブルを避ける「クローズドSNS」の使い方

家族・人間関係

stock.adobe.com

2025.03.08

臨床心理士・公認心理師のyukoです。大人同士でも繰り返され社会問題となっているSNSトラブル。裏アカ、におわせ、LINE外しなど子どもの間でもSNS上のいじめが収まらないようです。ネット上での適切なコミュニケーションを身に着けるために親子で話し合いたい、「クローズドSNSとの付き合い方」を考えます。

広告

オープンSNS以上に深く傷つきやすいクローズドSNSトラブル

「学校に行きたくない」と落ち込んでいる中1の娘に理由を聞いてみると、SNSでトラブルがあったという。クラス4人の仲良しグループLINEで、バスケ部のAちゃんの愚痴をこぼしたら、グループのうちの1人がスクショ(スクリーンショット)しており、バスケ部のBちゃんに見せてしまったらしい。娘の発言がAちゃんの耳に入っているかはわからないけど、顔を合わせるのが怖いよう。

スマホを使う高校生出典:stock.adobe.com

オープンSNSでは、顔を合わせたことがない人とのやり取りや、誰が見ているかわからない側面に注意しないといけませんよね。
一方、クローズドSNSであれば安心かと問われると、そうとは限りません。

自分と仲間以外誰も見ていないからと気が緩んでしまうと、思わぬトラブルに発展することも。また、クローズドSNSが関連した特有のいじめも増えています。
トラブルを起こさない、巻き込まれないためには家庭内でどのようなことを伝えていけばよいでしょうか。

クローズドSNSを使ったいじめ。どんな嫌がらせがある?

LINE外し

特定の子だけをグループから退会させたり、新たなグループを作って特定の子を省くもの。
グループから退会させられた場合、グループ名やトークタブに「メンバーなし」「メンバーがいません」などと表示されます。
新たなグループを作って省かれた場合は、前者と比較して本人に気づかれにくいですが、学校での日常会話から「あれ?」と思い、傷つくケースが多いよう。

裏ざらし

一部の人にしか公開していない「裏アカ(裏アカウント=鍵付きのアカウント)」で特定の子の悪口や秘密を暴露するもの。一部の子が教えてくれたり、噂が回り、あとからショックを受ける子が多いようです。

SNSいじめイメージ出典:stock.adobe.com

匂わせ投稿

個人名や明確な情報は伏せるものの、特定の誰かが傷つきそうなもの。
たとえば、「今日の放課後めっちゃ楽しかった! やっぱりいない方が盛り上がる」「例の人、見ててほんとに痛いw」など、一部の人には察することができそうな投稿です。相手を直接責められない苛立ちや、人間不信などのストレスに繋がります。

他にも、誰かが嫌がる過去の写真や投稿を広げたり、既読スルー・未読スルーなど、クローズドSNS特有のトラブルやストレスが増えているそうです。

広告

「傷つく・傷つける」について知り、話し合う。

クローズドSNSで生じうるトラブルを知り、どんなことで傷ついたり、傷つけたりしてしまうのかを話し合うのが大切です。

  • 悪意はなくても、”招待しない”・”誘わない”だけで傷つけてしまう場合もある。
  • 既読スルー・未読スルーなど、返事をしないと相手は無視されてると思うときもある。
  • 写真や動画の扱いには十分注意する。冗談のつもりでも相手は嫌がることもある。

意図せずとも相手を傷つけてしまう場合があるので、「自分がやられたら嫌かどうか」だけでなく、どんなことで相手が傷つく可能性があるのかを知っておく必要があります。

一方、自分が被害にあった側も想定しておくのが大切。

  • 未読や既読スルーについては、神経質に気にしすぎない、執着しない。
  • 相手は”ノリ”でやっていたとしても、嫌だと感じたことは対面でしっかり伝える。
  • もし傷ついたときは、すぐに周りの大人(親・先生・カウンセラー)に相談する。

傷ついたときの対処や対応についても、事前に話し合っておけると安心ですね。

相談する女子高生出典:stock.adobe.com

デジタルタトゥーの怖さを理解する。

ある国民的アニメの言葉で、”一度口に出してしまった言葉は元には戻せない。言葉は使い方を間違えると刃物にもなりうる。”という内容のセリフがあります。
対面でのやり取りでも、相手を深く傷つけてしまう場合がありますが、SNSではさらに複数の側面での配慮が求められます。何気なく発してしまった言葉がスクリーンショットされ、さらに拡散までされてしまったら、自分の手ではどうすることもできなくなりますよね。

逆に、いじるつもり、ノリで楽しくやっているつもりでも、相手にとってはトラウマになるくらい傷つけてしまうケースもあります。
言葉の重み、デジタルタトゥーの怖さをしっかりわきまえた上で、SNSを利用していくのが大切。クローズドSNSを、優しさや思いやりを伝えあったり、温かいコミュニケーションを積み重ねられる場として、上手に付き合っていけるといいですよね。

広告

著者

yuko

yuko

臨床心理士・公認心理師。現在は小児の総合医療センターと大学の心理教育相談センターにて勤務。児童期から思春期の子どもへのカウンセリングやプレイセラピー、子育てに悩む保護者の方への育児相談を専門にしています。色彩心理学やカラーコーディネートについても学んでおります。

気になるタグをチェック!

saitaとは
広告