どんなに立派な人でも「他人の不幸は蜜の味」なのです
「他人の不幸は蜜の味」という感覚は、国や人種を問わずにあります。
ただ、それはかっこいいことではないので、「自分もそうだ」と堂々と認める人はほとんどいません。
しかし、最近の研究で、人間の脳にはもともと他人の不幸に喜びを感じてしまう場所があるということがわかってきました。つまり、性格が悪いのではなく、脳の問題だということです。
とくに、普段から「不公正なことをする人だ」と感じている相手に不幸があると喜びが大きくなります。女性より男性にそれが顕著です。だから、誰の目から見ても不公正な人に悲劇が起きたときに、「気の毒になあ」などと同情している男性がいたら、「嘘つきかも」とちょっと疑ってみていいかもしれません。
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中野信子(なかの・のぶこ)
脳科学者、医学博士、認知科学者。横浜市立大学、東日本国際大学などで教鞭を執る。脳科学や心理学をテーマに研究や執筆活動を行うほか、その知見を生かしてテレビや雑誌でも活躍。社会問題やビジネス、カルチャーなど、幅広い分野を、科学の視点で読み解く語り口が人気。
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