献立がラクに決まる! 3つのキーワードで食卓を楽しくしよう。

料理・グルメ

2020.07.13

献立はいつもどうやって決めていますか?調子が良ければすぐに決まる献立も、なぜだか決まらないときはピンとくるものが思いつかなかったり、いつも同じものばかりになってしまったりしませんか?
献立決めを楽しくするためにおすすめなのは「料理のテーマ」だと教えてくれたのは無理しない家事で幸せな毎日のアイデアを発信している『時間が貯まる 魔法の家事ノート』の著者、三條凛花さん。
今回は3つのキーワードから料理のテーマを決めるヒントをご紹介します。

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ごはんしたくを気負わず続けるために大切なのは「楽のバランス」

ごはんしたくは毎日くり返していくもの。気負わず続けるために大切なのは「楽のバランス」です。

「楽」という字は、二通りの読み方ができますよね。「らく」と「たのしい」。楽のバランスというのは、この2つの比率を指します。

「らく」は言い換えるとかんたんということです。迷わずに決まるというのがポイント。

たとえば、私は日々のごはんを固定化しています。朝食メニューは「パンと魚」「ごはんと魚」「パンとたまご」といったように、主食と主菜のざっくりしたヒントを決めてあります。さらにそれに合わせた献立のヒントもまとめて固定しています。
2割献立”と呼んでいる食事の用意がラクになる方法です。

このように、献立を固定化すると、メニューに悩まなくて済むのでとても「らく」です。献立を考える時間が減るだけでも、ごはんしたくの負担はずっと少なくなります。

物足りない時は「たのしい」に比重を置いてみよう

でも、「らく」だけを続けていると、たまに物足りなくなることがあります。そういうときは「たのしい」に比重を置いてみましょう。

「たのしい」は、新鮮ということ。新しいことやいつもと違うことに挑戦するときのわくわく感をイメージしてみてください。

私たちは日々情報に触れています。SNSでおいしそうな料理の写真が流れてきたり、人気の料理家さんのレシピ本を見つけて買ったり、テレビでかんたんなレシピが紹介されていたりします。

そういうものを見ると「つくってみたい!」と思うことはありませんか。そうしてレシピをメモしておいたり、スマホに保存したりして、いつのまにかたくさんの「未挑戦レシピ」をお持ちの方も多いのでは。

こうした新しい料理に触れるのは「たのしい」ことです。でも、同時にハードルが高くもありますよね。どんな材料を用意するのか確認して、場合によっては買いに行く。手慣れた料理ではないので、工程を1から確認する必要がある。

だから、料理が好きで慣れている人でなければ、毎日新しいメニューに挑戦するのはむずかしいのです。

そこで、基本的には献立を固定化しつつ、ちょっと物足りなくなってきたなあというときに趣向を変えてみる。すると、献立決めもごはんしたくも楽しくなります。

ここからは、献立決めが楽しくなるための「ごはんテーマ」について、3つのキーワードをもとにご紹介していきます。

キーワード①「なつかしい」 ~地元や給食の味を再現する~

ひとつめのキーワードは「なつかしい」です。こんなものを作ってみましょう。

・住み慣れた地元の郷土料理
・実家でよく出てきたお惣菜
・人気だった給食メニュー

なつかしい料理を作ると、家族との会話のきっかけにもなります。実家のお母さんに電話してレシピを聞いたり、食卓で「これはママが子どものころに食べていた料理なんだ」と家族に伝えてみたり。

実は、私の実家には私で少なくとも4代目となるレシピがあります。こう書くと何ともすごそうですが、決して大仰なものではありません。母曰く“田舎料理”。副菜の一品として食卓に並ぶお惣菜で、「茄子の味噌挟み焼き」と呼ばれていました。

作り方もとても簡単です。茄子を縦半分に切ります。さらに切り込みを入れてサンドイッチのように挟める状態にします。上のほうにある画像を参考にしてみてください。ちなみに、母がこの料理を作ってくれたときの写真です。

そうしたら間に味噌だれを挟み、フライパンで焼くだけです。茄子はこんがり、くったりとなり、中に入った味噌だれがとろとろでおいしいお気に入りの料理。

シンプルな料理ですが、焼き加減が意外と難しい。母のように上手には作れず、毎年夏になるたびに練習しています。せっかくなので、娘や息子にも教えてあげられたら……と思っています。

なつかしい料理には付加価値があります。はじめて挑戦するときだけじゃなく、その後くり返し作るたびにわくわくできるのです。

キーワード②「プチ贅沢」 ~大好きなお店の味を再現する~

次のキーワードは「プチ贅沢」です。

こんなものを作ってみましょう。

・家族でよく行くファミリーレストランの料理を再現
・今流行りのスイーツを家庭で作ってみる
・フレンチや懐石料理など特別な日に行くお店の料理を一品だけ作る

コロナ禍で外出しづらかったときのこと。娘が「おみせのごはんがたべたい!」と言うので、以前よく出かけていたファミリーレストラン風の料理を作ってみました。

ハンバーグにを焼いたあと、ブロッコリーやいんげん、コーンなども一緒に焼いて添えました。それから甘く煮たにんじんのグラッセ。生のトマトをざく切りにしたもの。そしてライス&市販のコーンスープを添えます。ソースはいつもとは違う、和風おろしソース。(子ども用はいつもの甘めのソースにしました)

“お店のようなコーディネート”にしてみる。それだけで、娘も私もわくわくした夕飯でした。

SNSをやっていない時代から、おいしいと思った料理の写真を撮っておくようにしていました。すると、こういうときに使えて便利です。

キーワード③「憧れ」 ~いつもの食卓で旅をする~

最後のキーワードは「憧れ」です。

こんなものを作ってみます。

・いつか行ってみたい国の料理を作る
・過去に旅行した街や国の料理を作る
・絵本や小説に出てきた料理を再現する

学生時代に短期留学をしたことがあります。ホームステイ先で必ずしていたのが、ホストファミリーに料理を教えてもらうこと!

アメリカでは、大柄なホストファザーがおいしいクラムチャウダーの作り方を教えてくれました。スペインでは陽気で美しいホストマザーにパエリアの作り方を習いました。

当時は料理経験がほとんどなく、今の私だったなら、もっといろいろな料理を覚えられたのに……と思うと、少し悔やまれます。

結婚して子どもが生まれ、コロナの影響もある。ホストファミリーに会いに行くという夢はいつ叶うのかわからない状態です。そんな中でも、海の向こうへの憧れを食卓に乗せて旅気分を味わうことはできます。

上の写真は、クリスマスパーティーをしたときに作ったパエリアです。おもてなしにも向きますが、日々のなにげないごはんで出すこともあります。いつもの夕飯なのに特別感があってわくわくします。

日々のごはんしたくに飽きてきたときは、食卓を楽しくする3つのキーワード「なつかしさ・プチ贅沢・憧れ」をぜひ思い出してみてくださいね。

※表示価格は記事執筆時点の価格です。現在の価格については各サイトでご確認ください。

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著者

三條 凛花

三條 凛花

夫、4歳の長女、0歳の長男、猫2匹と暮らしています。暮らしの中にあるさまざまなプチストレスは、探す・調べる・迷うといったことが原因です。そうしたむだな時間をなくして、自由に使える時間を貯める工夫を発信しています。著書は『時間が貯まる 魔法の家事ノート』(扶桑社)、『365日のとっておき家事』(三笠書房)など。

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