どうしても怒られやすい長女・長男
兄弟は平等に育てたいと思いつつも、目に留まるのはどちらか一方ばかりと悩む親御さんは多いです。
特に、上の子は「なんでお姉ちゃんなのに」「お兄ちゃんなんだからしっかりして」と思われやすいもの。
なぜ、上の子に対して叱る機会が多くなってしまうのでしょうか。
「上の子」フィルターがかかっている
“歳を重ねればできることは当然増えていく”と思われる方は多いですよね。
たしかにその通りですが、一直線で順調に成長していくわけではないんです。
できたと思っていたことが定着していなかったり、下の子が先にできるようになるのはあるあるです。
”上の子だからできるはず”フィルターが、「なんでできないの?」に繋がり、叱りやすくなってしまうんですね。
下の子の器用さと強かさ
もちろん子どもの性格は様々ですが、上の子の失敗から学び器用にふるまえる下の子は多いです。
親の顔色を見て機嫌をとったり、怒られる前に動いたり、長女・長男と親のやり取りをよく見て学びやすいのは下のポジションだと感じます。
そして、小さい頃に印象づいた”上の子は不器用”・”下の子は要領がいい”などの性格はなかなか覆せないんです。
”気づいたら上の子ばかり叱ってる”親の癖も、意識しなければなかなか変えにくいかもしれませんね。
上の子は注目されなければ放っておかれてしまう
叱られるのはもちろん嫌なものですが、かまってほしい気持ちから(親にとって)余計なことをしてしまう子もいます。
その子なりの思いやりが親の希望とずれていたり、よかれと思ってしたのに空回りして叱られるパターンも多いかと思います。
下の子は何もせずとも親や兄・姉の視線を集められますが、上の子は何かしないと気にかけてもらえないと感じているところもあるのではないでしょうか。
長女・長男ばかり叱ってしまうときの対処法
比較して考えるなら両親と比べて考えてみる
同性であれば特にですが、やはり年が近い兄弟と比較して考える親御さんが多いと思います。
しかし、兄弟で比較すると、親から見た優劣はなかなか覆りにくいものです。
比較するのをやめ、それぞれの個性として捉えるのが一番よいかと思いますが、そうはいっても人は何かと比べてしまうもの。
「どうしてこの子は……。」と感じたときは、自分自身やパートナーと照らし合わせて考えてみてください。
言葉が足りないところや、相手の思惑とずれた行動をするところ、手際よくこなせないところなど、両親のどちらかに似ているケースが多いです。
まずは、”その子のせい”でなく、夫婦のコンプレックスの鏡になってしまっていると気づくのが大切です。
わかりやすく愛情を伝える
親自身の中でなんとなく態度を変えても、言葉にしなければ伝わりにくいもの。
ですが、突然褒め始めたり、叱らなくなると、子ども側も戸惑い素直に受け取れなくなってしまいます。
考えたことをなるべく余さず明確に言葉にするのがおすすめです。
「今まで〇〇ばかり叱ることが多かったと思って反省してね。これからは言い過ぎないように気をつけようと思ってるんだ」など、親自身が気になっていた関わり方を言葉にして伝えると、子どもも”考えてくれてたんだ”と感じやすいかと思います。
そして、「言い過ぎるときもあるかもしれいけど、そういうときは教えてほしい」と伝えておき、「一方的な叱り」から「親子喧嘩」に変え、「話し合い」に持っていけるとよりよいでしょう。
優先する頻度・時間を半々にする
おやつを選ぶ順番や遊びに行きたい場所、スケジュールの調整など、当たり前のように下の子が優先になっているものはありませんか?
「お兄ちゃん・お姉ちゃんなんだから譲ってあげて」と伝えたい気持ちもあるかもしれませんが、何の役割でもない”その子自身”を尊重してあげるのも大切。
平等にじゃんけんで決めるのを促したり、譲ってあげられたときは好きなおかずを増やしてあげたりするのもひとつです。
また、「弟・妹に優しくしてくれてありがとう」と言葉で伝えられるのも嬉しいと思います。
素敵なところもちゃんと見てるよ、としっかり伝えていけるといいですよね。