無理に捨てさせるのはNG!実家の片付けをスムーズに進めるコツは?#整理収納アドバイザー直伝

家のこと

unsplash.com
 実家の片付けをスムーズに進めるコツ 親の気持ちに寄り添った思いやりある片付けをしよう!

2021.03.24

整理収納アドバイザーのkazukoです。片付けの仕事をしていると、自分の家は片付いているけれど、実家がひどいんです……実家の片付けを手伝ってほしいです……という子どもさんの声をよく伺います。私自身も結婚して14年が過ぎ、40代。自分の親、主人の親の病気や介護の心配をする年代になってきています。実際に、子どもさんからのご実家の片付けのご依頼も増えてきています。そこで今回は、実家の片付けをスムーズに進めるコツをご紹介します。

広告

片付けの目標はモノを捨てさせることではない

実科の片付け出典:unsplash.com

いざ片付けようとなると、どうしてもモノを捨てさせようと躍起になりがちですが、無理に捨てさせるのはNGです。思い出が詰まったモノを捨てることは、大きな喪失感を生むことも。「本当は捨てたくなかったのに,子どもに捨てられた」と、片付けが難航してしまうことになりかねません。「スッキリキレイな空間」を目標にするのではなく、「親が安心して暮らせる安全な空間」を目標に片付けを進めましょう。子どもに心配を掛けたくなくて、体の衰えを訴えない親も多いので、親目線での片付けを念頭に置いてください。

親が安心して暮らせる安全な部屋にするためにまずできること

実家の片付け出典:unsplash.com

・床置きのモノをなくす
親が過ごす時間が長い、キッチン、リビング、トイレまでの動線、玄関などの床置きのモノをなくしましょう。足腰が弱くなってくると、心配なのは家の中で転倒してしまうことです。

・キッチンの火の回りのモノを減らす
ガスコンロのお家であれば、心配なの火の回りです。ガスコンロの周りに調味料や食材などをため込んで置かないようにしましょう。

・高いところにあるモノを片付ける
キッチンの吊り戸棚や、リビングの本棚、寝室の家具の上など高いところに、モノが突っ込まれていたり、重いモノがしまってある場合、それらを別の場所にしまいましょう。地震や災害時を想定して、優先的に片付けましょう。

親がモノの要・不要を判断し、子はモノの移動・拭き掃除など手を動かすことに徹する

片付ける人

子どもにとっては、不要なモノに見えるモノでも、親にとっては大切な思い出がたくさん詰まったモノです。モノの要・不要の判断はあくまでも親にしてもらい、子どもはモノを移動させたり、要不要の判断をしやすいようモノを並べたり、モノを出した棚をキレイに拭くなど、手を動かすことに徹しましょう。高齢になった親にとって、片付けは思った以上に、気力、体力のいる作業です。モノの要・不要の判断はとても疲れます。手を動かして、片付けの体力的な面のサポートに徹することで、親の片付けの負担を少しでも減らしましょう。

キッチンから片付けると片付けの効果を得られやすい

キッチンの片付け出典:unsplash.com

食事は毎日のことなので、キッチンから片付けを着手すると、片付けの効果を実感してもらいやすいので片付けがスムーズに進みます。調味料や食材は賞味期限があるので、モノを手放すことに抵抗の強い親世代でも、比較的スムーズに手放せます。また、よく使う食器を、食器棚の一角に集合させて取り出しやすくする、よく使っているキッチンツールを取り出しやすい引出しに集合させるなどして、台所仕事がラクになるよう片付けを進めると、親も喜んでくれるはず。吊り戸棚の上など、体に負担のかかる場所の調理器具はこの機会に全部出して、モノの総量を把握してもらいましょう。新品のフライパンや鍋が出てくるケースも多いので、新しいモノを使うよう促せば、古いモノを手放せます。キッチンは使っている方の、こだわりやモノの持ち方などの個性が出る場所ですし、子育ての中心にあった思い入れの強い場所です。「こんなのもう使わないでしょ」「いらないでしょ」といった否定的な言葉はグッとこらえて、よく作ってくれた料理の話や、子ども時代に使っていたコップや食器から思い出話をするなど、親の気持ちに寄り添って片付けを進めましょう。

家が片付くことで暮らしに楽しみを

実家の片付け出典:images.unsplash.com

数年前のことですが、私の実家のキッチンを母と一緒に片付けた際、シンク下の隅、吊り戸棚の隅から花器がいくつか出てきたので、1カ所に集めて置いていたら、母が集まった花器を見て、「老後は花を生けたり、庭いじりを楽しみたいな」とつぶやきました。家を片付けていくと、その家の方の好きなコトや大切にしているコトがモノを通して伝わってきます。改めて、ご自身の好きなコト、大切にしてきたコトを再認識することもあります。家が片付くことで、またこの趣味を再開しようと思えたり、モノと向き合うことで、以前の自分を振り返ることができ、新たな再出発をするエネルギーが湧いてくることも。家が片付くことで、これからの暮らしに楽しみをプラスすることができるということを、親に気付いてもらえると片付けは、もっともっと前向きな行為に変わっていきます。

実家の片付けのコツをご紹介しました。実家の片付けで1番避けたいのは、『捨てさせたい子どもVS捨てたくない親』という平行線のバトルです。子どもが実家を片付けたい! と思う根源にあるのは、少しでも楽しく穏やかな老後を過ごしてほしいという優しい子ども心なはずです。優しい思いやりある子ども心がそのまま親に伝わる片付けができるよう、今回ご紹介したコツが参考になりましたら幸いです。

※表示価格は記事執筆時点の価格です。現在の価格については各サイトでご確認ください。

広告

著者

Kazuko

Kazuko

片付けで暮らしをラクにシンプルに おウチを整えて豊かな暮らし 鹿児島で整理収納アドバイザーとして活動中   中学1年、小学5年の男の子、小学2年の女の子のママ  お片付けサポート 487時間 お片付けレッスン 65名様

気になるタグをチェック!

saitaとは
広告