【家事シェア研究家・三木智有さんに聞く】 もう家事は一人でするのはNG!でも、思いつきで家事シェアすると失敗する!?#家事分担の極意

家族・人間関係

2021.08.22

なんで毎日自分ばっかり……、頼んだことをちゃんとやってくれない……なんてストレスを抱えているなら、ぜひ知って欲しい「家事の取り組み方」があります。共働きが当たり前になった今、家事を一人だけでこなしていては、体も心も悲鳴をあげてしまうだけ。そこで、日本で唯一の家事シェア研究家の三木智有さんに、その解決方法をうかがいました。

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家事は思いつきでシェアしてはダメ!

「自分しか家事をやっていない!」とモヤモヤ、イライラしていませんか? 

「様々なご家庭の家事シェアの方法を聞いてきたところ、2通りしかないことに気付きました。なんとなく分担している家庭と、話し合って分担決めをしている家庭です。具体的なシェアの仕方は色々と違いますが、大きく分けていくとこの2通りしかないんです」(三木さん)

家事シェアは2パターン

「うちだって、話し合っているのにシェアできない!」という方もいますよね。ですが、この2パターンは、運営方法が全く違うんだとか。だから、それを間違えると大怪我(夫婦喧嘩など)をしてしまう、と三木さんはおっしゃいます。

専業主婦、パパが家事が苦手な場合なら、シュフ型がおすすめ

「そんなご家庭には『シュフ型』がおすすめです。メインで家事を担う人が主導権を握り、指示を出していく形です。このスタイルで一番ストレスがかかるのが『指示を出す、出された瞬間』です」(三木さん)

主婦型

確かに、お願いしてすぐに動いてくれなかったり、急に家事を頼まれた時も、なぜか双方にイライラが発生します。

「シュフ型の場合、サポーターとなる家族は、あまり家事にこだわりがないパターンが多いです。なので、何をお願いするか、内容は都度変わってもいいのですが、『いつやるか』だけは、しっかりと決めておくことが大事です」(三木さん)

「玄関の掃除、お願い」
「玄関の掃除、午前中にお願い」

同じ依頼なのに、時間指定が入るだけで、頼まれた方にも不思議と自由な選択肢が生まれ、「了解」と言いやすい流れが生まれます。今までただ家事を頼んでいたなら、これは目から鱗!

お互い家事がある程度できるなら、担当型!

「その場合は『担当型』です。家事を役割分担し、掃除はあなた、料理は私のように、それぞれの担当を決めていきます。ここで大事なのは、シュフ型と正反対で『いつやるかは、相手に委ねる』ということ。絶対にいつやるのかを口に出してはいけません!」(三木さん)

担当型

例えば「夕食後の食器洗い」について、食べ終わってすぐなのか、1時間後なのか、寝る前なのか、それを選択するのは、その担当者が決めること。ここで「いつやるの、早くやってよ」なんて言葉をかけられると、担当者の主体性が一気に消滅し、家事のやる気が失われてしまうんだそう。

とはいえ、翌朝まで洗ってない! なんてことになってしまっては、次の家事に影響が出てしまいます。

「なので『担当型』の場合、お尻を決めます。寝る前まで洗う、というルールを決めておいて、それを破った時にはじめて『いつやるの?』という声がけをします。ルールを破ったという事実があるので、担当者側も『言われても仕方ない』という姿勢になるのです」(三木さん)

三木さん曰く、「思いついた時にダメ出しされるのが、腹立つ!」という男性は多いのだそう。だから、ここはちゃんと踏まえておきたいところです。

あなたのお家はどっち型?

「シュフ型」「担当型」それぞれの特徴を踏まえて、自分の家庭に取り入れることが、家事シェアの近道です。もし今、家族の中で家事シェアがうまくいっていない、相手の家事にイライラするなど不満があるのなら、型が間違っているのか、運営方法が間違っているのかも知れません。

教えてくれたのは:家事シェア研究家 三木智有さん

三木智有さん

家事シェア研究家 子育て家庭のモヨウ替えコンサルタント
フリーのインテリアコーディネーターとしての活動後、本当に居心地の良い家庭には家事育児を夫婦で楽しむ事が大切と知り、家事シェアを広めるためNPO法人tadaima!を設立。夫婦での家事分担だけでなく、子どもへの家事教育を地域で担える場作りも行っている。

※今回の記事は和歌山市と花王株式会社サポートの『おうちワクワクUPプロジェクト2021』のワークショップの内容からお届けしました。

 

おうちワクワクUPプロジェクト2021

うちワクプロジェクト2021

SDGs 推進に関する連携協定を締結している和歌山市と花王株式会社のサポートのもと、和歌山市に住む家族が家事との向き合い方を見直すプロジェクト。3月から5月にかけて三木智有先生・本間朝子先生を招いて実施された全3回のワークショップは、当初の募集数を上回る計14組のご家族が参加。
合わせてオンラインコミュニティも開設し、それぞれのご家庭が実践した"うちワクチャレンジ"や困りごとなどを、先生方に相談したり、他のご家庭とシェアしたりしながら、交流を深めた。
3か月間のワークショップとオンラインコミュニティを経てご参加家庭からは、
「家族にありがとうと言う回数が増えた」
「家事に関する夫婦の会話が増えた」
「家族みんなで家事を協力してできるようになった」
など、とても嬉しい家事への意識改革がなされている。
これからも、おうちワクワクUPプロジェクト2021は、ご家族それぞれに合った素敵な家事シェアが続き、おうちのワクワクがさらにUPしていくことを目指す。
詳細:和歌山市 おうちワクワクUPプロジェクト2021

#おうちワクワクUPプロジェクト2021
#うちワク2021
#みんなでこそだて和歌山市

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