教えてくれたのは、総合家電エンジニア 本多宏行さん
テックマークジャパン株式会社業務部クレームチームチーフ。取り扱い製品は、家電全般、住宅設備(給湯器、換気扇、温水洗浄便座等)、パソコン、車など多岐にわたる。多種多様な家電製品の幅広い専門知識が必要となる「総合家電エンジニア」資格を保持し、チームを牽引する。
家電からいつもと違う音がした……
冷蔵庫やエアコン、洗濯機、掃除機に電子レンジ。家電は、生活に欠かせないものです。中には高級なものもあり、できるだけ長く使い続けたいものですね。
そんな家電から、いつもと違う音がしたり、いつもと少し様子が違うと思ったとき、あなたはどうしますか?
「修理を依頼すると高くつくかもしれないし、とりあえず様子をみてみよう」と使い続けると取り返しのつかないことになるかもしれません。
故障かなと思ったときの対応について総合家電エンジニアの本多宏行さんに伺いました。
故障かな?と思ったら、まずは使用を停止!
不具合に気がついた時点で、使用を停止することが先決です。
続いて、商品を購入した販売店やメーカーサービスまで相談のうえ、相談先からの指示に従いましょう。
決して自分で分解などを行わないようご注意ください。予期せぬ事故につながる恐れも充分あります。また、自分で分解した経緯が確認された時点で、メーカーサービスの修理実施が中止され、それ以降のアフターサービスを受けられなくなることもあります。
取扱説明書やメーカーホームページなどに案内されている、使用者が行うべきお手入れや、日々の点検方法などを事前に把握し、日頃からしっかり行いましょう。わずかな不具合に気づき、故障個所の被害拡大を防ぐことにもつなげることができるでしょう。
そのまま使い続けるのはNG!
仮に、それまで聞こえたことのない音がしていることに気がついたとしましょう。商品を購入した販売店やメーカーサービスに連絡することなく使用を続けていると、やがてその音は誰が聞いても異常な音と認識できるまでに。
それまで聞こえていたことのない音に気がついた時点で、商品を購入した販売店やメーカーサービスに相談していれば、部品Aのみを交換することで解消することができたのに、使用を続けたことによって、部品Aのみではなく、部品B、部品C、部品Dまでの交換が必要となってしまった、といった状況になってしまうリスクも充分にあると思います。
ですので、わずかでも不具合に気づいたら、商品を購入した販売店やメーカーサービスに相談しましょう。
自分で修理するのは、絶対にやめて!
現在の日本において、家電商品を一般消費者が修理することは御法度。
一般消費者が自ら組み上げることのできる自作パソコンは、故障箇所を自分で診断し、部品交換を行う場合も多いかと思いますが、エアコンや冷蔵庫、テレビやブルーレイレコーダーなどの家電商品は、部品入手が難儀であり、尚且つ取扱説明書やメーカーホームページなどから商品の分解や修理などを行わないよう案内されています。
予期せぬ事故につながる恐れや、分解した経緯が確認された時点で、メーカーサービスの修理実施が中止され、それ以降のアフターサービスを受け付けてもらえなくなることもあります。
尚、お手入れや日々の点検などに必要な部品や、フィルターなどの消耗部品は、取扱説明書に従って交換することができます。