入居する前にやっておきたい害虫対策
――引っ越しをする方が増える春は、新居に入居する際にできる害虫対策はあるのでしょうか?
はい。まずは引っ越しの荷物の搬入前に、部屋にくん煙タイプの駆除剤を使用して、お部屋の中の害虫をしっかり駆除しておきましょう。引っ越し業者の方が来る前日などに、駆除剤を使うといいですね。
またゴキブリが屋外から侵入するのを防ぐために、玄関付近やベランダ、窓際、エアコン室外機やプランターの横などに、毒餌剤を設置しましょう。置くだけ簡単に虫を駆除できるものもありますよ。
――引っ越し前の駆除剤はぜひやっておきたいですね。引っ越し後に気をつけることはありますか?
引っ越しのダンボールにゴキブリの卵がついていて孵化してまうこともあります。引っ越し後は大変だとは思いますが、ダンボールを長く放置せずに、すぐに処分しましょう。
またお風呂なども要注意です。チョウバエ(コバエ)の幼虫はお風呂の排水溝の中のヘドロやヌメリのような汚れに発生しやすいため、しっかり掃除をしましょう。チョウバエ(コバエ)が飛んでいたり、壁についていたりするのを発見した場合は、専用のコバエ駆除用スプレーでなどで退治して、大量発生させないようにするといいですね。
害虫が繁殖しやすいベランダも要注意
――ベランダにすのこやウッドデッキのようなものを置くと、害虫が繁殖しやすいでしょうか?
そうですね、クロゴキブリの居場所となる可能性があります。
家の中でよく見かけるクロゴキブリは、冬の間は休眠という形をとって越冬しています。休眠中は夏のように活動はせず、食べることもなく成長もしません。幼虫や卵で越冬することが多く、卵は通常、越冬後の春に孵化します。
卵を産み付けやすいのは、キッチンのシンク下や家電の裏側などの「暗くて狭くて暖かい」場所です。外で越冬することも多く、ベランダや庭などの植木鉢の下や、すのこ、ウッドデッキの隙間に潜んでいたり、エアコンのドレンパイプの中に侵入していたりします。
クロゴキブリが屋外から侵入するのを防ぐために、ベランダやエアコンの室外機、プランターの横などに毒餌剤を設置しておきましょう。
暗くて狭く、暖かくて餌がある場所が大好きなクロゴキブリ。居場所を作らないために、風通しをよくしたり、こまめに掃除したりすると繁殖しにくくなりますよ。もしウッドデッキを敷いた場合は、枯れ葉などの汚れが溜まったままにならないように、こまめな掃除をおすすめします。
春はさまざまな虫が活発になる季節。新居で害虫に遭遇したくない場合は、引っ越しの前後にできることを忘れずにやっておきたいですね!
取材協力:アース製薬