部屋数が少ないから自分の居場所がない?
部屋数が少なくて「自分の居場所がない」という悩みを抱える人は多いように感じます。
特にお子さんのいる家庭では、どうしても子どものモノが多くなってしまって、お母さんのくつろげるスペースは皆無だというお宅も珍しくはありませんよね。
だけど、それを「当たり前」にしてしまうのは悲しいですし、同じ母親としてとても残念に感じます。
部屋数が少ないおうちでも、お母さんのスペースを確保する方法はあるんですよ。
自分の居場所は自分で作っちゃいましょう!
よくやりがちな床置きにはデメリットも多い
今回は、先日私がお伺いしたお宅を例にしてお話していきます。
各階に1部屋ずつの部屋数が少ないお家なのですが、お子さんもいるためモノは多めです。
そのためお部屋全体にモノが広がっており「床置き」もしてしまいがち。
でも床置きすると、掃除がしづらい、部屋が狭く感じる、常に目に入るのでストレスを感じやすい……といったデメリットがあります。無意識のうちに「後で片付けないと」と自分を追い詰めてしまいます。
実際、このお宅の奥さまもとても真面目で子ども想い。あれこれと考え込んでしまう性格の方なので「抱えているタスクが進まない」「タスクを抱えすぎる自分自身も苦しい」とお話ししていました。
でも、どう足掻いたところで部屋が広くなるわけではないし、どうしたらいいのか……?
それをこれからお話していきます。
部屋を家具で分ける
「1部屋」であってもそれなりに広い場合は、家具で部屋を仕切ってしまうのが1つの手です。
部屋によっては家具で仕切ると圧迫感を感じてしまって逆効果ということもありますが、それでも「子どものスペース」「夫のスペース」など、人ごとに部屋を区切って考えることは大切です。
今回のお宅では、ベッドで部屋を仕切ってみました。
こうすることで部屋の使い方に秩序が生まれますし、片付けもしやすいので家事効率もぐんと上がります。
モノのためのスペースも確保し床置きも解消しました。
さらに、こちらのお宅には、お母さんのくつろげるスペースも作ることができました。
どんなに部屋数が少なくたって、1人になれる場所は大事ですよね。
家具の向きを変える
そして、こちらはダイニングルームの様子。
before
ダイニングにお子さまの学習スペースを設けているお宅は多いかと思います。
そうなると、やはりお母さんが勉強を見ながらおうちのことをこなすことがほとんど。
このお宅のダイニングでも「お母さんの席」は子どもの勉強が見やすいようにと学習スペースのすぐ後ろ。
しかしぐるっと回って自分の席に行く必要があり、お母さん自身がやるべきことに集中することができない場所でした。
効率的に見えて、実は窮屈な場所になっていたのかもしれません。
after
テーブルの向きを変えてみただけでもご覧の通り!
お母さんの席はこれまで同様に学習スペースのすぐ後ろですが、ゆったりと座れるようになりました。
このほうが動線もスムーズなので、他のタスクもこなしやすくなったとのことです。
少しの工夫で家と気持ちは変えられる
今回ご紹介したのはどれも「そんなこと?」と思ってしまうような些細なことです。
でも意外と長く住んでいると、当たり前の景色になっているので変えるという発想が思いつかない方も多いです。
実際にこうして家具を少し動かすだけでも心持ちが変わってくるのですから不思議ですよね。
片付けで悩む人の多くは「自分ひとりでやらなくちゃいけない」と思い込んでしまいがちです。
だけど、自分だけではなくご家族や私たちのような片付けのプロと一緒に取り掛かると、これまでに気づかなかったことに気づくきっかけにもなりますよ。
家族みんなが住む家なのですから、ひとりで抱え込まないでくださいね。