お話を伺ったのは……熱海康太さん
小学校教諭。小説の連載、講演、セミナー、動画制作なども行い、パラレルキャリアを形成している。著書に、『「明るさ」「おだやかさ」「自立心」が育つ 自己肯定感が高まる声かけ』(CCCメディアハウス)、『伝わり方が劇的に変わる! 6つの声を意識した声かけ50』(東洋館出版社)、『学校経営と授業で大切なことは、ふくろうのぬいぐるみが教えてくれた』(黎明書房)など。SNSでも情報発信中!
『今日から使える!宿題のもやもやスッキリ術 』
著者:熱海康太
価格:1,430円(税込)
出版社:実務教育出版
「子どもの自由研究のテーマ探し」は親子にとって一大イベント!
子どもの自由研究をどうサポートするかは、親にとって悩ましい問題のひとつ。「研究したいことなんて別にないし……」という子どもの言葉に、頭を抱えている方も多いのではないでしょうか。
現役小学校教諭の熱海さんは、「自由研究のテーマを見つけるのは、実はすごく難しい」とおっしゃいます。そのため自由研究のテーマを子どもがなかなか見つけられなくても心配ないとのこと。
今回は、子どもの自由研究のテーマを見つけるポイントを紹介します。
ポイント1:「いつもと違う」体験を提供する
熱海さんがおすすめするのが、博物館・科学館・キャンプや体験教室に参加すること。
夏休み期間中は、子どもを対象にしたさまざまな無料ワークショップが開催されています。また現在は、子どもが参加できるオンラインイベントも豊富にあります。いくつか情報をピックアップして、子どもに見せてみましょう。
「子どもの心が動くもの」であれば、一見勉強につながらないことでもOK。テーマパークが好きな子どもなら、実際に遊びに行って「○○ランドはなぜ楽しいのか」を考えたり、ゲーム好きな子どもなら、ゲームの良さと悪さを徹底的に調べて「ゲームの魔力」を研究したり。子どもの心が動く、いつもと違う体験をすることから始めてみましょう。
ポイント2:身のまわりをよく観察する
子どもの心が動く体験をしていくと、「そういえば、あれ、前から気になってたんだよな」という気づきが生まれてくることがあると熱海さん。
「寒いとどうして息は白くなるの?」
「空はなぜ青いの?」
といった身近な「謎」や「不思議」を研究するのもひとつの方法なのだそうです。
科学的なテーマにかぎらず、身近なテーマでも、もちろんOK! 「どうしたらYouTuberになれるか」など、子どもが少しでも「?」と感じることをいっしょに書き出してみましょう。
ポイント3:「自分」を研究対象にする
それでもテーマが見つからないようなら、「じゃあ、そんなあなたを観察してみたら?」と伝えてみてはいかがでしょうか? 熱海さんは、例として次のテーマをあげています。
「テーマが見つからない自分の心の動きグラフ」
「宿題をやらない自分のあせり日記」
「自由研究を探す旅」
一風変わったテーマではありますが、ていねいにまとめれば注目度は大きいはず。自分を研究対象にする場合は、適当に取り組まず、徹底的に分析してまとめることが肝心なのだそうです。
ほかにも、試食を重ねて好みの味を追求する「おいしいお菓子ランキング」や、ゲームを自作して完成までの道のりをまとめた「こんなゲーム作りましたレポート」、親といっしょにお菓子や料理を手作りする「料理づくりレポート」もおすすめなのだそうです。
「子どもの心が動くこと」をいっしょに探すのがポイント。ぜひ参考にしてください!