そのイライラの原因は、負担?不満?
夕食後、お皿洗いをしている時に無性にイライラする! そんな方は一旦考えてほしいことがあります。
「このイライラにたどり着く前に、実は2タイプの原因があります。それが、家事育児が『負担』なのか『不満』なのか、どちらかなんです」(三木さん)
まずは、自分がどちらに対してイライラしているのかを知りましょう。あなたはどちらでしょう?
- 家事育児が「負担」……家事への苦手意識、面倒、疲れる、時間がない、など。
- 家事育児が「不満」……なんで自分ばっかり、誰もやらないなど、パートナーや家族に対する不公平感。
家事育児が「負担」の場合
「家事が面倒、大変、疲れるなど、その行動の手間が『負担』になっている場合は家事代行や便利家電を導入することで、この負担は解消することができます」(三木さん)
例えば、食洗機やお掃除ロボットを導入することで、苦手な家事を回避でき、日々の負担が減らせれば、だいぶ心にも余裕が生まれそうです。ですが、それでもイライラが収まらないのであれば、もう一つの原因が考えられます。
家事育児が「不満」の場合
「あるご家庭で、食後に皿洗いをしているママさんが、ずーっとブツブツ文句を言っていたそうです。その様子を見かねて、パパさんが気を利かせたつもりで『食洗機買ったら?』と言ったところ……ガチギレされたんだとか(苦笑)」(三木さん)
この場合は家事育児が「負担」なのではなく「不満」なんです。
ママさん側の方なら、なぜ彼女が怒ったのか、その理由は明白です。文句を言いたいのは「そこでのんびり座っているお前さんの態度だよ!」ということなんです。
これが家事育児が「不満」の状態です。これを自覚するだけでも大きな一歩。自覚すれば「私が大変なのに、なんでテレビ見ているの? その態度がイライラする」とパートナーに相談できます。相手の不満が理解できれば「じゃあ、俺がやるよ」「その間に掃除するよ」という、イライラが起こらない状況を作ることができます。
もし、家事をしている時、無性にイライラが止まらないなら、まずは「負担」なのか「不満」なのかを自分でチェック。その原因に合わせて、ベストな解決法を見つけていきましょう。
教えてくれたのは:家事シェア研究家 三木智有さん
家事シェア研究家 子育て家庭のモヨウ替えコンサルタント
フリーのインテリアコーディネーターとしての活動後、本当に居心地の良い家庭には家事育児を夫婦で楽しむ事が大切と知り、家事シェアを広めるためNPO法人tadaima!を設立。夫婦での家事分担だけでなく、子どもへの家事教育を地域で担える場作りも行っている。
※今回の記事は和歌山市と花王株式会社サポートの『おうちワクワクUPプロジェクト2021』のワークショップの内容からお届けしました。
おうちワクワクUPプロジェクト2021
SDGs 推進に関する連携協定を締結している和歌山市と花王株式会社のサポートのもと、和歌山市に住む家族が家事との向き合い方を見直すプロジェクト。3月から5月にかけて三木智有先生・本間朝子先生を招いて実施された全3回のワークショップは、当初の募集数を上回る計14組のご家族が参加。
合わせてオンラインコミュニティも開設し、それぞれのご家庭が実践した"うちワクチャレンジ"や困りごとなどを、先生方に相談したり、他のご家庭とシェアしたりしながら、交流を深めた。
3か月間のワークショップとオンラインコミュニティを経てご参加家庭からは、
「家族にありがとうと言う回数が増えた」
「家事に関する夫婦の会話が増えた」
「家族みんなで家事を協力してできるようになった」
など、とても嬉しい家事への意識改革がなされている。
これからも、おうちワクワクUPプロジェクト2021は、ご家族それぞれに合った素敵な家事シェアが続き、おうちのワクワクがさらにUPしていくことを目指す。
詳細:和歌山市 おうちワクワクUPプロジェクト2021
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#みんなでこそだて和歌山市