教えてくれたのは……ライオンケミカル株式会社さん
創業140年以上の技術、豊富なノウハウを活かし、殺虫剤、入浴剤、洗浄剤、消臭剤など、幅広い日用品を開発・製造・販売するライオンケミカル株式会社。「よりよいモノを、よりリーズナブルに」を合言葉に、NB・PB・OEM事業を拡大中で、和歌山県から全国、世界へと販売網を展開している老舗企業です。
時間が経った“服についた油染み”を落とす方法とは?
服の油染みは時間が経つほど落ちにくくなりますが、適切な処置を行うことで、きれいに落とせる場合があります。ここでは、服についた油染みを落とすための「4つの方法」をご紹介します。
【1】酸素系漂白剤で落とす方法
繊維に入り込んでしまったガンコな油染みには、酸素系漂白剤を使うと効果的です。
【使い方】
- 40℃~60℃のぬるま湯に酸素系漂白剤を溶かします。
- 油染みのついた服を入れて、つけおきします。
- もみ洗いをしてから、すすぎます。
- 通常通りの洗濯をします。
【注意点】
酸素系漂白剤は色落ちしにくいため、柄物の服にも使うことができますが、シルクやウールなどのデリケートな素材への使用は避けましょう。
【2】専用の洗濯スプレーで落とす方法
時間が経ってしまった油染みには、専用の洗濯スプレーの使用もおすすめです。洗濯スプレーは時間が経ったガンコな油染みを浮かせて、汚れを効果的に落とします。スプレーを直接汚れた部分に吹きつけるだけなので手軽に使用できるのも利点で、色柄物に対応したタイプも出ています。
【3】クレンジングオイルで落とす方法
時間が経った服の油染みは、クレンジングオイルとお湯を使うことで汚れを落とせる場合があります。クレンジングオイルには植物油や鉱物油などの油分が含まれており、この油を油汚れと馴染ませることで汚れを落とす仕組みです。
【使い方】
- 油染みの部分にクレンジングオイルを塗ります。
- 5分程度、そのまま放置します。
- お湯ですすぎます。
- 通常通りの洗濯をします。
【注意点】
この方法では、服の素材によってはクレンジングオイルを使った際に変色する可能性があります。そのため、事前に衣類の目立たない部分で変色や生地への影響がないかを確認する必要があります。
【4】煮洗いで落とす方法 ※綿や麻などの素材の場合のみ
綿や麻などの耐熱性が高い素材についた油染みは、煮洗いで落とすことができます。この方法では汚れだけでなく、除菌や消臭効果も期待できます。
【やり方】
- ステンレス製やホーローの鍋を用意します。
- 鍋に、1リットルの水に対して大さじ1杯程度の粉せっけんを入れて、煮立たせます。
- 油染みがついた服を入れて、10~15分ほど煮ます。
- 汚れが落とし切れなかったときは、固形石鹸でもみ洗いをします。
【注意点】
綿や麻の素材でも、プリントや装飾品がある服は傷めてしまう可能性があるため、注意が必要です。
服に油がついたときの「応急処置」の方法は?
服に油がついてしまったら、すぐに正しい方法で処置することが大切です。すぐに洗える状況であれば、気づいた時点で、油汚れの部分を水で洗い流します。油染みができて間もない場合や、汚れの範囲が狭い場合は、中性洗剤とお湯で落ちることもあります。
しかし、すぐに洗えない場合は以下の手順で「応急処置」をしておくことによって、その後の処置にかかる負担を減らすことができます。
【手順1】油染みが広がらないように油をふき取る
服に油がついたことがわかった時点で、油染みが広がらないように早めにふき取ります。
ティッシュや布を汚れた部分に当てて、やさしく叩きながら表面の油分を吸い取ります。汚れをこすったり、強く押したりすると油汚れが広がり、衣類が傷んでしまう可能性があるため注意が必要です。
【手順2】油がついた部分の周辺から中心に向かって叩く
服の表面についた油をふき取ったあと、水で濡らしたティッシュやハンカチなどの布で叩くように拭きます。
汚れが広がることを防ぐために、汚れがついた部分の周辺から中心に向かって叩くのがコツです。石鹸がある場合は、水で濡らしたティッシュや布に含ませて、服の裏から押して汚れをしみ込ませると汚れが落ちやすくなります。
【手順3】汚れを落として乾かす
汚れが薄くなったら、乾いたティッシュや布で水気をふき取って乾燥させます。
油染みを落とすには“早めの処置”が重要
服の油染みは時間が経つほど落ちにくくなるため、油がついたらできるだけ早く処置することが重要です。しかし、時間が経ってから汚れに気づいた場合でも諦めずに、今回ご紹介した方法をお試しくださいね。応急処置のやり方も、いざというときのために覚えておくと安心です。