英語の “hospital”(病院)は、主に緊急性のある症状や専門的な治療、外科的な治療が必要な場合に必要とされるもので、患者さんが数日入院するような施設のことを言います。
一般的な外来診療を中心にする医療施設のことを、英語では “clinic”(医院/クリニック/診療所)と言います。“clinic”では日常的な診療や予防処置、風邪をひいたとき等の治療を行います。
つまり外国の人に “I went to the hospital.”「私は病院に行きました」と言うと、聞き手はあなたが深刻なケガや病気をしていると受け取る可能性があるのです。
「ちょっとした風邪で」「花粉症で」もしくは「健康診断で」“I went to the hospital.” と伝えた場合、聞き手はあなたのことをとても大げさな人だと思ってしまうかもしれません。
では、驚かせずに「病院に行った」ことを伝えるにはどうしたらいいのでしょうか。
1.go to the doctor’s
“go to a clinic” と言うこともできますが、会話では一般的に “go to the doctor’s” という言い方をします。これは “go to the doctor’s clinic” の意味ですが、会話の中では、通常、 “clinic” は省略されます。
「花粉症がひどくなったので、病院に行きました」
“I went to the doctor’s because my hay fever is getting worse.”
家族の誰かが体調を崩して病院に連れて行くような場合は、“take (人) to the doctor’s” と表現することができます。
「息子に耳の痛みがあったので病院に連れて行きました」
“My son had an earache, so I took him to the doctor’s.”
2.see / visit a doctor
「診察を受ける」ということを伝えたい場合は、“see a doctor” または “visit a doctor” という表現を使うことができます。
「健康に不安がある場合は、病院で診察を受けた方がいいですよ」
“You should see a doctor if you have any concerns about your health.”
「年1回、健康診断に行かないといけません」
“I need to visit the doctor for my annual health checkup.”
3.pharmacy / drugstore / chemistの違いは?
お医者さんに診てもらった後は、処方箋を持って薬局に行きますよね。でも、英語で「薬局」という意味を持つ単語には、“pharmacy ” “drugstore” “chemist” の3つがあるんです。では、その違いは何でしょうか?
“pharmacy” は、いわゆる「処方された薬」をもらうことができる調剤薬局のことです。 “chemist” や “drugstore”、もしくはアメリカやイギリスだとスーパーマーケットの中に入っていることもあります。
「すみません、一番近い調剤薬局はどこですか?」
“Excuse me, where is the nearest pharmacy?”
「スーパーの中にありますよ」
“There is a pharmacy in the supermarket.”
“ drugstore” は、市販薬や化粧品、日用品なども買えるお店のことです。“drugstore” の店内には、たいてい処方箋医薬品を扱う “pharmacy” が入っています。この “drugstore” はアメリカ英語で、イギリスでは “chemist” の方がよく使われます。
「家に帰る途中で薬局に寄ってもらえますか?洗濯洗剤が必要なんです」
“Can you drop by the drugstore on your way home? We need more laundry detergent.”
「日曜日に薬局は空いていますか?」
“Is the chemist open on Sundays?”
ぜひ違いを意識しながら使ってみてくださいね!
※監修:英会話イーオン Amy Dutton 先生
オーストラリア出身。2011年にイーオン入社後、スクール教師として全国各校で勤務し、キッズから大人まで幅広く会話クラスを担当。2017年より教務部トレーナーとして、イーオンスクールの教師育成に従事。外国人教師の新入社員研修やフォローアップ研修などを担当する。
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