片づかない家の大半は布団で寝ている!?
――たくさんのご家庭を見てきた中で、片づかない家の大半は布団を敷いて寝ているケースが多く、レッスンに来る方の9割くらいが布団派だとありました。万年床になることが片づかない原因なのでしょうか?
そうなんです。でも、多くの方は布団を敷きっぱなしであっても、万年床と思っておられないことがありますね。布団を半分にたたんでいるから、下にすのこを引いているから万年床じゃありませんとおっしゃることがあります。でも布団をめくって見ると、そのすのこの下は埃が溜まっていたり、掃除が行き届かなくて床が汚れていたり、中には湿気からカビが発生しているご家庭もありました。
布団の代わりにベッドにすれば、下に収納ケースなどを置いて物を収納できるし、布団をしまわなくていいのです。起きてすぐ布団乾燥機を作動させれば湿気対策も簡単です。
また布団を敷いて寝るということは、起きたら布団をしまうということ。マンションは押入れがない場合も多く、そもそも布団を敷いて寝る設定で作られていないんです。
――部屋の片隅に布団をたたんで置いておくだけでも良くないのですか?
布団を敷くということは1人1.5畳必要です。それが家族4枚分としたらすごいスペースになりますよね。2つに折ったところでその半分で、そこに学習机や他の物を置けたかもしれないので、布団で寝るということはスペースをムダに使うことになります。子どもだったら、2人並んで布団で寝ていたところを二段ベッドにすれば、1.5畳分のスペースが空くわけです。
また見た目が美しくない部屋に慣れていくと、どんどん審美眼が落ちて家のいろいろな場所についても「まあいっか」となっていきます。
お片づけレッスンではママもパパも子どもも敷きっぱなしの布団の上を、日頃から踏んづけて過ごしているご家庭がありました。部屋の向こう側にいくために布団を踏んでしまっても平気になってしまうと、片づけをして家を綺麗に整える意味をお子さんに伝えることが難しくなりますね。