「ストレスが原因で病気に…」義親同居経験者から学ぶ“あなたの心と体の健康のためにした方がいいコト”

家族・人間関係

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 「ストレスが原因で病気に…」義親同居経験者から学ぶ“あなたの心と体の健康のためにした方がいいコト”

2023.07.08

義両親との「同居」という言葉から感じるネガティブなイメージ。でも、実際に暮らしてみるとどうなのでしょうか。同居経験をしたことがある3人のママたちに、同居暮らしの本音や後悔、そして同居解消後の今について聞きました。

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座談会参加者のみなさん

ユキさん
同居年数:2年(結婚7年目、27歳から)
家族構成:5名 夫27才、私27才、長男6才、次男4才、三男2才
同居先:義父、義母、義妹

花吉さん 
同居年数:22年(26-48歳)結婚後すぐからコロナ禍まで
家族構成:5名 夫、私、娘、息子、息子
同居先:義父、義母、義祖母(13年目で他界)、義姉

さなえさん
同居年数:13年(30-44歳) 
家族構成:4名 夫、私、子ども(13歳、9歳)
同居先:義父、義母

義両親との同居を解消をしたワケ

同居出典:stock.adobe.com

――皆さん現在は同居されていないとのことですが、同居を解消された理由は?

ユキさん:1年半くらいで限界を感じてしまいました。家に帰らなきゃと思うだけで息苦しくなるようになってしまったので、その頃から一人で家探しをしていました。もともとお金が貯まったら家を出るというのは決めていたのですが、目標額が貯まるより先に私が限界を迎えちゃいました。

花吉さん:私は、37歳のときにリンパの癌になりました。完治した後に、今後は人間ドッグで脳の中に動脈瘤が見つかったんです。お医者さんから、どちらもストレスが原因ですと言われて……。それを聞いた夫が、「もう、無理をしなくて良い」と隠れて家を探していたら、コロナ禍になりあれよあれよという間に同居解消になりました。

さなえさん:うちは、子どもの不登校がきっかけです。私は子どもと話して無理やり行かせることが得策とは思えなかったので、行きたくないという子どもの気持ちを尊重したかったのですが、義両親や夫はそうではなくて。もちろん子どもを心配してのことなのですが、その言葉で子どもに悪影響がではじめたので、子どもと私で家を出たんです。

――花吉さんの、コロナ禍を機にというのは具体的にはどう同居解消に影響したのでしょうか。

花吉さん:義父は、コロナは若い人が家に持ち込むと思い込んでいて、大学生と高校生の子どもたちが出かけようとすると、「遊びにいかせるな!」と怒鳴ったんです。その一言で夫が同居解消を決意しました。離れたほうが安心して過ごせるでしょ? という感じで、揉めることなく別居することができました。

――さなえさんは、その後お子さんとの生活を継続されているんですか?

2年前に離婚をして、今は子ども2人と3人で暮らしています。同居中苦しかったときにもSOSを出しても夫に助けてもらえなかったし、何も解決しなかったので、離婚という決断をしました。私だけならまだ我慢できたのかもしれないけど、子どもを守ろうと思ったら、この選択しかありませんでした。

生きるって楽しい!同居解消後の生活

義母出典:stock.adobe.com

――みなさん、それぞれにきっかけがあり同居を解消されていますが、同居生活を終えた今の生活はどうですか?

ユキさん:家を出てから、義両親が同居していたときのことを「ありがとう」と言ってくれたことがありました。一緒にいるときにはなかったことだけど、振り返ってそう言ってもらえたことは救いだなと思うし、今は良い関係を築けています。

花吉さん:私は今、生きるって楽しいなと感じています(笑)。私のことを考えて同居解消を決断し行動してくれた夫との絆も深まりました。同居でスタートした新婚時代だったので、今のほうが新婚気分で夫と仲良くできています。それに、帰る時間を気にせず出かけられるのもうれしいです。出かけても、16時には家に帰らなきゃいけない生活を長くしていたので……。あの頃は、常に夕飯のことを考えて生きていた気がします。嫁が夜に家をあけるなんてダメだということで、ママ友との飲み会にも参加したことがなかったんです。今は、出かけたいときに出かけて、帰る時間も気にしなくて良いので、第二の人生を謳歌している気分です。

さなえさん:幸せです。子どもたちも大きくなって、それぞれが自立して過ごせる環境になったことも大きいです。同居って、気遣いのエネルギーをもっていかれるんです。それに、義両親の依存もすごかった。私がやればやるほど、がんばればがんばるほど、頼られるという負のスパイラルになっていると気づいて、がんばった分だけ負になるのなら、みんながそれぞれに自分のことをやる生活にすれば良いと思ったんです。離婚は、みんなが自立をするために決めたこと。今はみんなそれぞれやりたい方向に向かっているので、すごく良い決断をしたと思っています。

昔の自分に教えてあげたい。自分を守りながらうまく暮らす方法

話し合い出典:stock.adobe.com

――同居を経験したみなさんから、これから同居をする方へ「自分を守りながらうまく暮らしていく方法」をアドバイスするとしたら、なんと伝えますか?

ユキさん:時間が経ってからだとなかなか本音が言えなくなるので、最初から本音で話すってすごく大事だと思います。最初から我慢しちゃうと、それが当たり前になってしまうから。思っていることを伝えられない関係は、同居を続ける中では決して良いことではありません。

花吉さん:うちは、新婚当初から同居をしましたが、実家暮らしだった夫の生活は結婚後何もかわらなかったんですよね。もし、同じような状況だったら、結婚前ににも覚悟をもってもらうことです。「同居をすると、あなたは難しい立場になる」ということを理解してもらう。そして、何かあったときには私の味方になってねということを最初に約束する。うちも、そうしていたら違ったのかなと思うことがあります。

さなえさん:やっぱり、お互い上手に距離をとった方が良いと思うので、同居をするのであれば、最低限、共有部分をなくす方が良いと思います。キッチン、トイレ、お風呂。生活リズムが違うので、一緒に使うと本当にストレスが溜まるんです。同居前に、まわりから散々「全部分けたほうが良いよ」と言われていたけど、大丈夫! 大丈夫! と思ってしまっていたんです。でも、本当に分けておくべきでした。そこが別だったら、もっと違ったのかなと思います。

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同居をするという人は、これからどんどん減っていくかもしれません。長男だから、跡取りだからという理由で同居をスタートしても、今回お話を聞いた3人のママたちのように、同居を解消するという人も増えるでしょう。血のつながった家族であっても、大人になってから親と暮らすということはなかなか厳しいものがある中で、義理の両親と生活を共にするとなった場合、その大変さは想像に難くありません。

とは言え、こんな時代だからこそ、3世代1つ屋根の下で暮らすということのメリットもたくさんあるのではないでしょうか。また、花吉さんのように、旦那さんとの絆が深まり、夫婦関係が良好になったというお話を聞くと、悪いことばかりではないんだなと感じます。

もちろん世の中には同居を楽しんでいる方もいらっしゃると思います。同居生活を良くするのも悪くするのも自分次第。同居予定の方、今、同居中という方は、今回お話を聞いたみなさんからのアドバイスを参考にして、言いたいことを言い合える素敵な関係を作り、同居生活をストレスなく過ごせるといいですね。

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