どうしていたずらばかりするの?
物をひっくり返す、同じところを走り回る、おもちゃや食べ物を投げる。
何度注意をしても、飽きることなく繰り返すのはなぜなのでしょうか。
「予測」と「期待」
いたずらには「予測」や「期待」が関わっていることが多いんです。
生後6か月ほどの赤ちゃんに「いないいないばあ」をすると喜ぶようになりますよね。
「いないいないばあ」にハマる理由は、ママが出てくるのではないかと「予測」し、「期待」通りにでてくるのを楽しんでいるからです。
一人で動けるようになると、自分でパターンに気づいて、楽しみ始めてしまうことがあります。
例えば、パスタの瓶をぶちまけたり、電源を何度もつけたり消したり、おもちゃを階段から落としたり。
こんないたずらが好きな子は「蓋をあけたら出てくる」「ボタンを押したら音が鳴る」「投げたら音がする」パターンを楽しんでいるのかもしれません。
また、”お風呂上りに裸のまま、逃げていく”なんて子もいますよね。
もしかしたら、「裸で逃げると追いかけっこが始まる」予測が期待通りになり、嬉しくなっているのかもしれません。
パターンに気づいたら「代わり」を立てるのが有効です。
瓶の中身を片付けやすいものに変えたり、押しボタンのついたおもちゃを使ったり、投げてもいい場所と物を渡すなど。
また、服を着るまではなるべく冷静に待ち、そのあとにママやパパと遊ぶ時間を作るなど、お決まりのパターンをストップする工夫も役立ちます。
癖になる感覚
ドアを何度も開け閉めする、水たまりで遊び続ける、水を口からぶーっと出す。
このような行動を好む子は「カチっと止まる感覚」「足が水に入るときの触感」「口が震えて物がでてくる肌感」が癖になっているかもしれません。
「〇時までだよ」と時間を区切ったり、「水をぶーっと出していいのは歯磨きの時間だけ」などのルール作りが有効です。
子どもがはまっている感覚を共有し、何が楽しいのかを把握したうえでルールを決めるのがおすすめ。
「叱る」が刺激になっている
大人から見ると、叱られるのは嫌に決まっているのですが、幼い子にとっては「叱る=リアクションのひとつ」となっているときも。
周囲の大人が自分に注目してくれるのが嬉しかったり、甘えたい気持ちから叱られるとわかっていてもいたずらを繰り返す子もいます。
また、下の子ができてお母さんが構ってくれる時間が減ったときに、困った行動が増える子も。
落ち着いて行動できているときや、何気なく遊んでいるときに目を向ける、そして、いたずらをしているときは短く注意して終わるのが重要。
イライラが抑えきれないときは、少し離れた距離でクールダウンするのがおすすめです。
子どもの観察を楽しんでみる
大人が思いつかない方法で遊び始めたり、元々の用途とは異なった使い方を発見していたり、子どもの好奇心に驚かされることは多いですよね。
大人から見ると無意味で迷惑ないたずらも、子どもの視点に立つと楽しくて仕方ない遊びなのかもしれません。
子どもの視線で世界を見られるのも、今しかできない貴重な経験と捉え、「こら!」の前に「なぜ?」を想像してみるのがおすすめです。