中高生の親の7割以上が子どもに小遣いをあげている
ソニー生命保険株式会社が、大学生以下の子どもがいる20歳以上の男女に対して「子どもの教育資金に関する調査」を行いました。この調査では、高校生以下の子どもと同居している親(748名)に、子どもの小遣いや、携帯電話・スマートフォンの通信・通話料金への支出状況について聞いています。
そのうち、子どもの小遣いに支出していると回答した親の割合は、全体で44.7%となっています。子どもがいる親の約45%は子どもに小遣いを渡しているようです。
さらに、子どもの小遣いに支出している親の割合を子どもの就学段階別にみると、未就学児の親では16.9%、小学生の親では42.7%、中高生の親では73.8%となっています(図22)。
子の年齢が高くなるにつれて、子どもに小遣いを渡している親の割合が増加していることが分かりますね。
子どもの小遣いの平均額はいくら?支出が増える時期は「年間の支出額」を把握
同調査によると、子どもの小遣いに支出している親(334名)の平均支出金額は、全体では3,422円/月となっています。子どもの就学段階別にみると、未就学児の親では860円/月、小学生の親では1,685円/月、中高生の親では4,991円/月となっています(図23)。
子どもの小遣いへの平均支出金額も、子どもの年齢が高くなるにつれて高くなっており、年齢の高い子どもほど小遣いとして渡す金額が高くなることが分かります。
中高生に約5,000円の小遣いを渡していると考えると、年間で6万円近い金額を小遣いとして支出していることになります。中高生の子どもが2人、3人といる家庭では、年間12万円、18万円とまとまった金額になりますから、子どもの小遣いと言えども、子どもが中高生にもなると親としては立派な支出になりそうです。
子どもの携帯・スマホに支出している親は46.1%
また、子どもの携帯・スマホの通信・通話料金 に支出している親の割合は、全体では46.1%になっています。子どもの就学段階別にみると、未就学児の親では18.5%、小学生の親では36.3%、中高生の親では82.9%となっています(図24)。
調査の結果から、子どもが中高生になると10人に8人以上が携帯・スマホを所有しているとも考えられそうです。
子どもの年齢が高くなるほど、小遣いの金額が上がるだけでなく、子どもの通信・通話料金の負担も増えていくようですね。
「小遣い」「スマホ」「教育費」と支出が重なる時期は要注意!
みなさんのご家庭でお子さんに渡している小遣いの金額は、今回の平均額とくらべていかがでしたか? 平均以下だった人も、平均以上だった人もいるかもしれません。
まだお子さんが小さいからと小遣いを渡していない人や、小遣いをこれからいくら渡そうか迷っている人は、今回の子どもの小遣いの平均額を参考にしてみてもいいかもしれません。
ただ、いずれの調査結果も「中高生」などお子さんの年齢が高くなるにつれて、支出が増える傾向となっています。
お子さんが中高生ともなると、教育費に関する支出もそろそろ本番を迎えるころですから、「小遣い」「スマホ」「教育費」とお子さんに関する支出が重なることで、お子さんに関する支出の負担が重すぎると感じる人も多くなります。
子どもが大きくなるほど、収支のバランスを崩しやすく、高収入なのにお金がないという家計にもなりやすい時期になります。たかが「子どもの小遣い」と簡単に考えずに、家計全体の収支バランスを考えた支出を心がけてくださいね。
【記事内アンケート調査概要】
提供元:ソニー生命
調査タイトル:子どもの教育資金に関する調査2021
調査対象:ネットエイジアリサーチのモニター会員を母集団とする
大学生以下の子どもがいる20歳以上の男女
調査期間:2021年1月18日~1月20日
調査方法:インターネット調査
調査地域:全国
有効回答数:1,000サンプル(有効回答から各条件がほぼ均等になるように抽出)
(内訳)親の性別×子の性別×子の通う学校(未就学、小学校、中学校・高校
大学・短期大学・専門学校・予備校)で16分割、ほぼ均等割付
調査協力会社:ネットエイジア株式会社