今の自分ができることを過小評価しない。「どうにもならないこと」との向き合い方。#心の真ん中を生きる

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2020.04.11

女性が「仕事か子育てか」どちらかしか選べないのはおかしい!と一念発起して女性の就労支援団体「ArrowArrow」を立ち上げた堀江由香里さん。目標に向かってまっすぐ進む姿勢を崩さない堀江さんですが、一度は「ArrowArrow」をたたもうとしたとか。彼女なりの壁の乗り越え方はどんな方法なのでしょう。

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事業を続けられない。一度だけ諦めようとした不妊治療と仕事の両立。

自分で立ち上げたArrowArrowというNPO法人を、一度だけ畳もうと思ったことがあります。それはNPOを立ち上げて3年位経った頃のこと。どうにかこうにか頑張れば、やっと食べていけるようになって、今団体を担ってくれている共同代表がジョインしてくれてすぐのタイミングでした。

その理由は私の身体では自然妊娠できないとわかり、不妊治療と仕事の両立は無理だと思ったからです。

当時、ジョインしてくれたばかりのメンバーと、事業のアドバイスをくださっていたプロボノのみなさんの前で泣きながら事業を畳むことを伝えました。自分が100%事業にコミットしてやっと成立する状態なのに、時間的にも経済的にも負担をかける状態で事業は続けられないと判断したので事業をやめます、と。

1人で立たなくていい、ということ

女性の就労支援団体「ArrowArrow」メンバーのみんなと

支離滅裂に感情が乱れたままそんなことを話す私に、みんなは伝えてくれました。

「あなたが辞めたらArrowArrowがなくなるなんて、そんな思い上がったことを言っちゃだめだよ。もうあなただけの団体じゃないんだから。」

「堀江さんは不妊治療に集中できるようにArrowArrowの仕事はセーブしてください。それまで私が留守を守っておきますから。」

一人で立っているような気になってたけど、全然一人じゃ立ててないし、一人で立たなきゃいけないなんてことないんだな。そう気づいた私は事業を畳むことをやめました。もしかしたら畳まなきゃいけないときが来るかもしれないけど、その時までは団体を続けようと決めたのです。

その後、治療をすることを対外的にもお伝えしました。そうすることで、本当にたくさんの救いの手を感じることができました。治療と両立しやすいように仕事を依頼してくれたり、ご自身の治療体験を伝えて寄り添ってくれる人、おすすめの病院を教えてくれる人など、数え切れないサポートを頂いたのは今でも忘れません。

※表示価格は記事執筆時点の価格です。現在の価格については各サイトでご確認ください。

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著者

堀江由香里

堀江由香里

人材業界のベンチャー企業にて新卒採用や内定者・新入社員研修などを担当後、2008年にNPO法人フローレンスに転職。事業部長などを経て「子育てや介護などの理由に左右されずに働くことができる社会」を創るべく、2010年にNPO法人ArrowArrow設立。

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