MCTオイルが『脂肪燃焼回路』のスイッチをON!
通勤する日にちが減ったり、外出する機会が減ったりして、運動量が減ったと感じている方は多いのではないでしょうか? MCTプラス・コンソーシアムによると、アンケートに応じた1000人のうち約4割が、この1年間で「太った」と感じていると回答。その約半数が、1〜3kg増えたと答えています。
「大切なのは、太りにくい体質を手に入れることです」と話すのは、「虎ノ門中村クリニック」の中村康宏先生。日本で初めてアメリカ抗加齢医学会に認定された施設の院長です。
「太りにくい体質を手に入れるポイントは、エネルギー代謝を正しく理解して、エネルギー変換バランスを意識することです。
からだには、糖質をエネルギー源にする『糖燃焼回路』と、脂質をエネルギー源にする『脂肪燃焼回路』の2つの燃焼回路があります。通常からだは『糖燃焼回路』をメインに使っていますが、空腹時など体内の糖分が足りなくなると、脂質からケトン体という成分が作られ、これをエネルギー源にして『脂肪燃焼回路』が動き出します。
この仕組みを利用したのが、糖質制限ダイエットです。糖質の量を抑えることで、体内に蓄積した脂肪からケトン体を作り、脂肪燃焼回路が働くように促します。ただ、糖質制限ダイエットは続けるのが難しく、やめるとリバウンドすることも。また、糖質を極端に減らすことで、腸内環境の悪化、疲れやすさ、肌荒れなどの不調につながることもあります。
からだに無理をかけることなく、『脂肪燃焼回路』のスイッチをONにするのが、MCTオイルです。MCTオイルとは、ココナッツやパームフルーツといったヤシ科植物の種子の核部分に含まれる自然由来の成分で、『中鎖脂肪酸』というカテゴリーに分類される食用油です。摂取するとからだの中で分解されてケトン体になり、そのケトン体が細胞を活性化させて、脂肪燃焼回路を動かすのです」
一般的に、加齢に伴いエネルギー代謝は低下します。20代のころと同じように食べて動いているのに、40代になってからめっきり痩せにくくなった、というのは、基礎代謝の低下が原因。そこで、『糖燃焼回路』に加えて『脂肪燃焼回路』も動かせるようになれば、自らの体で効率よくエネルギーをつくることができ、脂肪もためこみにくくなる可能性があるのだそうです。
「MCTオイルは、脂肪の『燃焼回路スイッチ』をONにして、無理なく脂肪燃焼体質をつくるひとつの選択肢。2つのエネルギー回路を使うことで、効率よく脂肪を燃焼させられます」
小さじ1杯からでOK! MCTオイルの取り入れ方
では、どのようにMCTオイルをふだんの食事に取り入れたらよいのでしょうか?
中村先生によれば、「朝食前にとるのがベスト」なのだそう。
「朝食前の空腹時はケトン体が出やすいためがおすすめです。コーヒーやスープ、みそ汁などに入れてもよいでしょう。また、運動する1〜2時間前にとるのもいいですね。エネルギー効率の改善や疲労回復につながります。
摂取する量は、1日小さじ1杯からスタート。徐々に増やしていき、最大で小さじ2杯=10gほどが目安です。それ以上増やすとおなかがゆるくなることがあるので避けましょう」(中村先生)
MCTオイルは無味無臭で、料理に取り入れやすいところも魅力。知っておきたいMCTオイルの特徴は次のとおりです。
無味無臭で、どんな料理にもあう!
料理を邪魔する味や香りがなく、どんな食材ともマッチ! コーヒー・紅茶などの飲みものに加えたり、料理の仕上げにちょっとかけて使うなど、手軽に活用できます。
生食でそのまま食べられる!
MCTオイルは150℃くらいで煙が出るので、炒め油や揚げ油として使用するのはNG。
調理後の料理に加えたり、ドレッシングの油に使ったりと、生食で取り入れるのがおすすめです。
酸化しにくく、常温保存できる!
MCTオイルは酸素と結合しにくい性質があります。一般的な油と比べて賞味期限が長く、開栓前・開栓後も、常温・暗所で保存可能。安心して毎日少しずつ摂取できます。
※開栓後は1〜2ヶ月を目安に使用しましょう。
朝食前や運動前にぴったり!「モーニングパワースムージー」
〈材料:1人分〉
・バナナ……1本
・無調整豆乳…200ml
・ベビーリーフ……1つかみ
・MCTオイル……小さじ1
・レモン汁……小さじ1
〈作り方〉
・ミキサーに材料をすべて入れて攪拌する。
一品で腹もち十分!「サーモン&豆腐のWたんぱく ワンボウル」
〈材料:1人分〉
・甘塩鮭……1切れ
・豆腐……小1パック(150g)
・ご飯……2分の1杯
・MCTオイル……小さじ1
・しょうゆ……小さじ1/2
・貝割れ菜……2分の1パック
・プチトマト……1個
〈作り方〉
1.鮭は焼いて骨と皮を取り、粗くほぐす。
2.豆腐はキッチンペーパーで包んで耐熱容器に入れ、600Wの電子レンジで2分加熱する。
3.貝割れ菜は2cm長さに切る。プチトマトはくし切りにする。
4.どんぶりにご飯を盛り、2の豆腐を水けを切って崩しながらのせる。1の鮭、3の貝割れ菜、プチトマトを添えて、MCTオイルとしょうゆを回しかける。
MCTオイル入りのプルプル食感デザート「サワーマンゴーヨーグルト」
〈材料:1人分〉
・ドライマンゴー……20g
・プレーンヨーグルト……60g
・MCTオイル……小さじ1
〈作り方〉
・ドライマンゴーを食べやすい大きさに切り、ヨーグルト、MCTオイルを加えて混ぜ、冷蔵庫でひと晩寝かせる。
無理なく脂肪燃焼体質をめざせるMCTオイル。上手に使って、おいしく、無理なく、脂肪が燃えやすい体を作りましょう!
*レシピ監修:栄養管理士 関口絢子先生
>>併せて読みたい:1日1分でOK!椅子を使った脂肪燃焼ヨガ!MCTオイルと一緒に取り入れたい!
教えてくれた人
中村 康宏先生(内科医/日本抗加齢学会専門医)
関西医科大学卒業。内科医・消化器内科医として勤務後、米国医師免許試験を突破し、最先端予防医学を学ぶため渡米。留学中には、パーソナルトレーナー、栄養士の資格を取得。帰国後、日本初のアメリカ抗加齢学会認定施設「虎ノ門中村クリニック」を開業、院長を務める。