もうお米は研がない。普通のお米が“もっとふっくらおいしくなる”炊く前の「ひと工夫」とは

料理・グルメ

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2023.01.08

「お米は研ぐものだ」と思っている方はいらっしゃいませんか? 実はお米は、「研ぐ」より「洗う」の方がおいしく炊き上がるそうなんです。新米と古米でも、洗い方や浸水時間を変えたほうがいいとか。そこで、お米のスペシャリストである澁谷梨絵さんに、お米の正しい洗い方や浸水の仕方を教わります。これを実践すれば、ご飯がいつもよりふっくら、おいしく炊き上がりますよ!

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教えてくれたのは…澁谷梨絵(しぶやりえ)さん

お顔写真

5ツ星お米マイスター、雑穀エキスパート、ごはんソムリエ、薬膳インストラクター、雑穀マイスター、発酵食スペシャリスト、米粉マイスターの資格をもつお米のスペシャリストであり、米屋の澁谷梨絵さん。全国300か所以上の田んぼに通い詰め、厳選した米や雑穀を百貨店で販売。ごはんのお供に精通するほか、炊飯器レシピを考案。


炊飯器で一発定食』(Gakken)
著者:澁谷梨絵
価格:1,430円(税込)書籍

米は研がずに優しく泳がせる

米が水につかっているところ出典:www.photo-ac.com

澁谷さん:現在は昔と違い、精米技術が格段に上がっています。お米に残る米ぬかの量が少ないため、強く研いで米ぬかを落とすのではなく、優しく洗うだけで十分です。 

お米を痛めないよう、水の中で優しく泳がせるようにして洗いましょう。そうすると、炊いたときに表面が滑らかになり、旨み層である「おねば」がしっかりと引き出されたおいしいご飯に仕上がります。

また、水が透明になるまでお米を洗うのは、洗いすぎ。お米のうまみまで洗い流して、味が落ちてしまいます。水を2~3回変えて洗い、水の色が乳白色になったくらいでOKです。こうすることで、米ぬかにしっかりとうまみ層が残り、おいしく炊き上がります。

古米は少しだけ念入りに洗って

米を洗っているところ出典:www.photo-ac.com

澁谷さん:新米と古米の洗い方は、異なります。古米は「ぬか切れ」といって、米ぬかが残りやすく、さらに米ぬかが劣化した臭い(古米臭)が出てきます。

そこで、ぬかをしっかり落とすために、いつもより2回ほど多く洗うとよいでしょう。古米でも、香りのよいおいしいお米が楽しめます。

浸水時間は新米は長く、古米は短く

米を浸水させる出典:www.photo-ac.com

澁谷さん:新米時期ほどお米の皮がしっかりしていて、吸水に時間がかかるため、長めに浸水しましょう。目安は2時間くらいです。

古米になるにしたがって、皮が柔らかくなり、吸水が進みやすくなるので、浸水時間は短くてOK。30分ほどで十分です。

氷を入れて炊くと、うまみたっぷり

炊き立てのご飯出典:www.photo-ac.com

澁谷さん:米は冷たい水にしっかり浸水させてから、低い温度で炊き上げることで、甘みとうまみの酵素が引き出されます。そこでオススメなのが、氷を入れて炊くこと。新米も古米も、とってもおいしく炊き上がりますよ。

「お米は白くなるまで、しっかりと研がなければいけない」と思い込んでいた人も多いのではないでしょうか? 澁谷さんに教えてもらった方法で炊けば、お米のうまみを感じられるおいしいご飯になりますよ。

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