お風呂がぬるいときは、「足し湯」が正解!
入浴中に「もうちょっとお湯を温かくしたいな」と思ったとき、あなたは「追い焚き」「足し湯」、どちらのボタンを押していますか?
「実は『足し湯』を選んだほうが、省エネ効果を期待できます!」と話すのは、総合家電エンジニアの本多宏行さん。
「追い焚きの場合、貯湯タンクにある熱いお湯を利用して浴槽のぬるいお湯を温めるので、貯湯タンクの熱いお湯は熱を奪われて温度が下がります。貯湯タンクに新たに熱いお湯を作るためには大きなエネルギーが必要になります。
一方、高温足し湯の場合は、浴槽へ貯湯タンクの熱いお湯を送るだけ。もちろん、貯湯タンクの熱いお湯の量は減りますが、総合的に高温足し湯を利用したほうが、省エネ効果は期待できると考えられます。電気代、ガス代、水道代など、すべての光熱費を考慮するとなかなか難しいのですが、夏場は足し湯を活用し、冬場は保温と足し湯を活用する方法が効果的だと思います」
「温」→「冷」の切り替えは、いったんシャワーを止めると節電に
また、「シャワーを温水から冷水に切り換えるときにも、省エネ効果が期待できるやり方があります!」と本多さん。やり方はとてもシンプルです。
- シャワーをいったん止める。
- 温度調節ハンドルを「冷水」に切り換える。
- シャワーの水を再び出す。
たったこれだけですが、消費電力に差が出るのだと本多さんは話します。
「温水を出したまま温度調節すると、給湯器内部の調節弁を動作させることになり、わずかですが電力が必要になります。この調節弁が動作しないように、いったんシャワーを止めてから冷水に切り替えましょう。ポイントは、中途半端な位置にせずに、完全な『冷水』へと切り換えること。この操作ひとつで、給湯器内部の調節弁は動作しなくなります」
省エネのポイントを抑えて、ポカポカお風呂で癒しタイムを楽しみましょう!
教えてくれたのは
総合家電エンジニア 本多宏行さん
テックマークジャパン株式会社業務部クレームチームチーフ
大手自動車ディーラーでメカニックを経験した後、1999年に延長保証会社・テックマークジャパンへ入社。一貫して、延長保証の修理精査業務に携わっている。取り扱い製品は、家電全般、住宅設備(給湯器、換気扇、温水洗浄便座等)、パソコン、車など多岐に渡る。多種多様な家電製品の幅広い専門知識が必要となる「総合家電エンジニア(正式資格名称:家電製品総合エンジニア)」資格を保持し、チームを牽引する。
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