子どもは片づけ方を知らない
子どもは元気で楽しく過ごしてくれることが一番。遊ぶことが仕事でもあります。しかし、部屋を散らかすだけでなく、片付けの仕方を楽しく覚えていく必要もあります。整理収納アドバイザーのkayokoさんの著書『暮らしが整う「片付けない」片付け(アスコム 価格:1430円)』では、子どもたち自身が楽しい気持ちで取り組めることが大切だといいます。
子どもには、ただ「片付けて」と頼むのではなく、最初は一緒にやりながら具体的に「使い終わったら、元の場所に戻してね」と言い続けることで習慣化できるようになります。
幼少期は楽しさがないと何事にも続きません。ゲーム感覚を取り入れ、遊びながら気づくと片付いているという状況から、きれいになると気持ちいいという感覚を身につけていきましょう。
子どものうちから仕分け
小さいうちは親が片付ければいいと思いがちですが、ちゃんと教えていけば身についていくもの。使っているもの(大切なもの)は右に、使ってないものは左に「分ける」作業をいっしょに続けていくと、一人でもできるようになり、いずれ「使っているものだけをしまう」ということができるようになります。 初めから全部はできませんが、繰り返し片付けをいっしょにやることが大切です。小さいうちから遊びながら整理することを覚え、モノの優先順位がわかってきます。
幼児のお片付けポイント
- 「いる、いらない」の判断は幼児には難しいもの。聞けば全部「いる!」になってしまいます。
- 「いる、いらない」の判断ができない場合は分類(シール類、ぬいぐるみ、本、レール、工作など種類別に)してみましょう。
- きちんと戻す場所が決まっていれば、元に戻すことはできます。つまり、自分で出したものを片付けることはできるはず。
片付けゲーム
タイマーをかけて一緒に片付けゲームをしてみましょう。タイムアウトが迫るゲーム感覚なら、子どもはやる気になって片付けられます。
きょうだいのお片付け
「人のものを勝手に使った!」「片付けてないのはどっち?」きょうだいがいる場合は、さらに揉め事が増えがち。自分のものには色で判別できるシールを貼らせるのも1つの方法。親も誰のものかがわかり、整理しやすくなります。
きょうだいそれぞれの「定位置」へ
どれが誰のものかがわかっても、ちゃんと戻してくれないと片付けにはなりません。10歳以下であれば、親も一緒になって片付けをしましょう。自分のものにそれぞれの定位置(おうち)を持たせるようにしてください。毎日「おうちに帰らせてね」と繰り返すうちに、自分で自分の定位置にしまえるようになります。
ごちゃごちゃオモチャ
子どものオモチャはこまごまとしていて、なくしやすいものばかり。都度、購入時のパッケージにしまうことは不可能です。そんなときは、中身の見えるファスナー付き・色付きの袋にいれましょう。
カルタであれば、セットごとに袋の色を変えて、そこにラベルとして「えふだ」「よみふだ」と書いて貼っておきます。さらに、パッと見てすぐにわかるように絵札と読み札の写真をそれぞれの袋につけるとよりわかりやすくなります。どこになにをしまえばいいのかが伝われば、子どもは自分で片付けができるようになります。
UNOやトランプといった小物はジップロックが強い味方。リビングにあるオモチャ収納のバッグの中でも立てて入れるのがポイント! こうすれば上からのぞいたときにわかりやすく、とりだしやすくなります。
できた!を育てる
子どもが自ら楽しく自分のことをやってくれるように「できたよマグネット」を使うのもおすすめ。丸形のマグネットに、歯を磨く・手洗い・うがい・お風呂に入る・準備をする・食器を運ぶなど毎日習慣づけてほしい項目が書いてあります。それらができて、マグネットをひっくり返すと「できた!」の文字とニコニコマークが出てきます。子どもは楽しいことが大好き。このマグネットも遊び感覚が強く、ひっくり返したいがために、お手伝いや自分のことを積極的にやってくれるようになります。
子どもそれぞれが興味を持つやり方で、楽しく、一緒に「やる気」と「できた!」を引き出すことが大切です。何かができたら「ありがとう」「助かったよ」「うれしいよ」と伝えてあげましょう。