子どもと意見が合わない…。令和を生きる子どもと親の間にある「ジェネレーションギャップ」とは

家族・人間関係

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2023.05.23

臨床心理士・公認心理師のyukoです。ここ10年、男女の働き方や仕事の仕方、1人1人のプライベート時間は大きく変わりました。男女平等の意識やインターネットの普及などが生活に影響を与えてきましたよね。同時に、親子の感覚も世代間で変化が生じているようです。昭和に生まれ、平成に育ってきた親世代と、令和を生きる子ども世代のギャップを考えてみます。

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もくじ

家族団らんの時間も変わってきている?
知っておきたい親子間のジェネレーションギャップと埋め方について
経験則の知識から、データに基づいた知識に
男役割・女役割から、”個人としての生き方”に
「わからない」を楽しみに思えるように

家族団らんの時間も変わってきている?

「若者のテレビ離れ」と言われるように、主な情報をテレビや新聞で得る時代は過ぎつつあります。
今は、YouTubeやTikTokを始めとした動画ツールにハマり、推しや趣味に没頭する子が増えていますよね。

一世代昔は、夕食後に家族でテレビを見て団らんする家庭が多かったのではないでしょうか。
しかし今は夕食後、長男はゲーム、次男は動画、夫はNetflixなど、それぞれの時間を楽しむ家庭も増えているようです。

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では、家族がバラバラになり孤立化しているかというと、そうでもありません。
オンラインでゲームや勉強が難なくこなせてしまう子たちは、その反動からか、リアルな経験への興味が増している側面もあるのです。

キャンプブームもあいまって、週末はデジタルから離れて自然を肌で感じる楽しさに家族でハマる家庭も増えています。
また、音楽ライブやフットサル、旅行など、夫婦の趣味が家族の趣味になるケースも多いですよね。

知っておきたい親子間のジェネレーションギャップと埋め方について

経験則の知識から、データに基づいた知識に

インターネットがここまで普及する前は、本から得た知識や周囲の人の経験則を頼りに判断する機会が多かったもの。
例えば、子どもに食べさせた方がいいもの、悪いもの。ゲームをやりすぎる子の将来はどうなるか。お小遣いはいくら渡すべきなのか。

今は大人も子どももネットで検索すれば、医学的に正しそうな見解や世間一般の考えが簡単に手に入ります。
なので、大人の都合に合わせて子どもを説得するのが難しくなっているんです。

むしろ子どもの方がネットを扱うスキルが高く、親が言い負かされてしまうなんてケースもよく耳にします。

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家庭の方針を伝える際には根拠をもって示したり、ネットや本を使って親子一緒に学びながら話し合っていく姿勢が重要になってくるのではないでしょうか。

男役割・女役割から、”個人としての生き方”に

今、結婚や出産を望むかどうか悩んでいる20‐40代の方がすごく増えているようです。
その親世代、50‐70代の世代では、結婚をしてこそ、子どもを育ててこそ一人前という考えが根強くありました。

しかし、本当に結婚・出産だけが正解なのか?と迷う方が多くなっているんです。

では、今の10代はどうでしょうか。
「彼氏彼女を作る」「恋人に合わせ、恋人の好きな自分になる」「上手くいかなくても当たって砕ける」傾向は減速しているそう。
1人の時間も楽しめるようになったり、本当に自分が推したいものにお金と時間をかけたりすることの方が有益と考える子が増えているんですね。

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“男だから”“女だから”担わなければいけない役割はなく、”個人としてどんな人生を送りたいか”にベクトルが向くようになってきたと考えられます。

もちろん、恋愛を楽しむ子や結婚を望む子にはその子に合った応援の仕方が必要です。
ですが、子どもの興味が、親の子ども時代とは異なっていたときは、今目の前にいる子ども自身を受け入れていく姿勢が求められます。

“男・女なんだから”ではなく、“〇〇個人として”の人生を見守っていけるといいですよね。

「わからない」を楽しみに思えるように

大きな企業に入ることが、結婚をして子どもを授かることが幸せと考える価値観は受け入れがたくなっています。
“じゃあどうなればいいの?”と不安に感じる方もいるかもしれませんが、その答えが出せないのが現代の特徴といえます。

生き方も、出会う人も多様な時代だからこそ、「どんな将来になるのかわからない」ことを楽しみに思う心構えが求められるのではないでしょうか。
時に親は、子どもの後ろをついていくイメージで、力強いバックサポートになれるといいですよね。

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著者

yuko

yuko

臨床心理士・公認心理師。現在は小児の総合医療センターと大学の心理教育相談センターにて勤務。児童期から思春期の子どもへのカウンセリングやプレイセラピー、子育てに悩む保護者の方への育児相談を専門にしています。色彩心理学やカラーコーディネートについても学んでおります。

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