片付けが苦手な自分を責める思考
整理収納アドバイザーとして、これまで片付け苦手さんのお宅に訪問してきましたが、片付けが苦手な方は、片付けが苦手なご自身を必要以上に責めている方が、とても多いと感じます。「片付けが苦手だから、家族に申し訳なくて……」「片付けられない自分は、なんてダメな人間なんだ……」というようにご自身を責めながら、片付けに向き合っても、なかなか手が動かず、片付けが進まないものです。
まずは、片付けが苦手な自分を責める思考を、手放すことが大切です。片付けが苦手な自分を責めることは、自分自身にずっとダメ出しをしているような状態です。そんな状態で片付けに取り組んでも、苦しいので当然、頭も手も思うように動かず、止まってしまいます。まずは、片付けようと思っているご自身を褒めてあげて、小さなスペースを1カ所片付けてみる。1カ所片付けきれたら、「片付けきれた私えらい!」とまた褒めてあげるというように、少しずつ片付けを進めていきましょう。
あれもこれも足りないという思考
片付けが苦手な方は、部屋のスペースに対してモノの量が多く、モノを手放すのが苦手という方も多いです。
片付けをスタートして、モノのいるいらないの選別や、カテゴリーごとに分ける作業を進めていくと、カテゴリーごとのモノの量が明らかになっていき、その量を目の当たりにしても尚、まだ足りない気がするとおっしゃるケースも少なくありません。そのような方はまず、まだ足りないという思考を手放すことが大切です。
モノを所有していることに価値を見出していらっしゃる方も多く、逆にモノを所有していないと不足を感じ不安に感じるという方も少なくありません。モノはあくまでもモノでしかないので、そこに価値を見出すのではなく、今の自分にあるコト、状況に感謝して十分足りているという捉え方にチェンジすることが大切です。
片付けてもどうせ散らかるという思考
片付けが苦手な方は、「片付けてもどうせすぐに散らかるし、維持するのは難しい」「どうせすぐリバウンドするから」といって、片付けから目を背けている方が多いです。確かに、片付けは、一度片付けきったらそれで「ハイ、終わり! 完成!」とはいかず、維持していくには工夫が必要です。ですが、どうせ散らかるという思考では、一向に状況はよくなりませんし、片付きません。
まず片付けてもどうせ散らかるという思考は、きれいさっぱり手放して、「片付けたらどんないいことがある?」という、片付けた先のメリットを思い浮かべて片付けに取り組んでみましょう。これまで頑張って片付けたけど、リバウンドしたという経験があれば、「どうせ……」という思考に引き戻されるのは無理もありませんが、そんなときこそ片付けたその先のメリットを思い出して、手を動かしていきましょう。
片付けに対する捉え方を変えるために、手放すべき3つの思考をご紹介しました。捉え方を変えるのは、簡単なことではないかもしれませんが、「片付けたい! 状況を変えたい!」という気持ちがあれば、行動していけます。少しずつでもいいので、片付けに取り組んでみてください。