反町隆史さんに聞いた、仕事への向き合い方・そして48歳になった“今の自分の変化”

カルチャー

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 反町隆史「今どきの若いモンは」

2022.04.03

WOWOWオリジナルドラマ「今どきの若いモンは」の主演・反町隆史さんにインタビュー。吉谷光平による同名漫画のドラマ化作品で、反町さんは、究極の上司・石沢課長を演じています。そんな反町さんに、石沢課長の役作りとともに、仕事への向き合い方、年を重ねること、父親として……など、さまざまなお話しを聞いてきました。

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反町隆史さんがユニークな究極の上司に!

反町隆史出典:www.wowow.co.jp「今どきの若いモンは」主演・反町隆史さんインタビュー

――saita読者は、反町隆史さん主演のドラマ「ビーチボーイズ」「GTO」に熱狂した世代です。今回のWOWOWオリジナルドラマ「今どきの若いモンは」で演じた、会社の上司役というのは珍しいのではないかと思ったのですが、石沢課長はどのようなキャラクターの人物でしょうか?

反町隆史さん(以下、反町さん)「とても人間味溢れるキャラクターですね。石沢は部下にストレートにアドバイスせず、黙って見守ったり、さりげなく褒めたり。上から目線でものを語るのではなく、部下と同じ目線で、目の前にある問題に対峙する上司です。素直なタイプじゃないかもしれないけど、思いやりの心は人一倍あるし、人をよく観察しています。」

――部下に対して、「もっと頑張れ」と、言わないタイプですよね

反町さん「そうですね。人との繋がりを大切にしていて、職場のチームワークをよりよくするためにいろいろ考えているけど、表立ってみんなを引っ張るタイプじゃない。さりげない一言や行動で語るタイプ。彼の言動には共感できますし、自分自身、目標にしている人物像でもあります。」
 

先輩たちの背中から多くを学んだ若手俳優時代

反町隆史出典:www.wowow.co.jpインタビューでは気さくにお話しをしてくれた反町さん

――このドラマでは石沢課長の部下たちが悩みながらも成長していく姿を描いていますが、反町さんが新人時代は、どのようなことに悩んでいましたか? 

反町さん「僕は19歳の終わりくらいに俳優デビューしたのですが、本当にガムシャラにやっていました。『頑張らなくては!』と肩ひじはってやっていましたけど、今振り返ると、もうちょっと落ち着いてゆっくりキャリアを重ねていけばよかったかなとも思います。

遅咲きの成功もありますし、人生経験を積んで、人として引き出しを多く持ってから、この業界に飛び込むのもありだったかもしれませんね。」

――このドラマでは課長として部下にアドバイスをしたりする立場ですが、俳優として後輩の俳優にアドバイスしたり、相談を持ち掛けられたりしませんか?

反町さん「若い共演者に積極的に話しかけて、コミュニケーションはとっていましたが、相談を受けたりということはなかったです。僕が若いときも、相談をしたりしませんでした。どちらかと言えば、撮影現場で先輩たちの振る舞いを見ながら得るものが多かったですね。

現場が大変な状況でも、すごく落ち着いていたり、困った様子を全く見せず、笑顔で対応したり。そういう先輩たちの背中が、僕に多くのことを教えてくれました。」

――まさに背中で語る、石沢課長のようですね。

反町さん「そうですね。撮影現場の雰囲気って、主演俳優次第なところがあり、現場でどう過ごしているかが、周囲に大きな影響を与えます。だから、僕は共演者たちが『撮影に来るのが楽しい!』と思える現場にしようと考えながら臨んでいました。」

 

俳優の仕事はアナログ。デジタルは苦手です

反町隆史出典:www.wowow.co.jp反町さんは原作漫画のイメージ通り!

――若い社員がデジタルに精通していることに、石沢課長が感心するシーンがありますが、反町さんは若い人との間にジェネレーションギャップを感じることはありますか?

