働くママの葛藤|乗り越えられたのは「ルーティンワークよりチャレンジワーク」という考え方

ライフスタイル

2020.07.12

「子育てと仕事をハッピーに!」をコンセプトに、ママが育児と仕事の両立をしながらスキルアップができる会社「LIFULL FaM」を設立した秋庭麻衣さん。入社した会社で社内第1号のワーママとして働いてきたなかでは、多くの葛藤があったと言います。そんな葛藤を感じながらも前向きに働いてこれたのは、ある上司の存在が大きかったそう。どんな影響を受けたのでしょうか。

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復職して感じた働くママの葛藤

新卒で入社した会社で、社内で初めて産休や育休を取得しました。復職後は時短勤務をしながら、人事で新卒採用や社員育成などを行っていました。それと並行して子育てに関する支援制度を作りたいと経営陣に言い、今も残る「ワーキングマザー・ファザー支援制度」を作ることも経験しました。

産後働いて最も感じたことは、短時間で成果を出すことの大変さ。9時から夕方の4時や5時などの短い時間の中で与えられた業務をこなし、かつ成果を出さなくてはいけないのに、子どもの体調不良でしょっちゅうお休みすることになるのでそれが一番大変でした。

LIFULLは手前味噌ですがいいカルチャーの会社なので、子どもを理由にしょっちゅう休んだり、早く帰ることになったりしても誰も決してイヤな顔はしなかったです。5時になったら「帰らなくていいの?」ってみんなが声をかけてくれて、ママだからといって居づらいことは全くありませんでした。とはいえやっぱり自分は仕事を全うしたい、成果を出したいと思っているにも関わらず、子どもの体調不良で頻繁に休み、毎日早く帰らなくてはいけない。周囲はいいよって言ってくれるけど、いつも申し訳ない気持ちでいっぱいでした。

一方で、子どもが熱を出したときには看病に専念するというより、まずは今日の仕事どうしようと先に考えていました。体調不良の子どもの横で、アレとアレをリスケして誰に何を頼むなどをフル回転で考え、子どもに対しても申し訳ないという思いもありました。仕事では周囲に迷惑をかけている、家庭では子どもに向き合えていない、その葛藤が一番つらかった。そういう葛藤に耐えられなくて仕事を辞めてしまう人も周りにいました。今は制度が手厚い会社も多くなり以前よりは働きやすいとは思うものの、多くの働くママたちは今も内面的な葛藤を抱えていると思います。

自分だけがカバーされる側であることの居心地の悪さ

社内ではワーママ第1号として働いていたので、当時は周りに育児と仕事の両立について相談する人もいませんでした。周りが優しければ優しいほど、その人達に迷惑をかけているんじゃないかと思い、成果を出さなくてはいけないと常に感じていました。周りがみんなカバーしてくれて自分だけがカバーされる側だと、肩身が狭いような気持ちにもなりました。

その点LIFULL FaMは、賛否はあると思いますが、全員が同じママという立場なので休んでもお互いさま。それは面接の時点でもお伝えしていて、動けるときは他の人の分までカバーしてあげて、その分自分が子どもの病気とかで休まなくてはいけないときには気にせず休んでいいという話はしています。

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著者

mamiWaka

mamiWaka

語学系出版社でワーキングマザーを経て、現在はフリーのライター・編集者。分かりやすく読みやすい、役立つ記事を目指しています。

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