どんなに努力しても自分ではなんともならないこともある
不妊治療の体験を経て、私が最も感じたことは
「どんなに努力しても自分ではなんともならないこともある」
ということでした。
実は、私は不妊治療を経験するまで「頑張ればなんでも、なんとかなる」「結果が出せないのはそんなにやりたいことじゃないのでは」と本気で思っていました。部活も仕事も、不器用ながらとにかく練習したり、徹夜してでもやればなんとかなってたし、そういう経験が私の努力至上主義を生み出していた気がします。
でも、不妊治療のなにをやっても駄目な時は駄目な感じというか、もう自分ではなんにもできずただその時を待つ感じ、それは私に絶望感を与えるのと同時に、自分一人ではどうにもならないこともあるのでは?と気づかせてくれるきっかけにもなりました。それからは、自分が努力できることと、自分一人じゃどうしようもないことを区別することを意識するようにしています。
今の社会も、それに似たような感覚を感じる瞬間があります。自分の力だけではどうにもならないことがたくさんありすぎて無力感を感じることもあります。でも、だからこそ自分ができることに集中する。自分がしていることを過小評価しない。今、私が心がけているのはそんな感じです。みんなで生き延びて、また会いましょう。
堀江由香里:ArrowArrowファウンダー 共同代表/理事
ArrowArrow:http://arrowarrow.org/
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