【新年から始める家事習慣】1日ひとつの「とっておき家事」で、暮らしを変えよう

家のこと

2021.01.04

「時間を貯める」という概念を提唱する『時間が貯まる 魔法の家事ノート』の著者、三條凛花さん。無理しない家事で幸せな毎日のアイデアを発信しています。今回は、新年からはじめたい家事習慣「とっておき家事」について教えてもらいました。

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とっておき家事とは?

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私は家事の本を3冊出しています。でも、ほんの数年前までは、散らかった部屋に住み、日々の自炊もままならない生活を送っていました。私を変えたもっとも大きなもの、それが「とっておき家事」です。

とっておき家事は、1日ひとつ行う「特別な家事」です。先取りしたり、後から追いかけてもいいから、1年で365個のとっておき家事を目指します。

ポイントは、くり返さない家事を選ぶこと。片づけや自炊、掃除といった毎日している家事以外に、なにか一つでいいから「ちょっとだけ特別な家事」をプラスします。これだけ聞くと「日々の家事が大変なのに、他のことなんてできない」とよく言われます。でも、実は逆。日々の家事の下ごしらえができていないからこそ、毎日時間に追われてしまうのです。

私たちは家で行うさまざまな作業を、ひとことで「家事」とまとめます。でも、実際に体を動かして行う家事の前に、いろいろな準備があることをご存じでしょうか。

たとえば、片づけているつもりなのに、なぜか散らかってしまう場所がある。だから、毎日の片づけがとにかく大変! この悩みを解決するために必要なのは、ひたすら一生懸命片づけをすることではありません。「どうして散らかるのか」を考えることが必要です。誰がものを置いているのか、どうしてこの場所にものが集中するのか……といったことです。原因がわかって、はじめて解決策が見えてきます。

また、「やる気作り」も大事な家事の下ごしらえです。家事は毎日続けていくもの。もうやりたくない! と思うときもあるはずです。でも、そういうとき、心のままに家事をサボってしまうとどうなるでしょうか?  翌日の自分が大変になります。作業量が多くなり、また明日に持ち越して、どんどん溜まっていく……。そうした問題を防ぐためにも「とっておき家事」はおすすめです。

単調な家事にスパイスを加えることができます。たとえばいつもと違う料理家さんのレシピを試してみるというのもいいでしょう。花屋さんで買ってきた花を飾ったり、いつもと違うBGMをかけるのでも構いません。こう考えてみると、かんたんなのにぱっと気分が切り替わりそうな気がしませんか?

家事の内容は問いません。とにかく、くり返さないちょっとだけ特別な家事を、1日の予定に組み込んでいきましょう。サンプルイメージ

とっておき家事のはじめかた

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とっておき家事は「毎日しないこと」をするだけで始められます。意識していないだけで、すでにやっているものもあるかもしれません。

たとえば、こんなことがとっておき家事になります。

  • 靴の収納方法について調べる
  • 100円ショップで収納グッズを買う
  • 料理漫画を読む
  • 電子レンジのかんたんな掃除方法を調べる
  • サイズアウトした服を捨てる
  • 確定申告について調べる
  • たけのこの下ごしらえ方法を調べる

どうでしょうか。ハードルが低そうに思えませんか? 

逆に、家事のやる気をキープするためには、あえてハードルの高そうな家事を選ぶのもおすすめです。

  • いちごジャムを作る
  • 自家製味噌について調べる
  • ホームパーティーのおもてなしメニューを調べる
  • 自分でフラワーアレンジメントに挑戦する
  • りんごの大量消費メニューを作る


このように、選ぶ内容は人それぞれで構いません。家事らしい家事をしなくても、気になることを調べたり、考えたり、探したりするだけでも十分「とっておき家事」だと言えます。もっと実例が見てみたい方は、Twitterでハッシュタグ「#とっておき家事」を検索してみてください。

そして、大切なことがあります。どんな形でもいいから、家事内容を記録することです。ノートでもいいですし、スマホにメモを取るだけでも違います。記録は、たった一行でも構いません。

たとえば、「1月3日 お正月飾りのしまい方を検索」と、やったことを書くだけでも十分です。余力があれば、実際に調べたこと、やってみたこと、気づいたこと、これからの課題といった内容をメモしておくと、これからの大きな武器になります。暮らしの中でどんなことにつまづいているのかがわかりますし、これから調べたり考えたりするべきことも見えてきます。

 

Myルールを作ろう

さて、とっておき家事は1日ひとつ行ない、1年間で365個を目指すと書きました。でも、これは理想のルールです。ライフスタイルは人によって違います。だから、自分の状況に合わせたルール決めが大切です。
たとえば、フルタイムで働いていて、家には寝に帰ってくるようなものだという方もいらっしゃるかもしれません。それならば、通勤電車の中で「考えること」「調べること」だけを進めていくのも一つの方法です。子どもが小さくて、落ち着いて考える時間を取れない人なら、スマホのメモを通して思いつきをメモするだけでもいい。

とっておき家事のやり方については、『365日のとっておき家事』という書籍も出しています。その読者さんの中には「最初から365個は諦める」という方もいらっしゃいます。会社が休みの土日はお休みと決め、平日だけ取り組むそうです。月に3回できればいいという人もいます。

「毎日続けなくちゃ!」と気負うのではなく「この状態になっていたらクリア!」というマイルールを作っておく。そうすれば悩みません。なお、はじめは毎日続けていたのに、気づいたらやめてしまっていた……というケースもよく聞きます。その場合も「その年の12月時点で1回でも行なっている」ならば、続けたことにしていいとお伝えしています。

大切なのは、とっておき家事を毎日続けることではありません。なるべくたくさんのことを考え、調べ、行動して、暮らしを整えることなのです。

新しい一年がはじまります。あなたも一緒に「とっておき家事」で暮らしを変えてみませんか。サンプルイメージ

※表示価格は記事執筆時点の価格です。現在の価格については各サイトでご確認ください。

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著者

三條 凛花

三條 凛花

夫、4歳の長女、0歳の長男、猫2匹と暮らしています。暮らしの中にあるさまざまなプチストレスは、探す・調べる・迷うといったことが原因です。そうしたむだな時間をなくして、自由に使える時間を貯める工夫を発信しています。著書は『時間が貯まる 魔法の家事ノート』(扶桑社)、『365日のとっておき家事』(三笠書房)など。

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