住宅ローンの繰り上げ返済のデメリット
住宅ローンの繰り上げ返済のデメリットとしてまず挙げられるのは、手元資金がなくなってしまうことです。
繰り上げ返済をすることにより手元資金が減少し、その他の支払いのために新たな借り入れを行うようでは本末転倒です。
また、最近では、住宅ローン減税などもありますから、繰り上げ返済をすることで節税効果が少なくなってしまうようでは、かえって損をする場合もあります。
さらに、団体信用生命保険の保険料が金利に含まれている場合は、もしもの時には繰り上げ返済をしたメリットが消失してしまい、デメリットにしかならなくなります。
住宅ローンの繰り上げ返済をした方がいい人「5つの特徴」
上記の住宅ローンの繰り上げ返済のメリット、デメリットを考慮すると、繰り上げ返済はした方がいい人と、しない方がいい人に分かれると考えられます。
・住宅ローンを変動金利で借りていて急に金利が上昇した
・住宅ローン減税の期間が終了し、減税の恩恵がなくなった後に、返済期間の短縮や返済額の軽減をしたい
・住宅ローンのボーナス払いがあるのに、ボーナスが途絶える可能性がある
・家計が急変し、返済額を軽減しないと生活できない
・定年以降、年金生活になる老後まで返済が長期間残っている
このような条件に合致している人は、積極的に住宅ローンの繰り上げ返済を検討した方がいいと考えられます。
合致しないのであれば、低金利の現代では、無理な繰り上げ返済は特に考慮する必要はないと考えます。お子さんがいらっしゃるなら、団体信用生命保険があることで、もしもの時には繰り上げ返済をしない分手元に資金が残ることになり、万が一の場合の教育費の確保などにもつながります。
住宅ローンの繰り上げ返済をしない場合はこんなことに注意を
ただし、住宅ローンの繰り上げ返済をする必要がないと判断した場合でも、その分余裕資金を過度な娯楽に使うというのは賛成できません。
今回の相談者さんは、「うちの夫は、金利が数パーセントで安いんだから、急いで返済せずに今必要なものを気にせず買った方がいいと言っており、住宅ローンの繰り上げ返済をするつもりはないようです」ということですが、今必要なもの=浪費になるようでは、本末転倒です。
特に、浪費が多い家計の人ほど「必要なものしか買っていない」と考える傾向があり、本当に必要なものなのかは今一度再考する必要があります。
また、繰り上げ返済を検討できるだけの余裕資金があるのであれば、低金利の今は運用で増やすことを考えるなど、使うだけでないお金の利用方法も合わせて検討してみてはいかがでしょうか。