まずは犬の気持ちになってみて
犬による噛みつき事故のほとんどは、人間側がうまく距離感を掴めずに犬に近づいたことにより起こると言われています。
犬の“噛む”という行動は本能で、身を危険から守るために行うことが多いです。
人間でも知らない人が急に距離を詰めてきたら、嫌悪感や違和感を抱いてしまいますよね。
それは犬も同じです。見た目はぬいぐるみのようにかわいくても、生き物ですからもちろん感情があります。
これからご紹介するついやってしまいがちなNG行動を頭にいれて、犬も人間もお互いが気持ちよく関わっていけるように工夫していきましょう。
人間のNG行動1:大声を出して近づく
これはお子さんや女性がやってしまいがちなことかもしれませんね。
犬を見て「かわいい!!」とはしゃぎたくなる気持ちもわかりますが、グッと堪えましょう(笑)。
犬の嗅覚が優れていることは有名ですが、実は聴覚もとても優れていて、音の大きさの聞き取り能力は人間の6倍と言われています。そのため大きい声や音は犬にとってストレスとなりやすいのです。
急に大きな音を出されたら、当然のことながら驚いてしまうので反射的に噛み付いてしまうこともあります。
かわいい犬がいても、大きい声を出して近づくのは避けましょう。
人間のNG行動2:飼い主に聞かずに触る
ペットショップではあまりないかもしれませんが、お散歩中ときどき見かける行動です。
犬からしてみれば、散歩中に出会った人は赤の他人です。
その赤の他人が急に触ろうとしてきたら危機感を抱いてしまいますし、その犬がもともと噛み癖があるという可能性だってあります。
それに、飼い主によってもさまざまで、自分の犬がよその人に撫でられることに対して「嬉しい」と思う人もいれば「嫌だな」と感じてしまう人もいます。子犬の場合にはまだトレーニング中ということもありますから、安易に触ってしまってはトレーニングの邪魔になりかねません。
まずは飼い主に「触ってもいいですか?」と確認しましょう。その際「かわいいですね」など、何か一言添えると飼い主側も嫌な気持ちはしないと思います。
人間のNG行動3:いきなり頭を撫でる
これは特にやりがちなNG行動です。
人間でも急に目の前に手や物が来ると「怖い」と感じてしまいますよね。犬でも同じで、急に頭を撫でようとすると「攻撃される」と危機感を抱いて、噛み付いてしまうことがあります。
犬に触るときにはまず鼻先に手を出して自分の匂いを嗅いでもらいます。それから胸や首などからゆっくりと頭に向かって撫でていくようにしましょう。
ちなみに、しっぽや足などの先端を触られることを嫌がる子はとても多いので、しっぽや足を触るのは初対面の犬では避けておくのが無難です。
安全に楽しく関わるために
犬に噛まれると怪我だけではなく、感染症などにかかってしまう恐れもあります。でも、「犬=噛み付くから危険」と避けてしまうのも悲しいですよね。
正しい関わり方を知っていれば、楽しく安全にコミュニケーションがとれるのですから、避ける必要なんてありません。
ぜひ今回ご紹介したことを覚えておいていただけると嬉しいです。
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