洗濯物のニオイは洗い方次第! 40℃のお湯で皮脂を落とそう
「洗濯でセカイを変える」という信念のもと、テレビや雑誌、書籍などで家庭で実践しやすい洗濯法を伝えている“洗濯王子”こと中村祐一さんは、一年中、洗濯物は部屋干ししていると話します。
部屋干しといえば、気になるのが洗濯物の“ニオイ”。何ともいえない嫌なニオイがするという悩みをよく耳にしますが、中村さんはどうしているのでしょうか?
「ニオイは汚れの落ち具合を知るバロメーター。乾いた洗濯物がにおうということは、汚れが落ちていないということです。ですから、まずは汚れが落ちるように、しっかり洗うことが大切です」
しっかり汚れを落とすために、中村さんがおすすめするのが、お湯を使った洗濯方法。40℃ほどのお湯でつけ置きしてから洗濯機で洗ったり、40℃ほどのお湯で洗濯すると効果的だといいます。
「洗濯物に付着している汚れのほとんどは、タンパク質か皮脂です。タンパク質は水でも比較的落ちやすいのですが、皮脂は水では落ちにくい。体温よりも少し高いくらいの温度だと落ちやすいので、お湯洗いがおすすめです。
洗濯機にお湯が使えない場合は、事前にお湯につけ置きしておくといいですね。お湯につけ置きすることで皮脂がゆるむし、繊維の奥に入っている汚れも出てきやすくなります」
最近は高温洗浄の機能が付いている洗濯機もありますが、そうでない場合はお風呂の残り湯を使うこともできるそう。
「お風呂のお湯を使う場合は、入浴直後のお湯を使うのがおすすめです。あまり時間が経つとお湯の温度が下がってしまいますからね。また、残り湯にはすでに皮脂やタンパク質が溶け出ているので、それらも捕まえるために洗濯洗剤の量を少し多めにするのもコツのひとつ。いつもの使用量の約1.5倍ほどを目安にするといいですよ」
乾燥は5時間までがひとつの目安。雑菌の繁殖を食い止めよう!
いい匂いの洗濯物に仕上げるもうひとつのコツが、「5時間以内」に乾かすこと。
「5時間以上経っても生乾きの状態だと、雑菌が繁殖しやすくなると言われています。雑菌が繁殖するということは、イヤなニオイが出てくるということ。だから、5時間以内に乾かすのがひとつのコツ。ただ、しっかり洗えていればその時点で雑菌が少ないので、5時間を超えてもイヤなにおいになることは少なくなります」
洗濯物を室内で早く乾かすコツは、こちらでご紹介した通り! ぜひ併せてご覧ください。
部屋干しのコツ
教えてくれたのは、洗濯家・中村祐一さん
1984年3月1日生まれ。
長野県伊那市のクリーニング会社「芳洗舎」3代目。「洗濯でセカイを変える」という信念のもと、日本中の家庭に洗濯を伝え続ける、日本を代表する洗濯家。多くの人がイメージし日々行っている洗濯は「洗濯風」だと説き、家庭における「洗濯」という文化の再定義に取り組む。これまでにのべ3000人を超える人々、芸能人、一部上場企業などへも洗濯に関するアドバイスを行う。
2014年には、洗濯教室を開催するための「センタクスタジオ」を、2018年には洗濯しやすい導線を追求した洗濯が主役の家「センタクアトリエ」を開設。2019年には、着る人、洗う人の個性にあわせて、さまざまな洗濯がデザインできるようなオリジナル洗剤を開発・販売。
洗濯物のニオイは、汚れが落ちているかどうかのバロメーター。お湯を使ってしっかり汚れを落とせば、部屋干しの悩みも少なくなりそうですね! ぜひお試しを♪
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