教えてくれたのは……総合家電エンジニア 本多宏行さん
テックマークジャパン株式会社業務部クレームチームエキスパート。
家電全般、住宅設備、パソコン、車などの延長保証の修理精査業務に携わっている。
多種多様な家電製品の幅広い専門知識が必要となる「総合家電エンジニア(正式資格名称:家電製品総合エンジニア)」資格を保持。
Wi-Fiルーターの電気代は毎月いくら?
日々の生活に欠かせない電気機器のひとつとなっている「Wi-Fiルーター」。設置したあとは、電源はつけっぱなしという方が多いのではないでしょうか。電気代の高騰が気になる昨今、Wi-Fiルーターに毎月どれくらいの電気代がかかっているのか、気になりますよね。
「各社のWi-Fiルーターの最大消費電力の平均値から算出してみましょう」と話すのは、総合家電エンジニアの本多宏行さん。
Wi-Fiルーターの最大消費電力の平均値(kWh):0.0099kWh
電気料金単価(円/kWh):31円
とすると、
- 1時間あたり:0.0099kWh × 31円/kWh × 1h = 0.3069円(約0.3円)
- 1日あたり:0.3069円 × 24(時間) = 7.3656円(約7円)
- 1ヵ月あたり:7.3656円 × 30(日) = 220.968円(約220円)
と考えられるのだそうです。Wi-Fiルーターの種類によっては、節電機能が搭載されているものもあるのだそうですよ!
設置後は放置しがちなWi-Fiルーターですが、快適なWi-Fi環境を楽しむためには注意すべきポイントがあるのだそうです。本多さんに教えていただいた「Wi-Fiルーターの4つのNG行動」をシェアします。
NG行動1:Wi-Fiルーターを安易に複数台使用する
同居している人数が多い場合や部屋の間取りによっては、Wi-Fiの通信速度が遅いと感じることがあるかもしれません。Wi-Fiルーターを複数台設置すると、こうした問題は解決すると思いがちですが、安易に台数を増やすのは×。
Wi-Fiルーター毎にその設定方法は異なるため知識がないまま、複数台使用すると、電波干渉が生じて、通信環境が不安定になり、速度低下の原因になることがあります。
また、不必要に複数台のWi-Fiルーターを使用すると、無駄な電気代も発生します。まずは、家の使用環境で本当にWi-Fiルーターが複数台必要になるのか、慎重に検証しましょう。
NG行動2:排熱口にホコリを溜め込む
排熱口がホコリなどでふさがれた状態のまま長期間放置していると、ルーター自体が熱くなる「熱暴走」を起こす恐れがあります。Wi-Fiルーターの排熱口を定期的に確認し、ホコリなどが溜まっているときはWi-Fiルーターの電源を落としてから掃除機などでやさしく吸い取りましょう。
NG行動3:Wi-Fiルーターを壁に接近させて設置する
Wi-Fiルーターを壁などに近づけた状態で設置するのは、なるべく避けましょう。Wi-Fiルーターの排熱効果を低下させる可能性があります。
また、部屋の隅に設置するのも避けましょう。部屋の隅にはホコリが溜まりやすく、ホコリなどが溜まったまま放置していると熱暴走につながる可能性は否めません。
NG行動4:古いWi-Fiルーターを使用し続ける
Wi-Fiルーターの通信には多岐にわたる暗号認証技術が用いられていて、暗号技術は3〜4年おきに新しく更新されています。
古いWi-Fiルーターを使用し続けていると、最新の暗号技術に適合できないままインターネットにアクセスすることになり、セキュリティ上の問題が発生することも……。自宅で使用しているWi-Fiルーターがどの水準の暗号技術に適合しているのか、都度確認するようにしましょう。
家族の人数分だけ家の中にスマホがあるという状況もめずらしくない昨今。本多さんに教えてもらった扱い方に注意して、自宅のWi-Fi環境を快適にできるといいですね!