反町さん「彼らはネット社会で育っているので、新しい機能を身に付けるのがすごく早いですね。俳優の仕事はあまりデジタルとかかわることが少なく、アナログでもやっていける仕事なので、僕はあまり得意ではないです。パソコンを使っていてわからないことがあると、娘に教えてもらっています(笑)。」

――このドラマでは部下への教育を描いていますが、反町さんはプライベートではお父さんですよね。お子さんの教育で心がけていることはありますか?

反町さん「常日頃から「頑張りすぎるな」と言っています。例えば友達がテストで100点をとったら『自分も上を目指そう』と思うことは大事ですし、向上心だとは思いますが、それだけに固執しないでほしいんです。常に平均点をキープすることも大事。何かひとつに突出しなくてもいい。バランスのいい人間になってほしいですね。」

すべての時間を楽しめるようになった48才の自分

反町隆史出典:www.wowow.co.jp若い頃はガムシャラ、でもいまは落ち着いて人生を楽しんでいると語る

――反町さんは、今やベテラン俳優ですが、年齢を重ねてきての変化は感じますか?

反町さん「その年代ごとに自然に変化はしていると思います。いま48才ですが、すべての時間を楽しめるようになりました。若い頃は、さっきもお話ししたように、ちょっと急ぎ足だったんです。主演のときは責任感から、考え過ぎたり、自分の欲がすごく前に出ていたりしたと思うんですが、年を重ねていくうちにゆるやかに変化してきました。

やはりそれは、自分がキャリアを重ねてきたこと、学んできたことに加え、結婚して、父親になって、子供を育てていることも関係していると思います。人間としての成長が、今の充実に繋がっていますね。」

――最後に、ドラマ「今どきの若いモンは」を楽しみにしている読者にメッセージを

反町さん「放送1回で3話分放送の新しいスタイルのドラマで、石沢課長が部下たちの悩みを解決していく物語です。会社内で起こりそうなエピソードが多いので、『わかる』と共感してもらえるのではないかと思います。

今、上司として、部下との付き合い方に悩んでいる方などは、石沢の姿を見て、何か感じてくれたり、解決のヒントを得たりしていただけたらうれしいですね。」


オフィシャルスチール:井上琢也(井上美術株式会社)
ヘアメイク:iNOMATA  (&’s management)
スタイリスト:吉野誠
衣装:伊勢丹新宿店、オフィチーネ パネライ、コロネット、スローン

WOWOWオリジナルドラマ「今どきの若いモンは」

WOWOWドラマ「今どきの若いモンは」出典:www.wowow.co.jp主演は反町隆史。部下の役で、福原遥、中村海人(ジャニーズJr./Travis Japan)が出演しています

4/9(土)放送・配信スタート
毎週土曜午後10:30
WOWOWプライムにて放送(全8回)【第1回無料放送】
WOWOWオンデマンドにて配信【WOWOWオンデマンドで無料トライアル実施中】
放送各回30分(1話約8分×3話分放送)
監督:山田能龍
出演:反町隆史、福原遙、中村海人(ジャニーズJr./Travis Japan)ほか

【物語】

WOWOWドラマ「今どきの若いモンは」出典:www.wowow.co.jp尺が短いので見やすいのがいい!働く人の共感度が高い作品です

三ツ橋商事営業部に配属された新入社員の麦田歩(福原遥)は、先輩・舟木俊(中村海人)の指導についていけず、部署にも仕事にも馴染めないまま。そんな彼女の前に突如現れたのは、一見コワモテの課長・石沢一(反町隆史)。「ったく、今どきの若いモンは……」が口癖の石沢。そんな謎めいた上司の本当の姿とは?

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著者

kaori saito

kaori saito

映画雑誌の編集者を経てフリーライターになり、現在webサイトを中心に取材執筆活動をしています。新作映画を続々紹介していきますので、よろしくお願いいたします。

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