褒められたとき「そんなことないです」が口ぐせの人に隠れている心理

カルチャー

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2026.08.07

心理カウンセラーの古庄由佳です。「すごいですね」「頑張りましたね」そんな褒め言葉をもらって、思わず「そんなことないです」と返してしまうことはありませんか。 日本では謙遜が美徳とされる場面もありますが、それがいつもの反応になっているとしたら、気づかないうちに自分で自分の価値を受け取る機会を逃してしまっているかもしれません。 自己肯定感は、人とのあたたかいやり取りの中でも育まれていくものです。今回は、「そんなことないです」が続く心の背景と、自己肯定感との関係について考えてみましょう。

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「そんなことないです」の奥には不安が隠れていることも

不安な表情で考え込む女性出典:stock.adobe.com

「謙虚な人間でありたい」そんな思いから謙遜することは、もちろん悪いことではありませんよね。

ただ、「調子に乗っていると思われるかも」「期待されすぎたら困るな」「反感を買わないようにしておこう」そんな不安からつい自分を少し小さく見せようとしているとしたら、それは謙遜というより、自分を守るための反応かもしれません。とはいえ、そんな自分を責める必要はありません。

まずは、「私は人からどう思われるかを心配しているんだな」と、自分の心に気づいてあげましょう

「完璧でなければ」の思い込み

笑顔で会話を楽しむ女性たち出典:stock.adobe.com

褒め言葉を受け取れない人の中には、「もっとすごい人がいるし」「このくらい褒められるようなことじゃない」と感じる人も多いのではないでしょうか。

その背景には、「もっと頑張らないと認められない」「完璧でなければ価値がない」という思い込みが隠れていることがあります。でも、相手は本当に「完璧だから」褒めているのでしょうか。

一生懸命取り組む姿や、諦めずに続けてきたプロセスを見ていてくれたのかもしれません。
「助かったよ」「ありがとう」と感謝を伝えてくれたのかもしれません

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「ありがとう」は自己肯定感を育てる小さな一歩

穏やかな笑顔を見せる女性出典:stock.adobe.com

だからといって、急に自信満々に受け取る必要はありません。

照れくさければ、「ありがとうございます」の一言だけで十分です。

それは、「私はすごい人間です」と自惚れることではなく、「あなたはそう感じてくださったんですね」と、相手の気持ちを受け取ること。そして実は、この「受け取る」という体験が、自己肯定感を少しずつ育てていきます

誰かが届けてくれた「頑張りましたね」「助かりました」「ありがとう」という言葉を「そんなことないです」と打ち消すたびに、自分自身にも「私は受け取ってはいけない」の言葉を送り続けることになってしまう。

これが、自己肯定感を育ちにくくしてしまう理由の一つなのです。

反対に「ありがとうございます」と受け取るたびに、「そう感じてくださる人もいるんだな」「私は受け取ってもいい存在なんだな」という感覚が、少しずつ心の中に積み重なっていきます。

人から向けられた優しさや感謝を受け取りながら、「私はこのままで受け取ってもいい」と感じられる経験を重ねていくこと
そんな小さな積み重ねが、自分を大切にする感覚を育て、揺らぎにくい自己肯定感につながっていくのです。

今日は、誰かが教えてくれた「あなたの素敵なところ」を、ほんの少しだけ受け取ってみませんか。

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著者

古庄由佳さん

古庄由佳

心理カウンセラー/公認心理師

幼い頃から、人と同じようにできない疎外感や劣等感を持つ。 17歳の時、進行性の視覚障害であると診断を受ける。 「自分らしく生きるとは?」と疑問を持ち、心理学を学び始める。 2012年より心理カウンセラーとして活動。 しっかりと寄り添いながら、本物の自己肯定感を育てていく心理カウンセリングを提供。著書は2冊(ともにPHP研究所)。 心の仕組みをわかりやすく解説しながら、読むたびに自分に優しくなれる心理コラムをお届けしています。

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