「名もなき家事」が家事分担のトラブルに!
「家事を分担しても、パートナーの中途半端な家事のおかげで、自分の負担が減らないんです!」なんてお悩みをよく聞くことがあります。
「お皿洗いなら、水切りカゴに入れっぱなし。おむつを変えてくれるのはありがたいけど、後始末が甘い。などいわゆる『名もなき家事』に対するご相談をよく受けます。でもこれ、それぞれに対してルールを作るのは、大変だし面倒ですよね」(三木さん)
そのために、ここだけは共有しておきたい考えがあります!
ポイントは「次に使う人が、使いやすいようにする」
夫婦共通の家事完了ゴールの設定をしましょう。
「ゴールのおすすめは『次に使う人が、使いやすいようにする』です。この意識を共有できれば、おのずと名もなき家事を誰がするのかで揉めることがなくなるはずです。
例えば、トイレットペーパーが切れたなら、次の人のことを考えて変えておく。ゴミを回収したら、ゴミ箱にゴミ袋をセットしておく。麦茶を飲み終えたら、次の分を作っておく。こうやって考えると無駄なイライラがなくなります」(三木さん)
家事は家族間の「信頼貯金」になる
なんのために家事をするのか、と聞かれたときに、あなたは何と答えるでしょう。生活のためというのはもちろんですが、家族が心地よく生活するために家事をすると考えると、もっと大きな意味が見えてきます。
「あるところに、レンガ職人のAさんとBさんがいました。Aさんは『毎日レンガを積んでいます』。Bさんは『みんなが毎日礼拝に来る大聖堂を作っています』。同じ作業をしているのに、どちらが高いモチベーションなのかは、一目瞭然ですよね。
これは家事シェアも同じです。ただ目の前のタスクをこなすだけでなく、家事がパートナーの信頼貯金を増やしていくことにつながっていく、という意識を持てば、自然と相手が喜ぶ家事ができるのじゃないかと思っています」(三木さん)
教えてくれたのは:家事シェア研究家 三木智有さん
家事シェア研究家 子育て家庭のモヨウ替えコンサルタント
フリーのインテリアコーディネーターとしての活動後、本当に居心地の良い家庭には家事育児を夫婦で楽しむ事が大切と知り、家事シェアを広めるためNPO法人tadaima!を設立。夫婦での家事分担だけでなく、子どもへの家事教育を地域で担える場作りも行っている。
※今回の記事は和歌山市と花王株式会社サポートの『おうちワクワクUPプロジェクト2021』のワークショップの内容からお届けしました。
おうちワクワクUPプロジェクト2021
SDGs 推進に関する連携協定を締結している和歌山市と花王株式会社のサポートのもと、和歌山市に住む家族が家事との向き合い方を見直すプロジェクト。3月から5月にかけて三木智有先生・本間朝子先生を招いて実施された全3回のワークショップは、当初の募集数を上回る計14組のご家族が参加。
合わせてオンラインコミュニティも開設し、それぞれのご家庭が実践した"うちワクチャレンジ"や困りごとなどを、先生方に相談したり、他のご家庭とシェアしたりしながら、交流を深めた。
3か月間のワークショップとオンラインコミュニティを経てご参加家庭からは、
「家族にありがとうと言う回数が増えた」
「家事に関する夫婦の会話が増えた」
「家族みんなで家事を協力してできるようになった」
など、とても嬉しい家事への意識改革がなされている。
これからも、おうちワクワクUPプロジェクト2021は、ご家族それぞれに合った素敵な家事シェアが続き、おうちのワクワクがさらにUPしていくことを目指す。
詳細:和歌山市 おうちワクワクUPプロジェクト2021
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#みんなでこそだて和歌山市