コロナ問題で困っているのは「ママ」?

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 コロナ問題で困っているのは「ママ」?

2020.03.16

川村真木子です。
アメリカの大学を卒業後、娘を育てながら外資系金融機関で働いています。これからsaitaPULSで不定期に連載することになりました。
今回は世間を騒がしている「コロナウイルス」にまつわる話。

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普段とは違う「圧」がママにかかる

出典:unsplash.com

コロナウィルス対策で日本全国の学校(小中高)が閉鎖になりました。
企業も相次いで在宅勤務を進めたので、家の人口密度が一気に上がったわけですが、悲鳴をあげたのがママたちです。家に子どもたちが一日中いるので、勉強もさせなきゃいけないし、ガス抜きもさせてあげないといけない。働くママなら自分自身も在宅勤務ですが、夫も在宅勤務になったりしているため、普段はかからない圧がかかってきます。

妻が主体、夫は手伝うという構図の限界

たとえば夫のランチと子どものランチをダブルでご用意しなければならない場合も出てきます。さらに家の中に人が沢山いるわけですから、いつもなら不要なはずの掃除や買い物も増えることが予想されます。ネットでは「コロナで困っているママたちを救う会」みたいなのが結束され、「パパも協力しましょう」ということになっているのを目にしました。

この「パパも協力しましょう」という「ひとごと」の涼し気な距離感は一体どこから出てきたのでしょうか。コロナなんて日本全国、ひいては全世界の問題なのになぜか「ママのコロナ」になっていて、可哀想なコロナ付きのママを助けましょうムード。
大昔からですが、生活面の面倒くさいのを全部女性に投げてきた歴史背景が「ママのコロナ」発想につながっているのでは?
介護、育児も然りですし、生活全般はなぜか「女性がリーダーシップを取るべき事柄」になっているように感じます。

発想を変えてギブアップしてみる

出典:www.gender.go.jp内閣府『男女共同参画白書』平成30年版によると、6歳未満の子どもを持つ夫の家事・育児関連に費やす時間は、ほかの先進国と比較して低水準にとどまっていることがわかる。

ぜひ今回のコロナ危機を機に女性がすべてを背負い込むという「不可能を可能にする優等生サイクル」から抜け出しましょう。
配偶者の方を説得するのも一つですが、ママがある程度ギブアップしちゃうのも一つの手だと思います。
子どもの授業がないのを焦って自分が先生と化してしまうより、放っておいて子どもの自主性を育てる良い機会とする。
子どもと夫のランチがなければ、テイクアウトする、それぞれに作らせてみる、Uber Eatsをオーダーしてみる。

何もかもを完璧にこなしたいと考えがちですが、伝統的な思想から自分を解放し、ギブアップすることで、コロナ後の生活も人生もラクになるかもしれません。
ちなみに、私は丸の内で働いていますが、今回のコロナ危機で日本人の念願だった「働き方改革」が一気に進みそうだなぁと思っています。
あれほど心理的に難しそうだった「在宅勤務」もコロナのおかげで一気に広まりました。人間追い込まれると意外とやれるものなんですね。私自身も少しずつ在宅でのテレワーク環境を整え、慣れ始めてきたところです。

幸いなのか、我が家の場合は夫がタイに単身赴任中。さらに娘は米国に留学しているため家が混むこともありません。しかし、東京がタイや米国よりずっと深刻なため、家族で一番身の危険は感じています。そういう点から言うと別の意味での「ママのコロナ」ですね、うちは。

川村 真木子
奈良県生まれ。一児の母。高校時代に渡米、UCバークレーを卒業する。卒業後、米投資銀行ゴールドマンサックスを経て米大手投資会社に転籍。3万人のフォロワーを抱える社会派インスタグラム @makikokawamura_ が人気。

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著者

川村 真木子

川村 真木子

奈良県生まれ。一児の母。高校時代に渡米、UCバークレーを卒業する。卒業後、米投資銀行ゴールドマンサックスを経て米大手投資会社に転籍。3万人のフォロワーを抱える社会派インスタグラム @makikokawamura_ が人気。

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