【レタスの栄養と効能】レタスは品種別に栄養価が違う!?キャベツの栄養との比較も【栄養士監修】

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2019.08.03

レタスは栄養が少ないと思っている人は多いと思います。確かに、最も一般的なレタスである玉レタスの栄養はそれほど多くありませんが、さまざまな栄養がバランスよく含まれています。また、種類によって栄養価が異なり、カロテンが豊富な緑黄色野菜に分類されるものも。今回は、そんなレタスの栄養や種類、食べ方や保存法などをお伝えします。

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レタスの種類

出典:www.photo-ac.com

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【レタスってどんな野菜?】
 レタスは、日本名では「ちしゃ」。茎を切ると断面から白い液体が出るころから、「乳草」が略されたとされています。日本では、10世紀には栽培されていたと考えられています。明治時代に、今日食べられているようなレタスが導入され、1960年代から広く普及しました。
 現代では、品種改良が進み、さまざまな種類が出回っています。

【レタスの種類】
 レタスは、結球レタス、葉レタス、立ちレタス、茎レタスの4種類に大きく分けられます。
 種類によって栄養価が異なり、結球レタスに分類される玉レタスは淡色野菜ですが、同じく結球レタスのサラダなや、葉レタスに分類されるサニーレタスなどは、緑黄色野菜(可食部100gあたりカロテン含量が600µg以上のもの)に含まれます。
 また、種類によって食感や味わいも多少異なります。

●結球レタス
 丸い形のレタス。中でも「玉レタス」は、もっとも一般的なレタスで、生食のほか、レタスチャーハンなど、加熱調理にもよく使えわれます。
 玉レタスは淡色野菜ですが、同じ結球レタスに分類されるサラダなは緑黄色野菜です。

●葉レタス
葉が開いているタイプのレタス。赤褐色の「サニーレタス」や、鮮やかな緑色の「グリーンリーフ」などがあります。緑黄色野菜に分類されます。サラダなどで食べられます。

●立ちレタス
 縦に長く伸びるレタス。コスレタス(ロメインレタス)などがあり、淡色野菜です。シーザーサラダによく利用されます。葉が厚いので、炒めものなど加熱調理でもおいしく食べられます。

●茎レタス(ステムレタス)
結球しないタイプのほか、「サンチュ」もこの種類。緑黄色野菜に分類されます。生食や和え物、炒めものに向きます。サンチュは、焼肉を包んで食べることがよくあります。

レタスの栄養価

「日本食品標準成分表2015年版(七訂)」より、レタス、土耕栽培、結球葉、生の可食部100gあたりの栄養。「Tr」は微量、「(Tr)」は微量に含まれていると推定されるもの。「(0)」は含まれていないと推定されるもの。「()」のついた数値は、諸外国の食品成分表の収載値や原材料配合割合レシピ等を基に推計したもの。

「日本食品標準成分表2015年版(七訂)」より、レタス、水耕栽培、結球葉、生の可食部100gあたりの栄養。「Tr」は微量、「(Tr)」は微量に含まれていると推定されるもの。「(0)」は含まれていないと推定されるもの。「()」のついた数値は、諸外国の食品成分表の収載値や原材料配合割合レシピ等を基に推計したもの。

「日本食品標準成分表2015年版(七訂)」より、サラダな、葉、生の可食部100gあたりの栄養。「Tr」は微量、「(Tr)」は微量に含まれていると推定されるもの。「(0)」は含まれていないと推定されるもの。「()」のついた数値は、諸外国の食品成分表の収載値や原材料配合割合レシピ等を基に推計したもの。

「日本食品標準成分表2015年版(七訂)」より、リーフレタス、葉、生の可食部100gあたりの栄養。「Tr」は微量、「(Tr)」は微量に含まれていると推定されるもの。「(0)」は含まれていないと推定されるもの。「()」のついた数値は、諸外国の食品成分表の収載値や原材料配合割合レシピ等を基に推計したもの。

「日本食品標準成分表2015年版(七訂)」より、サニーレタス、葉、生の可食部100gあたりの栄養。「Tr」は微量、「(Tr)」は微量に含まれていると推定されるもの。「(0)」は含まれていないと推定されるもの。「()」のついた数値は、諸外国の食品成分表の収載値や原材料配合割合レシピ等を基に推計したもの。

「日本食品標準成分表2015年版(七訂)」より、サンチュ、葉、生の可食部100gあたりの栄養。「Tr」は微量、「(Tr)」は微量に含まれていると推定されるもの。「(0)」は含まれていないと推定されるもの。「()」のついた数値は、諸外国の食品成分表の収載値や原材料配合割合レシピ等を基に推計したもの。

レタスには、βカロテン、ビタミンC、ビタミンE、カリウムなどが含まれています。玉レタスより、サラダなやリーフレタス、サニーレタス、サンチュの方が栄養価が高くなっています。

