パパとママの会話の仕方で子どもの喜びが3倍に!?コロナ渦で変化した家族時間の過ごし方

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間接的に褒めることで子どもの喜びは3倍に

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――家族で過ごす時間が増えたことで、必然的に夫婦の会話も増えていると思います。せっかくなら、子どもにとって良い影響のある会話、子どもが安心する会話を心がけたいと思うのですが、子どもにとっていい影響がある夫婦の会話とはどんなものがありますか?

直接的な親子の会話ももちろん大切ですが、パパとママを介した間接的な会話もすごく大切なんです。実は、ママとパパが自分のことを話している会話って、子どもはものすごくちゃんと聞いてるんですよ。だから、ここぞとばかりに頑張ってほしいことは、パパとママの会話で子どもを褒め合うことなんです。子どもにとっては、直接褒められるより3倍増しの誉め言葉として届くんです。ぜひ意識してみてください。

ママとの時間で、子どもがドリルをすごく頑張った日があったら、パパにそのことを話すんです。「今日は、ドリルで100点を取ったのよ」とかね。そして、それを聞いたパパは「ママから聞いたよ。今日、ドリルで100点を取ったんだって? すごいね!」と褒めてあげるんです。ママとパパが2人で自分のことを褒めて会話をしていたということ、間接的な言葉は直接褒められるよりもずっと嬉しさが増すんです。

――すごいですね! すぐに実践できて、子どもの自己肯定力を高めてあげられそうです。

逆のことをすると、子どもは大きく傷つくので気を付けてください。叱るときに「あとでパパに叱ってもらうよ」と言うママがけっこう多いんです。パパから「ママから聞いたけど、こんなことしたんだって?」と怒られた子どもとママの信頼関係は決裂します。直接叱られるのはいいけど、自分がいないところでパパとママがそのことを話していたと思うとショックを受けるのは当然ですよね。
パパがいないときにしたことは、ママが叱った終わりにしましょう。その場にいなかったパパから怒られるのは、子どもが最も傷つくのでやめたほうがいいです。パパとママの会話は、子どもにすごく影響しているということを意識してください。

子どもは両親の会話から多くのことを学ぶ

――それはすごく耳が痛いお話です。あまり意識していなかったことなので、これから気をつけていきたいです。

子どもは、パパとママのコミュニケーションからたくさんのことを学びます。あまり会話がないというご夫婦も多いのですが、その姿も子どもはよく見ています。「ケンカにならないためにあまり話さないんです」というママもいますが、仲直りするところまで見せられるのであればケンカを見せることも大事だと思います。もちろん、罵声や暴力はダメですよ。

――子どもは、思っている以上に親の会話からいろんなことを吸収しているんですね。

パパやママが直接子どもに語りかけることは知識になります。そして、パパとママが話している言葉は、子どもにとって大きな「教養」になります。ごはんを食べる前には「いただきます」と言うことを知識として知っています。そして、両親が「いただきます」「ごちそうまさ」「おいしかったよ」という言葉をかけあうのを見て、どのようにそれを伝えるかを身に着けていくんです。パパとママがそういったコミュニケーションをしっかりとっていたら、子どもはそれを見て覚えるのです。パパとママの会話やコミュニケーションから、子どもはものすごくいろんなことを吸収しているんです。

これまでより家族と過ごす時間が増えた中で、子どもにとって良い影響を与えてあげられる会話やコミュニケーションを意識することで、親子関係、夫婦関係がより良くなっていくと思います。

まとめ

これまでより家族と多くの時間を共にすることで、あまり意識することのなかった家族間の会話について考えるタイミングがきたように感じます。天野さんのお話から、気づかされることがたくさんありました。
次回は、子どもとの密な時間をうまく過ごすためのポイントをお聞きします。

お話しを聞いた人 天野ひかりさん

・親子コミュニケーションアドバイザー
NPO法人親子コミュニケーションラボ代表理事

上智大卒。テレビ局アナウンサーを経てフリーアナに。
NHK「すくすく子育て」キャスターとしての経験を生かし、全国の親子に寄り添いながら、講演会や講座、シンポジウム、企業セミナー講師など。
自身が立ち上げたNPO法人で、子どもの自己肯定感を育てる親子のコミュニケーションを学ぶ教室「ことばでおやこみゅ教室」を主宰。

HP
著書 Amazon子育てランキング1位のロングセラー
子どもが聴いてくれて話してくれる会話のコツ」サンクチュアリ出版
最新刊「賢い子を育てる夫婦の会話
ほか。

TEXT:上原かほり

 

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