■βカロテン
抗酸化作用があり、活性酸素から体を守りアンチエイジングや美肌、美白効果が期待されます。

■ビタミンC
抗酸化作用があり、アンチエイジングや美肌、美白効果が期待されます。また、体の免疫機能を高める働きがあり、風邪予防にも効果的。

■ビタミンE
抗酸化作用があり、体内の細胞膜の酸化を防ぎます。これにより、生活習慣病や老化から、体を守ってくれる効果が期待されます。美肌効果もあるとされます。

■カリウム
体内の余分な塩分を排出する働きがあります。高血圧の予防や、むくみの解消に効果的です。

■食物繊維
食物繊維の含有量はそれほど多くはありませんが、整腸作用があり、便通をスムーズにしてくれます。

■葉酸
 葉酸は細胞の分裂や成熟を大きく左右するため、特に胎児にとっては重要な栄養成分であるといえます。妊婦が葉酸を十分に摂取することで、胎児の先天異常である神経管閉鎖障害のリスクを減らすことができると言われています。
 また、ビタミンB12とともに赤血球の生産を助けるので、「造血のビタミン」と呼ばれています。

■ビタミンK
ビタミンKは「止血のビタミン」とも呼ばれる栄養で、出血した時に血を止める役割をします。

■サポニン
 サポニンには、油を溶かす作用があり、コレステロール値や中性脂肪値を下げ、動脈硬化を予防する効果が期待できます。また、腸で吸収したブドウ糖と脂肪が結合しないように働き、脂肪の蓄積を防いで、肥満を予防する効果も。
 さらに、過酸化脂質を抑制する効果により、肝機能を高めます。過酸化脂質は、コレステロールや中性脂肪などの脂質が活性酸素によって酸化された物質で、過酸化脂質が増加するほど、肝臓の負担が大きくなります。サポニンの働きで、この負担を軽くし、肝機能を向上させます。

玉レタスとキャベツの栄養を比較! 栄養価が高いのはどっち?

土耕栽培の玉レタスとキャベツの可食部100gあたりの主な栄養を比較してみました!

●タンパク質
玉レタス…0.6g
キャベツ…1.3g

●炭水化物
玉レタス…2.8g
キャベツ…5.2g

●βカロテン
玉レタス…240㎍
キャベツ…50㎍

●食物繊維
玉レタス…1.1g
キャベツ…1.8g

●ビタミンE
玉レタス…0.3mg
キャベツ…0.1mg

●カリウム
玉レタス…200mg
キャベツ…200mg

●葉酸
玉レタス…73㎍
キャベツ…78㎍

【比較のまとめ】
全体的にキャベツの方が栄養が多いといえますが、βカロテンは玉レタスの方が多く含まれているようです。

レタスの旬

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【旬】
 レタスは種類によっても異なりますが、大まかに言って5月から9月にかけて多く出回ります。冬場はハウス栽培もされているので、年間を通して手に入ります。

【選び方】
芯の切り口が変色しておらず、白いものを選びましょう。葉もみずみずしくツヤとハリのあるものが新鮮です。

レタスの食べ方

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【食べ方】
レタスは生食すると栄養分を損なうことなく摂取できますが、生だと多くは食べられません。量をたくさん食べたい場合は、炒めものやスープなど、加熱調理するとかさが減って食べやすくなります。

・サラダ
・炒めもの
・チャーハン
・スープ
・パスタなど

【冷凍すると】
茹でてから冷凍する場合は、茹でた時点でカリウムやビタミンCが茹で汁に流れてしまいます。
冷凍したものを使う場合は、解凍すると水分と一緒にカリウムやビタミンCの栄養が流れてしまうので、そのまま汁ごと食べられるような料理にしましょう。

【加熱すると】
水溶性であるカリウムやビタミンCは茹でると水に溶け出すので、汁ごと食べられる調理法がおすすめです。

【妊婦が食べると】
ほとんどが水分のため、たくさん摂りすぎると体を冷やしてしまいます。
ただ、レタスに含まれる食物繊維によって腸内環境を整えてくれますし、葉酸も含まれているので、上手に取り入れたいです。
低カロリーなので、体重のコントロールにも役立ってくれます。

レタスの保存法

 レタスは、鮮度が落ちるのが早いため、なるべく早く食べ切るようにしましょう。できるだけ鮮度を保つには、湿らせたペーパータオルを芯の切り口に当て、ビニール袋に入れるかラップに包み、冷蔵庫の野菜室で保存します。葉の表面についた水分は拭き取っておくのも、新鮮さを保つコツです。
 冷凍の場合は、洗って水気をよく切り、食べやすくちぎってから保存袋に入れて冷凍庫へ。冷凍したレタスは生食に向かないので、炒めものやスープなどに利用しましょう。

種類によって栄養も味わいも異なるレタス。利用の仕方によって、使い分けるとよさそうですね。

監修/吉沼弓美子(管理栄養士)

※表示価格は記事執筆時点の価格です。現在の価格については各サイトでご確認ください。

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